近年、日本で人気のSUVですが、「スポーティーな形のSUVに憧れるものの、車体が大きく、乗りこなすのが難しそう」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
そんな方におすすめなのが、トヨタのコンパクトSUV「ライズ」と「ヤリスクロス」です。トヨタの人気SUVであるライズとヤリスクロスは、それぞれに特徴的な走行性能と安全性能を備えています。
ライズはコンパクトで燃費に優れ、街乗りに最適なモデルです。一方、ヤリスクロスはより大きなボディとオフロード性能が魅力で、幅広い路面状況に対応可能です。
そこで今回は、ライズとヤリスクロスの違いを外観や内観、価格、燃費、安全性能などさまざまな面で徹底比較します。トヨタのコンパクトSUVの購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
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目次
ライズとヤリスクロスの基本スペックを比較
トヨタ車が誇る人気SUV「ライズ」と「ヤリスクロス」。
SUVとは「Sport Utility Vehicle(スポーツ・ユーティリティー・ビークル)」の略で、街中での使用からレジャーなどさまざまな用途に適したクルマを指します。
日本ではミニバンと並んで人気が高いジャンルです。
ライズとヤリスクロスの基本スペックを比較
| 項目 | トヨタ ライズ ハイブリッドZ | トヨタ ヤリスクロス ハイブリッドG |
|---|---|---|
| 車両サイズ | 全長 3,995 mm | 全長 4,180 mm |
| 全幅 1,695 mm | 全幅 1,765 mm | |
| 全高 1,620 mm | 全高 1,590 mm | |
| 車両重量 | 約1,070 kg | 約1,170 kg |
| エンジン | 1,196 cc ガソリン+ハイブリッド | 1,490 cc ガソリン+ハイブリッド |
| 燃費(WLTC) | 約17.4〜28.0 km/L | 約17.1〜30.8 km/L |
どちらも5人乗りで、ヤリスクロスはより広い車体と重量により乗り心地や荷室容量に余裕を持ちながら、ヤリスクロスのほうがより高速走行や多様な道路状況に適しています。
荷室の最大収納力は、ライズが369L、ヤリスクロスが390Lと、ヤリスクロスがやや優勢です。
ただ、リアシートを倒したり、デッキボートを活用したりすると収納の幅はグンと広がります。
室内高もライズが高いので、収納するものによって使いやすさも変わるでしょう。
最低地上高はヤリスクロスのほうが低く、ヤリスクロスは重心が低めのデザインとなっています。
ライズは最低地上高が高い分、よりSUVらしい外観といえるでしょう。
また、ライズとヤリスクロスの違いは、最小回転半径にもあります。
狭い道での運転や駐車時など、小回りが効きやすいのはライズです。
ちなみに、ライズとヤリスクロスそれぞれのスペックは、下記コラムでも解説していますので、詳しく知りたい方はぜひチェックしてみてください。
中古車のトヨタ「ライズ」を徹底解説!おトクな買い方や注意点は?
中古車のトヨタ「ヤリスクロス」を徹底解説!おトクな買い方や注意点は?
ライズとヤリスクロスのグレードと価格
ライズとヤリスクロスの価格について、グレードごと解説します。
トヨタ ライズ 2025年モデル価格(税込)
| グレード | エンジン | 駆動 | 価格 |
|---|---|---|---|
| X | ガソリン | 2WD | 1,800,700円 |
| X | ガソリン | 4WD | 2,079,000円 |
| G | ガソリン | 2WD | 1,958,000円 |
| G | ガソリン | 4WD | 2,235,200円 |
| ハイブリッドG | ハイブリッド | 2WD | 2,263,800円 |
| Z | ガソリン | 2WD | 2,152,700円 |
| Z | ガソリン | 4WD | 2,413,400円 |
| ハイブリッドZ | ハイブリッド | 2WD | 2,442,000円 |
出典:トヨタ公式
トヨタ ヤリスクロス 2025年モデル価格(税込)
| グレード | エンジン | 駆動 | 価格 |
|---|---|---|---|
| X | ガソリン | 2WD | 2,046,000円 |
| X | ガソリン | 4WD | 2,277,000円 |
| X | ハイブリッド | 2WD | 2,433,200円 |
| X | ハイブリッド | 4WD | 2,664,200円 |
| G | ガソリン | 2WD | 2,172,500円 |
| G | ガソリン | 4WD | 2,403,500円 |
| G | ハイブリッド | 2WD | 2,546,500円 |
| G | ハイブリッド | 4WD | 2,777,500円 |
| Z | ガソリン | 2WD | 2,513,500円 |
| Z | ガソリン | 4WD | 2,744,500円 |
| Z | ハイブリッド | 2WD | 2,887,500円 |
| Z | ハイブリッド | 4WD | 3,118,500円 |
| Z“Adventure” | ガソリン | 2WD | 2,629,000円 |
| Z“Adventure” | ガソリン | 4WD | 2,860,000円 |
| Z“Adventure” | ハイブリッド | 2WD | 3,003,000円 |
| Z“Adventure” | ハイブリッド | 4WD | 3,234,000円 |
| GR SPORT | ガソリン | 2WD | 2,648,800円 |
| GR SPORT | ハイブリッド | 2WD | 3,031,600円 |
出典:トヨタ公式
上記のように、全体的にライズの方がリーズナブルな価格設定で、エントリーから上位グレードまで約20万〜80万円程度、ヤリスクロスの方が高めです。
ヤリスクロスはグレードバリエーションが豊富で、装備や走行性能の違いにより価格幅が大きいのが特徴です。
ライズはコンパクトSUVとして燃費とコストパフォーマンスを重視する方に適していますが、ヤリスクロスは充実した装備や4WD走行性能を求める方に向いています。
ライズとヤリスクロスの走行性能の違い
街乗りに適したライズの特徴
ライズは軽量でコンパクトな5ナンバーサイズのボディを活かし、小回りが非常に利きやすいため都市部の狭い道や駐車が多い街乗りに適しています。
オンデマンド型の「ダイナミックトルクコントロール4WD」システムを採用しており、通常は前輪駆動で燃費を重視し、滑りやすい路面やカーブで後輪へ自動的にトルクを配分します。これにより燃費効率と走破性のバランスが良く、日常の通勤や買い物などで快適に使えます。
また、100kg以上軽い車重とワンペダルドライブ機能により、ストップ&ゴーが多い街中での操作性が高く軽快な走りが特徴です。ライズは日常の使いやすさに重点を置いた設計で、都市部中心のユーザーに最適です。
悪路やオフロードに強いヤリスクロスの走行モード
ヤリスクロスは、悪路や雪道、オフロードでの走行性能に重点を置いています。
標準装備で「マルチテレインセレクト」という3つの走行モード(MUD&SAND / NORMAL / ROCK&DIRT)を選べるシステムが搭載されており、ぬかるみや砂地、岩場などの悪路状況に適したドライブモードを切り替えられるため、さまざまな地形で安定した走行が可能です。さらにぬかるみや雪道でスタックしにくいように、脱出支援の「TRAILモード」も装備。加えてヤリスクロスは低重心設計により高速走行時の安定感が高く、前後ディスクブレーキの採用で堅牢な走行性能を実現しています。
このように、ヤリスクロスはアウトドアや雪道走行が多いユーザーに特におすすめしたい1台です。
上記のように、ライズは街乗りでの軽快さや燃費効率を重視し、ヤリスクロスは多様な悪路対応や高速安定走行を特徴とする走行モード搭載で使い分けができます。購入検討時には使う場面や重視する性能に応じて選ぶとよいでしょう。
ライズとヤリスクロスの内外装デザインと快適性
インテリアの広さと使い勝手
ライズは5ナンバーサイズながら、室内長1955mm、室内幅1420mm、室内高1250mmと、特に室内の長さや高さで広さを確保しています。シンプルで使いやすいインパネ設計により、運転席周りの操作性が高く、視認性も良好です。荷室は369リットルとクラストップレベルの容量があり、2段デッキボードによりスペースのアレンジも多彩で実用性が高いです。
ライズの内装に関しては「ライズの内装・インテリアについて余すことなく徹底解説」でも詳しく解説しています。
一方のヤリスクロスは室内幅で若干広く、室内長1845mm、室内幅1430mm、室内高1205mmとなっており、全体的にゆとりある空間設計です。荷室容量は390リットルで、6:4分割のアジャスタブルデッキボードなど収納の柔軟性に優れ、リアゲートはハンズフリーパワーバックドアも装備可能です。全体的にヤリスクロスは広さに加え上質でスポーティなインテリアを持ち、快適性が強調されています。
また、ヤリスクロスはグレードによって内装のカラーが変わるのも特徴の1つ。
XやGではブラックのみに対し、Z“Adventure”ではサドルタン(明るめのブラウンカラー)、Zではブラックかダークブラウンの2色から選択可能です。
Zでは内装色が変わることに加え、シートの素材もツィード調ファブリックに変わり、最上位グレードらしさを感じられますよ。
それぞれの車種のグレード別の内装色や素材は以下にまとめましたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

エクステリアデザインの特徴
ライズはコンパクトで取り回しの良いボディに、力強いSUVらしいフォルムを持っています。全長約4m未満の取り回しやすさを重視しつつ、シンプルながらもSUVの堅牢感を表現したデザインで、都市型やファミリー層に受け入れられやすい外観です。
ヤリスクロスは全長・全幅ともにライズより大きく、よりアクティブかつスタイリッシュなSUVデザインに仕上げられています。大胆なグリルや立体的なボディラインでアウトドア志向を強く感じさせ、外観から車の走行性能の高さや多用途性が伝わります。ヤリスクロスは、都会的な洗練さと悪路走破性の両立を目指したデザインが特徴といえます。
ライズとヤリスクロスの外装は?ボディカラーも豊富!
ライズとヤリスクロスそれぞれの外観の特徴をまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。
ライズの外装・ボディカラー
ライズは、SUVらしいワイルドな見た目が特徴です。
前から見たときの台形デザインや横から見たときのどっしり感などはライズならではの特徴といえるでしょう。
車高が高いため、ヤリスクロスよりも迫力を感じられるという魅力もあります。
また、ライズは以下の11カラーから選ぶことができます。
- シャイニングホワイトパール<W25>★
- ブラックマイカメタリック<X07>
- スムースグレーマイカメタリック<S42>
- ファイアークォーツレッドメタリック<R67>
- ナチュラルベージュマイカメタリック<T32>
- マスタードイエローマイカメタリック<Y15>
- レーザーブルークリスタルシャイン<B82>★
- ターコイズブルーマイカメタリック<B86>
- ブラックマイカメタリック<X07>×スムースグレーマイカメタリック<S42>★
- ブラックマイカメタリック<X07>×シャイニングホワイトパール<W25>★
- ブラックマイカメタリック<X07>×ターコイズブルーマイカメタリック<B86>★
★はメーカーオプション
豊富なカラー展開で自分の好みの色を見つけられるのもライズの魅力の1つです。
それぞれのカラーの特徴について知りたい方は、「ライズのボディカラーは全〇色!色ごとの特徴もご紹介」をチェックしてみてくださいね。
ヤリスクロスの外装・ボディカラー
ヤリスクロスは、ライズと比較すると曲線的なデザインで、都会的でよりスタイリッシュな見た目をしています。
SUVの力強さは感じられながらも、上質で街乗りに似合うデザインです。
ヤリスクロスのカラー展開は、モノトーンカラー7色+ツートーンカラー4色。
ヤリスクロスの場合はグレードによって選べるカラーが異なりますので、以下の表を参考にしてください。

出典:トヨタ公式
ライズとヤリスクロスの燃費やパワートレインの違い
ライズとヤリスクロスの燃費・パワートレインの違いは以下のとおりです。
ヤリスクロスはグレードごとに多少燃費の差があるものの、ライズとヤリスクロスの燃費の差はほとんどありません。
燃費だけで比較するのではなく、他の軸もあわせて比較するのが良いでしょう。
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ライズとヤリスクロスの安全性能・機能面を比較

安全で快適な走行を実現するためには、クルマに装備されている安全性能や便利な機能面もチェックしておきたいですよね。
安全性能において、ライズには「スマートアシスト」、ヤリスクロスには「Toyota Safety Sense」が搭載されていますが、機能面では大きな違いはありません。
以下がライズ・ヤリスクロスに整備されている安全性能・便利な機能の一覧です。
【ライズ「スマートアシスト」に整備されている安全性能・機能】
- 衝突警報機能(対車両・対歩行者[昼夜])/衝突回避支援ブレーキ機能(対車両・対歩行者[昼夜])
- 標識認識機能(進入禁止/最高速度/一時停止)
- 先行車発進お知らせ機能
- 全車速追従機能付ACC(アダプティブクルーズコントロール/停止保持機能あり)
- LKC(レーンキープコントロール)
- 車線逸脱警報機能/車線逸脱抑制制御機能
- ふらつき警報
- 路側逸脱警報
- BSM(ブラインドスポットモニター)
- オートハイビーム
- ADB(アダプティブドライビングビーム)
- サイドビューランプ
- ブレーキ制御付誤発進抑制機能(前方・後方)
- コーナーセンサー(フロント2個/リヤ2個)
- スマートパノラマパーキングアシスト(駐車支援システム)
- パノラミックビュー
- RCTA(リヤクロストラフィックアラート)
【ヤリスクロス「Toyota Safety Sense」に整備されている安全性能・機能】
- プリクラッシュセーフティ(歩行者[昼夜]・自転車運転者[昼]検知機能付衝突回避支援タイプ/ミリ波レーダー+単眼カメラ方式)
- レーントレーシングアシスト[LTA]
- レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)
- トヨタチームメイト[アドバンストパーク(パノラミックビューモニター付)]
- 「交差点」右折時の対向直進車・右左折時の対向方向から来る横断歩行者検知機能
- 緊急時操舵支援機能
- アダプティブハイビームシステム[AHS]
- オートマチックハイビーム[AHB]
- ロードサインアシスト[RSA]
- パーキングサポートブレーキ(前後方静止物/後方接近車両)
- ブラインドスポットモニター[BSM]
- S-VSC(欧風対応制御付)&ACA&TRC
- 先行車発進告知機能[TMN]
- セカンダリーコリジョンブレーキ[SCB]
- SRAエアバッグ(運転席・助手席)+SRSサイドエアバッグ(運転席・助手席)+SRSカーテンシールドエアバッグ(前後席)
- 高強度骨格&高剛性ボディ
ライズとヤリスクロス、迷ったらどちらを選ぶべき?
ここまでライズとヤリスクロスの違いについて説明してきましたが、「結局どちらを選ぶべきなの?」と思う方も多いでしょう。
多くの人が比較しがちな安全性能・機能面では大きな差がないため、なおさら判断に悩んでしまいますね。
どちらのクルマを選ぶべきなのかは、ご自身が何を重視しているのかによって異なります。
ライズがおすすめの人
できるだけ価格を抑えたいという場合は、同じグレードでも価格の安いライズを選択肢に。
背が高い男性など、室内の高さによりゆとりがあるほうが良いという場合は、ライズが向いているでしょう。
デザインの面では、よりSUVらしいワイルドな雰囲気を重視するならライズ。
ライズはメタリックやパールなどのツヤッとしたカラーなので、よりアクティブな雰囲気です。
5ナンバーでやや幅が狭い分、ライズのほうが小回りは良いでしょう。
ヤリスクロスがおすすめの人
スタイリッシュな見た目を重視する場合は、ヤリスクロスを選ぶと良いでしょう。
ヤリスクロスは、ベージュやグレイッシュブルーなど、ややくすんだカラーもあり、落ち着いた色合いが特徴です。
SUVらしさはありながらも、流線型の流れるようなデザインは上質な雰囲気も醸し出しています。
外装や内装のカラーの豊富さも、ヤリスクロスに軍配が上がります。
まとめ
SUVを購入する際に比較の対象となる「ライズ」と「ヤリスクロス」。
どちらもトヨタを代表する大人気コンパクトSUVで、実際にこの2つの車種でどちらにしようか悩んでいる方も多くいます。
ライズとヤリスクロスは似ている項目も多いですが、価格帯ではヤリスクロスがやや高め。
できるだけ価格を抑えたい、車内のゆったり具合を大事にしたいという方はライズ、スタイリッシュなデザインや豊富なカラーに惹かれる方はヤリスクロスがおすすめです。
小回りの良さではライズにやや軍配が上がりますが、ヤリスクロスも3ナンバーのわりに小回りは非常に良いので、実際に乗ってみて違いを体感してみると良いでしょう。
カーディーラーなどに足を運び、実際に2つの車種を見比べたり乗り比べてみると、運転のしやすさや収納力など体感できるでしょう。
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