20系ヴェルファイアは、広大な室内空間と高級感のあるデザインで現在でも高い人気を誇るミニバンです。2008年から2015年にかけて販売された20系モデルは、マイナーチェンジを境に「前期」と「後期」に分かれています。

一見すると似ているデザインですが、外装のディテールや内装のカラーリング、搭載されている装備、さらにはハイブリッドモデルの有無など、多くの変更点が加えられています。

本記事では、20系ヴェルファイアの前期と後期の具体的な違いを各項目ごとに網羅し、公表値をもとに徹底比較します。ご自身の用途や予算に合った最適な一台を見つけるための参考にしてください。

目次

1. 20系ヴェルファイアの販売期間と基本情報

20系ヴェルファイアは、販売時期によって前期モデルと後期モデルに分類されます。後期モデルでは大規模なフルモデルチェンジではなくマイナーチェンジが行われましたが、デザインの変更やハイブリッドの追加など重要なアップデートが実施されています。

  • 前期モデルの販売期間:2008年5月〜2011年9月

  • 後期モデルの販売期間:2011年9月〜2015年1月

新プラットフォームの採用による低床化で乗降性が向上し、広い室内空間を確保している点は前期・後期ともに共通の大きな魅力です。室内高は従来比で10mm、室内長は75mm拡大されており、ゆとりのある空間が創出されています。

【20系 前期・後期の基本情報比較表】

項目 前期モデル 後期モデル
販売期間 2008年5月〜2011年9月 2011年9月〜2015年1月
パワートレイン 2.4L / 3.5L ガソリン 2.4L / 3.5L ガソリン、2.4Lハイブリッド追加
デザインの傾向 シンプルでソフトなフォルム エッジが効いたスポーティーなフォルム

2. 【外装デザイン】前期と後期の見分け方と違い

外装(エクステリア)デザインは、前期と後期を見分ける上で最もわかりやすいポイントです。後期モデルでは、より存在感のあるデザインへと進化しています。

フロントバンパーとフロントグリル

後期モデルではフロントグリルやフロントバンパーのデザインが変更されました。前期モデルがややラウンドしたソフトなデザインであったのに対し、後期モデルはバンパーのエッジが強められ、より迫力のあるスポーティーな印象を与えます。

また、後期のバンパーにはグリル直下に1本のバーが入る長尺のダクトが追加されており、この部分を見るだけでも前後期の判別が可能です。グリルのルーバー形状も太くなり、ドッシリとした力強さが増しています。

ヘッドライト周辺のエッジライン

ヘッドライトのレンズ根元(バンパーとの接点部)の形状も異なります。前期モデルが比較的フラットな形状をしているのに対し、後期モデルはレンズ面が僅かに窪んでいるのが特徴です。

リアガーニッシュとバックランプ

車両後方のデザインも変更されています。前期モデルではボディ同色だったリアガーニッシュが、後期モデルではメッキに変更され、さらに横長のデザインになりました。同時に、ナンバー横のバックランプも横長のものに変更されており、リア全体にシャープな印象を与えています。

ボディカラーの追加

後期へのマイナーチェンジに伴い、ボディカラーのバリエーションも刷新されました。後期からは「ライトブルーメタリック」「ダークバイオレットマイカメタリック」「ダークブルーマイカ」などのカラーが新しく設定されています。

【外装デザインの比較表】

外装パーツ 前期モデル 後期モデル
フロントグリル ラウンドしたソフトなデザイン エッジが強くスポーティー、ルーバーが太い
フロントバンパー フラットな基調 グリル直下にバーが入るダクトを追加
ヘッドライト接点 比較的フラットな形状 レンズ面が僅かに窪む形状
リアガーニッシュ ボディ同色等のガーニッシュ メッキ化され、横長のデザインに変更
バックランプ 標準的な長さ 横長のデザインに変更

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3. 【内装・インテリア】前期と後期の違い

20系ヴェルファイアは「質感の高い高級感あるインテリア」をイメージして設計されていますが、前期と後期で内装のカラーリングやメーター周りのデザインに違いがあります。

インパネ木目調パネルのカラー変更

内装で最も大きく異なる点が、インパネ(インストルメントパネル)などに使用されている木目調パネルのカラーです。

前期モデルでは「赤×茶」の木目調パネルが採用されていましたが、後期モデルでは「黒×茶」に変更されました。これにより、後期モデルはより重厚感や落ち着いた印象を演出しています。

メーターパネルのデザイン

運転席のスピードメーターやタコメーターのデザインも変更されています。後期モデルではメーター周りが黒くなり、目盛りのデザインが変更されたことで、視認性と高級感が向上しています。

シート表皮と内装色の展開

シート表皮のデザインも一部グレードで見直されています。また、前期で設定されていた「ベージュ」のシートカラーが一部のグレードで廃止されるなど、内装色の選択肢にも変化がありました。

快適装備の違い

20系では多彩なシートアレンジが用意され、大型ヘッドレストやアームレストを備えた「エグゼクティブパワーシート」や、サードシートまで続くLED室内間接照明、合計18個のスピーカーを配置した「トヨタプレミアムサウンドシステム」などが前期から設定されています。

後期モデルからは、快適な空気環境を保つ「ナノイー」や、日差しを和らげるフロントドアの「スーパーUVカットガラス」、乗降をサポートする「運転席オートスライドアウェイ」が新設定されました。

【内装・インテリア比較表】

内装・装備 前期モデル 後期モデル
木目調パネル色 赤×茶 黒×茶(より重厚な印象)
メーターパネル 標準的な目盛りデザイン 周りが黒く、目盛りデザインを変更
快適機能の追加 – ナノイー、スーパーUVカットガラス等追加

4. 【エンジン・走行性能】ハイブリッドモデルの追加

パワートレインにおける最大の違いは、後期モデルからハイブリッド車が追加された点です。

2.4Lおよび3.5Lガソリンエンジンの共通点

ガソリンエンジン車に関しては、2.4L 直列4気筒エンジンと3.5L V型6気筒エンジンの2種類が用意されており、これらは前期・後期ともに変更はありません。

そのため、ガソリン車を選ぶ場合、前期と後期で走行フィールに大きな違いはありません。3.5Lエンジンは力強い加速が特徴ですが、ハイオク仕様のため維持費の面では留意が必要です。一方の2.4Lエンジンは自動車税等の面で経済的です。

2.4Lハイブリッドシステム(後期のみ)

後期モデルで追加された2.4Lハイブリッドシステムは、システム出力190psを発揮し、2.4Lガソリン車と比較してパワフルな走行性能を持ちます。静粛性も高く、高級車らしいスムーズな走りが特徴です。

燃費性能の比較

後期モデルに追加されたハイブリッド車は、10・15モード燃費で19.0km/L(4WD)を達成しており、高い燃費性能を誇ります。日常的な移動や長距離ドライブでのガソリン代を抑える上で、ハイブリッドモデルは有力な選択肢となります。

【エンジン・燃費・スペック比較表】

項目 ガソリン(2.4L) ガソリン(3.5L) ハイブリッド(2.4L)
設定時期 前期・後期共通 前期・後期共通 後期のみ
燃料仕様 レギュラーガソリン ハイオクガソリン レギュラーガソリン
出力特性 スムーズな日常使い向け ゆとりのある力強い加速 システム出力190ps
燃費(10・15モード) – – 19.0km/L(4WD)

5. 【安全装備・運転支援】前期と後期の違い

安全装備の面でも、後期モデルにおいて機能の追加が行われています。

パノラミックビューモニターの追加(後期)

後期モデルからの大きなトピックとして、トヨタ車として初めて「パノラミックビューモニター」がオプション設定されたことが挙げられます。

このシステムは、車両周辺を真上から見たような広範囲の映像をナビ画面等に表示する機能です。車体が大きなヴェルファイアにおいて、死角を減らし安全な駐車や取り回しをサポートする機能として評価されています。

オートマチックハイビームの設定(後期)

後期モデルの3.5L上級グレードなどには、ハイビームとロービームを自動で切り替える「オートマチックハイビーム」が追加されました。夜間の視認性向上と、対向車への眩惑防止に寄与します。

プリクラッシュセーフティシステム(共通)

衝突被害軽減を目的とした対車両の「プリクラッシュセーフティシステム」は、前期モデル・後期モデルともにオプションとして設定されています。現代の最新モデルと比較すると機能はシンプルですが、基本的な予防安全装備は用意されています。

【安全装備・運転支援比較表】

装備 前期モデル 後期モデル
パノラミックビューモニター 設定なし オプション設定
オートマチックハイビーム 設定なし 一部グレードに追加設定
プリクラッシュセーフティ オプション設定 オプション設定

6. 【特別仕様車】前期と後期それぞれの魅力

20系ヴェルファイアには、前期・後期それぞれに魅力的な専用装備をまとった特別仕様車が存在します。

前期の特別仕様車

前期モデルには、「プラチナセレクション」や「プラチナセレクションⅡ」、「プライムセレクションタイプゴールド」などが設定されていました。これらは、艶のある木目パネルや、専用のシート表皮などが採用されており、標準グレードよりも高級感が高められています。

後期の特別仕様車

後期モデルでは、「ゴールデンアイズ」や「ゴールデンアイズⅡ」といった特別仕様車が人気を集めました。ヘッドライトにゴールドのアクセントが施されているのが特徴的です。また、デュアルパワースライドドアやパワーバックドアが標準装備されているほか、アルカンターラ調のシート表皮が採用されるなど、上質な装備が充実しています。

中古車選びの際、純正ナビやプレミアムサウンドシステムなどのオプションが充実した特別仕様車を見つけることができれば、購入後の満足度はさらに高まります。

7. 用途別:前期と後期どちらを選ぶべきか?

エコカー減税対象

20系ヴェルファイアの前期と後期は、それぞれにメリットがあります。ご自身の用途や重視するポイントによって適したモデルを選ぶことが大切です。

初期費用を抑えたい場合は「前期のガソリンモデル」

パノラミックビューモニターやハイブリッドといった機能にこだわりがなければ、安価な前期モデルを選択することで初期費用を抑えることができます。外観のデザインもシンプルで飽きのこないスタイルを好む方には適しています。ガソリン車であれば、好みのグレードやエンジンで選択しやすい状況にあります。

装備の充実度や燃費を重視する場合は「後期モデル」

予算に余裕があり、安全装備や機能性を重視する場合は後期モデルが適しています。特に、車体の大きさをカバーする「パノラミックビューモニター」や、燃費性能に優れた「2.4Lハイブリッド」を求めるのであれば、必然的に後期モデルを選択することになります。また、エッジの効いたスポーティーなデザインや、重厚感のある黒×茶の木目調パネルに魅力を感じる方にも後期モデルが合っています。

維持費に関しても、排気量やハイブリッドの有無により自動車税やガソリン代が変動するため、日々の走行距離や用途を考慮して比較検討することをおすすめします。

8. まとめ

20系ヴェルファイアの前期と後期の主な違いは以下の通りです。

point
  • 外装:後期はフロントグリルやバンパーがエッジの効いたスポーティーなデザインに変更され、リアのメッキ加飾も横長に。
  • 内装:前期の「赤×茶」木目調から、後期の「黒×茶」木目調へ変更。メーターデザインも刷新。

  • パワートレイン:後期から燃費と静粛性に優れた2.4Lハイブリッド車を追加。

  • 装備:後期からパノラミックビューモニターがオプション設定され、オートマチックハイビームやナノイー等が追加。

これらを参考に、公表スペックやご自身の条件と照らし合わせながら、最適な一台を探してみてください。

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