トヨタのノアは、2001年から製作が続いているミニバンです。
初代は国内専用車種としてスタートし、タウンエースノアの後継車種としての位置づけであり、夢のあるクルマとして宣伝されていました。
その長い歴史の間には、幾度かのモデルチェンジも行われ、仕様、デザイン、性能などの改良も施されています。
初代から始まったノアは現在4代目。
2022年1月発売されたノアが最新モデルとなっています。(※2023年5月時点の情報です)
街中での買い物や送り迎え、アウトドアシーンでの車内泊など、多様な用途にも応じてくれるのがノア。
その利便性の良さから、新車だけでなく中古車市場においても人気のクルマとなっています。
今回はノアがどのような変遷をたどり、どのような優れた面を持つようになったのかや、年式による違いなど、歴史と魅力に迫ってみます。
また、あわせてノアを賢く購入する方法も紹介します。
ノアに興味がある人はぜひ参考にしてくださいね!
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目次
ノアの歴史・年式を詳しく解説!
ノアの各年代の特徴を見てみましょう。
長い歴史の中でどのようなモデルチェンジが行われたかにも焦点を当て、ノアの人気の秘密を探ります。
まず、各モデルの販売期間を確認してみましょう。
基本はこの4代になりますが、この中でもマイナーチェンジが何度も行われています。
そのため、実際のモデル変更はかなりの回数になるので、その点もチェックして見ていきましょう。
初代R60G型 2001年式モデルの特徴
ノアの初代R60G型は2001年11月16日に販売が開始され、キャッチフレーズは「ノアなら叶う、夢がある」。
代表的なグレードは以下のようになっています。
【初代ノアの代表的なグレード】
- 2.0 L AT
- 2.0 S Gセレクション AT
- 2.0 S AT
- 2.0 X Gセレクション AT
- 2.0 X AT
- 2.0 L 4WD AT など
初代のノアはタウンエースノア、ライトエースノアの後継モデルとしてのスタートでした。
タウンエースノアもライトエースノアもFR駆動モデルでしたが、ノアはFF駆動モデルになっています。
3列シートを備える8名乗車が可能なミニバンとして登場。
FF駆動モデルということもあり、ドライブシャフトがなく低床フロアにもなっていて、室内空間を広く取っているのが特徴です。
快適な乗車空間を提供し、居住性も良くなっています。
初代ノア、「2.0 L AT」のスペックを見てみましょう。
サイズとしては、タウンエースノアに比べると全長で125mm長くなり、全幅は同じになっています。
エンジンはディーゼルがなくなり、初代ノアのすべてのグレードでガソリンエンジンの採用となりました。
エンジンはVVT-i 2.0L 直列4気筒直噴自然吸気エンジンで高性能です。
このエンジンにより、高い走行性能を実現しています。
同じ時期に4WD駆動のノアも発売されました。
「2.0 L 4WD AT」「2.0 S Gセレクション 4WD AT」「2.0 S 4WD AT」などのグレードがあります。
初代ノアのエクステリアは、兄弟車のヴォクシーと少し印象が違い、柔らかいデザインが特徴です。
EBD(電子制動力配分制御)付ABSやブレーキアシスト、デュアルエアバッグシステムなどの先進の安全装備も備わっています。
2002年7月には、初代の特別仕様車「Xナビスペシャル」が発売。
ここでは、DVDボイスナビゲーション付ワイドマルチAVステーション&6スピーカー、音声ガイダンス付バックガイドモニターなどの装備が追加されました。
2003年5月に登場したのは、特別仕様車「X エルセオエディション」。
特別装備も加わり、エクステリアには高級感が増しました。
2004年8月にはマイナーチェンジが行われています。
キャッチフレーズも変わり、「ドリーム・ナビゲーター」に。
クルマの変更点は、フロントバンパー、ヘッドランプ、テールランプ、メーター、エアコンパネルなどです。
また、トランスミッションがインパネ4ATからインパネCVTになりました。
その後、2005年4月の特別仕様車「X Limited」、2006年8月の「X Special Edition」と続きます。
2007年5月には生産終了、6月の販売終了となりました。
2代目 ZRR7#G/W/R型 2007年式モデルの特徴
2007年6月に発売された2代目は、好評であった初代のキーポイントを維持しながらのモデルチェンジとなりました。
2代目のキャッチフレーズは「家族は恋人」です。
兄弟車といわれているヴォクシーはクールさを際立たせているのに対し、ノアは親しみやすさを全面に押し出したエクステリアデザインとなっています。
2代目モデル、2007年6月販売の主なグレードは以下の通りです。
【2代目ノアの主なグレード】
- 2.0 YY CVT
- 2.0 YY 4WD CVT
- 2.0 X CVT
- 2.0 X 4WD CVT
- 2.0 X Lセレクション CVT
- 2.0 X Lセレクション 4WD CVT
- 2.0 Si CVT
- 2.0 Si 4WD CVT など
「2.0 Si CVT」のスペックを見てみましょう。
2代目ノアの売れ行きは最初から好調でした。
発売からわずか1カ月目で、月間目標販売台数の3.5カ月分を達成。
目標販売台数が5,000台だったのに対して、1カ月で16,500台もの受注があったのです。
では、その人気の秘密を探ってみましょう。
もともとノアは5ナンバーのクルマでしたが、2代目ではフロントフェンダーとエアロパーツの装着によって、3ナンバーになった「S」や「Si」グレードが追加されています。
3ナンバー車の登場により、より迫力と安定感が増しました。
3ナンバーのクルマは全幅が広いことから、路線バスやテレビ局のロケバスとしても利用されるようになりました。
「Si」にはパドルシフト付7速スポーツシーケンシャルシフトマチックも搭載され、よりスポーティーでシャープな走りを実現しています。
エンジンは新開発の2.0L 直列4気筒エンジンになり、走行性能が改善されています。
室内空間もより快適になりました。
ロングスライド&ウォークスルー機構が備わったセカンドシート、サードシートに世界で初めて採用されたワンタッチスペースアップシートなど利便性もアップしています。
安全運転を支援する最新装備も採用。
インテリジェントパーキングアシストや音声ガイダンス機能付バックガイドモニターは縦列駐車や車庫入れをサポートします。
G-BOOK xM対応はナビゲーションシステムの地図の自動更新が可能に。
ヘッドライトがプロジェクター化され、視認性がさらに良くなりました。
2008年6月には、特別仕様車「S G Edition」が発売されました。
シート・ドアトリム表皮、本革巻き&木目調の4本スポークステアリングホイール・シフトノブなどマイナーチェンジが行われています。
その後、2009年4月の特別仕様車「X Smart Edition」、2010年4月のマイナーチェンジへと続きます。
2011年5月には「Gスポーツシリーズ」の一部が改良されました。
ここでは運転席・助手席のシートをスポーティーシートに変え、全席黒基調にしています。
さらに、幾度かの変更を加え、2013年12月に生産終了し、2014年1月に販売終了となりました。
3代目 R80G/W型 2014年式モデルの特徴
2014年1月に発売された3代目ノアの代表的なグレードを見てみましょう。
【3代目ノアの代表的なグレード】
- 1.8 ハイブリッド X CVT
- 2.0 Si CVT
- 2.0 Si 4WD CVT
- 2.0 G CVT
- 2.0 G 4WD CVT
- 2.0 X CVT
- 2.0 X 4WD CVT
- 2.0 X Vパッケージ CVT
「2.0 X Vパッケージ CVT」のスペックをご紹介します。
2代目以上に人気があったのが3代目です。
発売当初の月間販売目標台数は3,400台でしたが、約7カ月分の24,000台もの受注があったといい、4代目の販売開始まで長く人気を維持していました。
3代目ノアの特徴として挙げられるのは、エクステリアデザインの変化です。
初代、2代目とソフトで親しみやすいデザインでしたが、3代目からは大型メッキフロントグリルを備え、より力強い存在感を示しています。
全長も少し長くなり低床化。
そのため、室内高が高くなり、より快適な広々とした室内空間を実現し、これまで以上に過ごしやすい空間になりました。
7人乗りまたは8人乗りの5ナンバーサイズを基本とし、家族で過ごす広々とした室内空間を実現しています。
2014年2月からは、「1.8 ハイブリッド X CVT」や「1.8 ハイブリッド G CVT」などのハイブリッド車も誕生し、より運転効率が良くなりました。
ガソリン車は先代からの継続仕様となっていますが、出力特性が見直され、燃費と運転性能が改善されています。
また、一部のグレードを除いて、アイドリングストップ機構が全車両に搭載されました。
3代目ノアは、インパネデザインも変更されました。
以前よりも低い位置になり、運転席から周囲を見る視認性もアップ。
これまでもミニバンのわりに取り回しの良さが自慢のノアでしたが、さらに取り回しと操作性が向上しています。
2015年4月には、特別仕様車「X “Delight Plus”」を発表しました。
ワンタッチスイッチ付デュアルパワースライドドアや、スーパーUVカットグリーンガラスなどが装備されています。
その後、新特別仕様車の追加、マイナーチェンジを経てから、2019年1月には衝突回避支援パッケージで昼間の歩行者検知機能が追加され、安全性が向上しています。
取り回しの良さから高い人気も維持し続けましたが、2021年9月、4代目の移行準備のためオーダーがストップとなりました。
4代目 R90W型 2022年式モデルの特徴
2022年1月に発売された4代目ノアの主なグレードは以下の通りです。
【4代目ノアの主なグレード】
- 1.8 ハイブリッド S-Z CVT
- 1.8 ハイブリッド S-Z E-Four 4WD CVT
- 1.8 ハイブリッド S-G CVT
- 1.8 ハイブリッド S-G E-Four 4WD CVT
- 2.0 S-Z CVT
- 2.0 S-Z 4WD CVT など
「1.8 ハイブリッド S-Z CVT」のスペックを見てみましょう。
4代目ノアは、標準モデルとエアロモデルの2展開で、3代目とはグリル周りのデザインが異なります。
標準モデルの以前は角ばった感じでしたが、4代目は曲線を帯び、ほんのり丸くソフトに。
フェンダーからバンパーまでもうまくまとまり、グリル縁は細くなり、全体は優しい印象になりました。
エアロモデルではスモーキーメッキ加工からスモークメッキとメッキ加工のセットに変更になり、華やかなイメージになっています。
また、前面グリルがかなり大きくなり、迫力と存在感を増しました。
全幅・全高ともに大きくなったのも4代目の特徴です。
全幅が大きくなったのは、側面衝突安全性を向上させるためとサイドのフレーム部品を高剛性化するため。
フレームの高剛性化により変形によるトラブルが防げ、スライドドアの開閉がより安全になっています。
全高が高くなったのは頭上空間との関連よりも、フレームの大型化によるものだといえるでしょう。
プラットフォームはトヨタの次世代型、TNGA GA-C。
低重心で、全幅が広くなったことに併せて、安定性が増しています。
先代ノアよりも横揺れがしにくいクルマになりました。
フロントトレッド(トレッドは左右のタイヤの幅のこと)はリアトレッドよりも小さくなっています。
このことにより直進安定性が増し、小回りも利く2つのメリットを両立。
より操作性が良くなっています。
続いて、インテリアの特徴も見てみましょう。
まず、2列目シートはキャプテンシートの7人乗りで、745mmのロングスライドになりました。
より広範囲のスライドができ、フレキシブルな使い方が可能になっています。
シートスライドでは、横にスライドさせる必要もなくなりました。
オットマンやシートヒーター、折り畳み式サイドテーブルなども備わり、シートの快適性も向上しています。
オプション設定で、ユニバーサルステップも利用可能。
パワースライドドア付きのノアなら、機器操作でステップを出したりしまったりができ、乗降をサポート。
小さなお子さんからご年配の方まで、みんなが乗り降りしやすいクルマになっています。
4代目ノアは、さらに運転席の視認性が向上。
インパネもフラットになり、シフトノブや空調パネルの配置もすっきりとまとまっています。
4代目ノアのエンジンは2.0Lダイナミックフォースエンジンです。
燃焼が高速化され、レスポンスが向上し、エネルギーロスが低減しています。
全域でトルクアップし、燃費が良くなりました。
インパネCVTとの併用で、加速もスムーズで、走りも爽快、低燃費であるなど優れた性能を誇っています。
ハイブリッド車では1.8L直列4気筒DOHCエンジン(2ZR-FXE)を搭載し、優れた効率の排気再循環システムと低フリクションアイテムを実現しています。
最大熱効率も40%改善されました。
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ノアの賢い買い方は?個人売買も選択肢に
トヨタのノアは、年式ごとにそれぞれユニークな特徴があることがお分かりいただけたと思います。
ここからは、ノアをどのように購入すれば良いのか、賢く購入するにはどうすれば良いのかを見ていきたいと思います。
まず、ノアの新車の価格を確認しておきましょう。
代表的なものを挙げてみます。
▼ハイブリッド車
▼ガソリン車
※2023年5月時点の情報です
いずれのグレードも、価格は3,000,000円以上となっています。
中古車であれば、もう少し価格は抑えられるでしょう。
一般的な購入方法として、ディーラーで新車を購入するか、中古車販売店で中古車を購入という方法のほかに、「個人売買」という方法があります。
クルマの個人売買とは?「モビリコ」がおすすめ!
クルマの個人売買とは、業者を通さず個人が個人に売る、あるいは個人が個人から買うことです。
知人同士での売買はもちろん、知らない人との間での売買も考えられます。
知人同士でのクルマの個人売買なら、お互い気心が知れているので、スムーズに行く場合が多いです。
しかし、知らない人との個人売買ともなると、不安もあるでしょう。
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それぞれについて詳しく解説します。
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個人売買の流れについては「車の個人売買の流れ!必要な手続きと書類まとめ」で詳しくお話しておりますので、あわせてご覧ください。
まとめ
2001年11月に販売が開始されたトヨタのノアは、2023年現在に至るまで、幾多の変遷を経てきました。
モデルチェンジやマイナーチェンジも行われ、そのたびに内容が刷新されています。
ノアの年式による違いや歴史、魅力を知ることで、自分にピッタリのグレードが選びやすくなるでしょう。
新車の購入であれば、価格は3,000,000円以上。
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