スタイリッシュなワゴンデザインと、低重心による安定した走りが魅力のトヨタ「カローラツーリング」。ファミリーカーとして検討する際、「荷室にはどれくらいの荷物が載るのか」「チャイルドシートを載せた状態で、家族の荷物がしっかり収まるのか」といった実用面が車選びの重要なポイントとなります。
本記事では、編集部解説として、カローラツーリングの荷室の具体的な寸法から、ISOFIXチャイルドシートの正しい付け方、シートアレンジの仕組み、そして「チャイルドシート使用時(後席固定時)のリアルな積載量」まで、豊富な表を用いて徹底的に検証します。
目次
1. カローラツーリングの荷室寸法と基本スペック

カローラツーリングの荷室は、ステーションワゴンならではの低い開口部と奥行きのあるスクエアな空間が特徴です。まずは、日常生活やレジャーにおける基本的な荷室寸法を確認しましょう。
荷室の基本寸法・容量一覧表

カローラツーリングの荷室サイズ(公表値)は以下の通りです。荷室床面の高さを調節できる「リバーシブルデッキボード」の設定位置によって、荷室高や容量が変化します。
| 測定箇所・項目 | デッキボード上段設置時 | デッキボード下段設置時 | ファミリーユースでの実用的な特徴 |
| 荷室長(通常時・5人乗車時) | 約930mm | 約930mm | 後席シートバックからバックドア内側までの長さ。A型・B型ベビーカーを横向き・斜めに積載するための基準となります。 |
| 荷室長(後席倒し時・2人乗車時) | 約1,953mm | 約1,953mm | フロントシート背面からバックドア内側までの最大長。長尺物の積載に対応します。 |
| 荷室幅(最小・タイヤハウス間) | 約955mm | 約955mm | 荷室の一番狭い部分の幅。大型クーラーボックス等を積む際の横幅の限界値の目安です。 |
| 荷室幅(最大) | 約1,464mm | 約1,464mm | 左右のくぼみ(サイドポケット部)を含んだ最大幅。この幅を活用することで長物を横置き可能です。 |
| 荷室高(床面から天井) | 約655mm | 約755mm | 下段に設定することで高さが60mm拡張されます。背の高い荷物に対応しやすくなります。 |
| 荷室容量(通常時・5人乗車時) | 約352L | 約392L | チャイルドシート設置時(後席固定時)に使える基本容量です。日常の買い物に十分な広さです。 |
| 荷室容量(後席倒し時・2人乗車時) | 約762L | 約802L | 後部座席をすべて格納した場合の最大容量です。 |
| 荷室開口部 地上高 | 約610mm | 約610mm | 地面から荷室床面までの高さ。SUVやミニバンに比べて低めに設計されており、積み下ろし時の腰への負担を軽減します。 |
(※数値はトヨタ自動車の公表値に基づきます。測定方法やグレードにより若干の差異が生じる場合があります)
実用性を高めるリバーシブルデッキボードの活用とメンテナンス
カローラツーリングには、荷室の床面高さを調節できる「リバーシブルデッキボード」が標準装備(一部グレードを除く)されています。このボードの活用が、車を長く綺麗に保つための鍵となります。
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下段設置のメリット(容量の最大化): ベビーカーや週末のまとめ買いなど、荷物が多いファミリーユースでは、高さを60mm稼げる「下段設置(容量392L)」を基本スタイルとすることで積載の自由度が大きく向上します。
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裏面(樹脂製)での汚れ防止とメンテナンス: デッキボードの裏面は汚れや水気に強いプラスチック仕様になっています。泥のついたベビーカーの車輪や、雨の日のレジャーで濡れたアウトドアギアを積む際は、あらかじめ裏面に反転させておくことで、車内の絨毯生地への汚れの染み込みを防ぐことができます。汚れた後は、固く絞ったタオルでサッと水拭きするだけで清掃が完了するため、日常のメンテナンス性が格段に向上します。
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2. チャイルドシート使用時の荷室確保と具体的な積載量シミュレーション
大人2名+子供2名の4人家族の場合、後席の左右両方にチャイルドシートを設置することになります。
この状態では「後席を前に倒すシートアレンジ」が物理的に使用できなくなります。
つまり、ファミリーユースでの積載は「通常時の荷室空間(奥行き約930mm / 容量最大392L)」でいかにやり繰りするかが勝負となります。
容量392L(デッキボード下段時)の具体的な積載量と配置
チャイルドシートを2台設置し、後席が固定された状態の荷室に、どのような組み合わせで荷物が積めるのかを具体的に検証しました。
| 利用シーン | 荷室に積載するアイテムの組み合わせ例 | 荷室確保と積載のポイント |
| 日常のまとめ買い | A型ベビーカー(折りたたみ)1台 + エコバッグ(大)3つ + おむつパック1袋 | 奥行き約930mmを活用し、ベビーカーを荷室の奥(後席背面に沿わせる形)に横置きします。手前に生まれた空間にエコバッグやおむつパックを並べて配置します。開口部が低いため、奥へのスライドも容易です。 |
| 週末のアウトドア・大型公園 | B型ベビーカー1台 + ポップアップテント + ソフトクーラーボックス(15L) + 遊び道具(トートバッグ) | B型ベビーカーはコンパクトなため斜めや縦置きも可能です。ポップアップテントは円形で面積を取るため、一番下に平置きし、その上にクーラーボックス等を重ねて空間を縦に使い切ります。 |
| 家族での1泊2日旅行 | 中型スーツケース(約60L)1個 + ボストンバッグ2個 + A型ベビーカー | 最小幅955mm(タイヤハウス間)の間にスーツケースを寝かせて置き、横の隙間にボストンバッグを詰めます。ベビーカーを載せる場合、トノカバーを外した状態でスーツケースの上に重ねるパズル的な配置が必要です。 |
| 実家への帰省(荷物多め) | 大型スーツケース(約80L)1個 + 段ボール中箱1個 + お土産袋複数 | 最大幅約1,464mmの平面を活かし、大型スーツケースを寝かせて配置します。余った横のスペースに段ボール箱を並べ、上部の空間にお土産袋を載せます。 |
チャイルドシート使用時に荷室を最大限確保する3つのテクニック

通常時の容量で荷物が収まりきらない場合、以下の実用的な方法で積載量を拡張することができます。
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デッキアンダーボックス(床下収納)への小物集約
デッキボードを「上段」に設定している場合のみ使用できるテクニックです。床下のスペースに、洗車クロス、三角表示板、エコバッグの予備、薄手のブランケットなど、常備しておきたいアイテムをすべて収納することで、メインの荷室空間を日常の荷物のためだけに広く使うことができます。
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ソフトタイプの収納アイテムへの切り替え
プラスチック製の硬い収納ボックスや、ハードタイプの大型クーラーボックスは、形状を変えられないため無駄な空間(デッドスペース)を生み出します。荷室の形状に合わせて形が柔軟に変わる「ソフトクーラー」や「布製のダッフルバッグ」に切り替えるだけで、隙間なく荷物を詰め込むことができ、実質的な積載効率が大きく向上します。
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ルーフボックスの増設(外部への拡張)
子供の成長に伴い、どうしても車内の荷室(392L)だけではレジャー用品の積載が限界に達した場合、カローラツーリングのルーフ(屋根)上にベースキャリアを取り付け、「ルーフボックス」を増設するのが物理的かつ確実な解決策です。これにより、車内の居住空間を一切犠牲にすることなく、実用的な積載スペースを外部に確保できます。
3. 後部座席のシートアレンジと広さの変化
子供が成長してジュニアシートに移行した際や、大人だけで長尺物を運ぶ際など、後席を倒すことができる状況になった場合のシートアレンジと、その際のメンテナンス方法について解説します。
6:4分割可倒式リヤシートの展開パターン
後席には「6:4分割可倒式」のリヤシートが採用されており、左右独立して背もたれを前に倒すことができます。
| アレンジパターン | 乗車人数 | 確保できる荷室寸法と形状 | 具体的な積載アイテム例 |
| ① 後席片側(4割側)格納 | 最大4名 | 後席に2名乗車 + 片側に縦長の空間(奥行き約1,660mm) | スキー板、スノーボード、細長いラグマット、組み立て前の家具など、細くて長いものの積載に適しています。 |
| ② 後席片側(6割側)格納 | 最大3名 | 後席に1名乗車 + 幅広の縦長空間 | 自転車(小径車)、複数の大型コンテナ。座面が広い側を倒すため、かさばる荷物を積む際に使用します。 |
| ③ 後席両側格納(フルフラット) | 最大2名 | 奥行き約1,660mm / 容量最大802Lの広大な空間 | ロードバイク(前輪外し)、大型家具の運搬、長尺の建築資材など。 |
フルフラット化に伴う段差解消とシート保護
後席をすべて倒し、リバーシブルデッキボードを「上段」に設定すると、荷室の床面から倒したシートの背面までが繋がります。
ただし、構造上、倒したシート背面にはわずかな傾斜や段差が生じます。この傾斜がある状態で重い荷物を長期間置いたりすると、シート生地の一部に強い圧力がかかり、へたりや痛みの原因となります。
これを防ぐため、市販の厚手(5cm〜10cm厚)のウレタンマットなどを敷き詰め、段差を平らにならす対策を行ってください。内装の劣化を防ぐメンテナンスとして非常に重要です。
トランクサイドリモートレバーの利便性

カローラツーリングの荷室側面の左右には、後席の背もたれを倒すための「トランクサイドリモートレバー」が配置されています。
通常、後席を倒すには後部座席のドア側に回り込む必要がありますが、このレバーを使えば、バックドアを開けて荷室側に立ったまま、ワンタッチでシートを前方に倒すことができます。日常の買い物で両手が塞がっている場面で非常に役立つ機能です。
4. 他のトヨタ車との荷室比較

ご家族の用途に合わせて最適な車を選べるよう、カローラツーリングとボディサイズの近いトヨタ車(ヤリスクロス、シエンタ)の荷室スペックを比較します。優劣をつけるものではなく、それぞれの公表スペックに基づいた特徴の整理です。
| 車種 | 全長×全幅×全高 (mm) | 荷室の特徴と実用的な違い |
| カローラツーリング | 4,495×1,745×1,460 | 奥行きの深さと低重心: 床面の純粋な長さがあり、長尺物の積載に長けています。また、重心が低いため横風の影響を受けにくく、後席の子供が車酔いしにくい安定した走行性能が特徴です。立体駐車場の制限(1,550mm以下)にも対応します。 |
| ヤリスクロス | 4,180×1,765×1,590 | 高さのあるSUV空間: 全高を活かした荷室のボリューム感があります。純粋な床面の「奥行き」はカローラツーリングより短くなりますが、高さを活かした積載に適しています。 |
| シエンタ | 4,260×1,695×1,695 | 高い天井とスライドドア: 室内高が圧倒的に高く、自転車を立てたままの積載も容易です。チャイルドシートへの子供の乗せ降ろしを最優先する場合は、ミニバンの構造が適しています。 |
比較からわかる通り、カローラツーリングは「大量の荷物を積んでもふらつきにくく、ドライバーも安定した運転ができる」「都市部の立体駐車場をストレスなく利用できる」という、ステーションワゴンならではの明確なメリットを持っています。
5. 荷室の利便性をさらに高める便利な純正機能・アクセサリー
最後に、カローラツーリングの荷室を汚れや傷から守り、実用性をさらに引き上げるトヨタ純正アクセサリーをご紹介します。
① ラゲージソフトトレイ

荷室の床面だけでなく、後席の背面までをカバーする防水仕様のトレイです。濡れたテントや、泥のついた靴、クーラーボックスなどをそのまま載せても、車内本体の布地が汚れません。自然環境で遊ぶご家族には、日々のメンテナンスの手間を省くための必須アイテムです。
② アクセサリーコンセント(AC100V・1500W)

ハイブリッド車にメーカーオプションとして設定可能な1500Wのコンセントです。万が一の停電時や災害時の非常用電源として機能するだけでなく、レジャーの際にもスマートフォンの充電や一部電化製品の使用などに活用できます。
③ トノカバー(ラゲージソフトトレイ用)

荷室内の荷物を窓の外から見えないように目隠しするための巻き取り式カバーです。高価なレジャーギアを車内に積んだままにする際の防犯対策として役立つほか、直射日光がクーラーボックスなどに当たるのを防ぐ効果も期待できます。
6. まとめ:カローラツーリングの荷室はファミリーユースに十分対応可能
カローラツーリングの荷室は、チャイルドシートを2台設置して後席が倒せない「容量392L」という制約下であっても、以下の特徴を活かすことでファミリーユースに十分対応できるポテンシャルを持っています。
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低い開口部(約610mm)による、重い荷物の積み下ろし時の腰への負担軽減。
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スクエアな荷室形状により、スーツケースや日用品を効率よく並べられる実用性。
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デッキボード裏面(樹脂製)の活用による、泥汚れや水濡れに対する圧倒的なメンテナンス性の高さ。
実際のベビーカーがどのように収まるか、チャイルドシートを付けた際の前席のポジションがご自身の体格に合うかどうかは、お手持ちの道具をご持参いただき、お近くの店舗の実車でお試しいただくのが最も確実です。ぜひ店頭スタッフまで、積載に関する疑問をお気軽にご相談ください。
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- 面倒な作業が多くなりがちな車の個人売買ですが、面倒な作業はすべてディーラーにお任せできます。