トヨタ自動車は2020年2月にトヨタの新型コンパクトカーである「ヤリス」のスポーツカーバージョンとして、「GRヤリス」を発売しました。
GRヤリスはスポーツカーと同レベルの馬力をもつ強力なエンジンを搭載し、WRC(世界ラリー選手権)に出場できるレベルのスペックを有しています。
トヨタ自動車で発売されているGRヤリスの馬力の最大は272馬力ですが、トムスのコンプリートカーとして300馬力のモデルも発売されています。
今回はスポーツカーに匹敵する最強のエンジンをもつGRヤリスのグレード別のスペックや300馬力以上の新モデルの情報について紹介します。
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目次
新型GRヤリスの馬力は300馬力越えが登場!|東京オートサロン2023で発表
2023年1月13日から2023年1月15日まで幕張メッセで行われた東京オートサロン2023において、トヨタのスポーツカー開発を手掛けるトムスが「GRヤリス」のコンプリートカーを発表しました。
「TOM’S GR YARIS」として発表されたコンプリートカーはトヨタのGRヤリスがベースです。
トムスの下記のオプションを設置することで300馬力、42.0kgfmの最大トルクを実現しました。
- 専用セッティングのECU
- ハイフロータービン
TOM’S GR YARISの主要な装備は下記のとおりです。
エンジン | コンプリートカー専用ECUセッティング ハイフロータービン インタークーラー ラジエター エグゾーストシステム「トムス・バレル」 |
エクステリア | フロントディフューザー カナード サイドディフューザー TKリアアンダーディフューザー TKリアバンパーダクト リアルーフウィング |
メカニカル | クラッチ Advoxサスペンションシステム |
他にも下記のようなオプションを装備できます。
オプション名 | 価格 |
TOM’S x brembo キャリパーキット Front/Rear | 1,092,300円 |
TOM’S 鍛造ホイール(4本) | 352,000円 |
LSD F・R / リヤデフマウントカラー | 359,700円 |
タイヤ BRIDGESTONE POTENZA RE-71RS | 250,800円 |
エアクリーナー 「スーパーラムⅡ」 | 8,800円 |
カーボンシフトノブ | 14,080円 |
サスペンションメンバーブレースフロントNo.1 | 37,400円 |
サスペンションメンバーブレースフロントNo.2 | 37,400円 |
リヤエンドバー | 28,600円 |
気になるTOM’S GR YARISの値段はオプション込みで下記のとおり。
- オプション込参考価格
- 8,290,000円〜
GRヤリスの最高グレードであるRZRZ“High performance”の値段が4,560,000円という点を考慮しても、かなり高額であることが分かります。
TOM’S GR YARISは2023年1月23日から受注が開始されています。
最新型のTOM’S GR YARISの登場で、トヨタの躍進がさらに進むでしょう。
そもそもGRヤリスとは|ヤリスとの違いやGRヤリスの歴史を知る
TOM’S GR YARISのベースとなる車は、トヨタ車のGRヤリスです。
TOM’S GR YARISは300馬力越えで話題となった車ですが、ベースとなるGRヤリスもTOM’S GR YARISが登場する前は、馬力の大きさや性能の高さで話題となるモデルでした。
ここからはGRヤリスの歴史や、同じくトヨタ車で発売されているヤリスとの違いについて説明します。
GRヤリスの歴史|ヤリスから誕生したスポーツカー
GRヤリスは2020年9月4日にトヨタで発売されたモデルです。
「モータースポーツ用の車両を市販化する」、という逆転の発想で開発されたGRヤリスは、空力、軽量、高剛性」を追求した車両や新開発の1.6L直列3気筒インタークーラーターボエンジンが特徴。
スポーツカーと同じように、圧倒的な加速と気持ちの良いエンジン回転数の伸びを体感できます。
ヤリスとの違いは?|安定や快適を求めるヤリスとWRC(世界ラリー選手権)で勝つ目標をもつGR
トヨタにはヤリスというモデルもあるますが、ヤリスとGRヤリスは車に求める目的が違います。
それぞれの目的は以下のとおり。
- ヤリス:安全な走行性能や快適な乗り心地を目指す
- GRヤリス:WRC(世界ラリー選手権)で勝てるレベルのスペックを目指す
目的が違えば、装備する内容も変わってきます。
ヤリスは乗り降りがしやすいように、フロントとリヤにそれぞれドアがありますが、GRヤリスは空気抵抗を軽減するため、ドアはフロントのみに設置。
一つ一つの特徴を見てみても、目的の違いによりデザインが違うことが分かります。
ヤリス以外にも、GRヤリスの兄弟車にはヤリスクロスというモデルもあります。ヤリスとヤリスクロスについて気になる人は、こちらの記事をご覧ください。
GRヤリスのグレードや価格について|グレードごとの比較ポイントを紹介
GRヤリスには2023年4月現在、下記の3つのグレードがあります。
- グレード
- RZ“High performance”
RZ
RS
ここからは馬力やサイズ、価格や燃費、外装や内装の装備などのカテゴリから、それぞれのグレードを比較しましょう。
馬力|2023年4月時点の最大馬力は272馬力
GRヤリスのグレードごとの馬力は下記のとおりです。
グレード | RZ“High performance” | RZ | RS |
馬力(Ps) | 200(272) | 200(272) | 88(120) |
RZ“High performanceとRZは標準馬力が200馬力、最大出力が272馬力まで上がります。
両者に掲載されているエンジンはG16E-GTS型と呼ばれ、GRヤリスのためだけに開発されたエンジンです。
WRCという世界ラリー選手権のレギュレーションに沿った排気量にするため、総排気量は1.6Lに設計されています。
GRヤリスのために開発されたG16E-GTS型エンジンは、その性能の高さから化け物レベルともいわれています。
サイズ|全てのグレードのうち総重量だけ異なる
GRヤリスは3種類のグレードともに、全長や全幅、高さは同じです。
搭載するエンジンの種類の違いにより、総重量がやや異なります。それぞれのサイズは下記のとおり。
グレード | RZ“High performance” | RZ | RS |
全長(mm) | 3,995 | ||
全幅(mm) | 1,805 | ||
高さ(mm) | 1,500 | 1,350 |
小柄なフォルムにもかかわらず、スポーツカーさながらの馬力を持つGRヤリスは安定した走りを実現するために、ヤリスと比べ高さが4cm低くなっています。
GRヤリスはコンパクトカーとしてスポーツカーの走るようなサーキットだけでなく、細道でもスイスイ走れるというメリットもあるでしょう。
価格|コンパクトカーながら400万円越え
トヨタ自動車の公式サイトによると、3種類のモデルの価格は以下のとおりです。
グレード | RZ“High performance” | RZ | RS |
価格(税込) | 4,560,000円 | 3,960,000円 | 2,650,000円 |
グレードの一番低いRSでも260万円以上するということが分かりました。
RZやRZ“High performanceまでいくとコンパクトカーでありながら400万円越えになります。
ただ、GRヤリスはスポーツカーに匹敵する最強のエンジンを搭載していることを考えれば、コストパフォーマンスが高いともいえるでしょう。
燃費|RSは低燃費と高出力を両立
GRヤリスのグレード別の燃費量は下記のとおりです。
グレード | RZ“High performance” | RZ | RS |
駆動 | 4WD | 4WD | 2WD |
カタログ燃費量(WLCTモード)(km/L) | 13.6 | 18.2 | |
実燃費(km/L) | 11.2 | 14.5 |
参考:[e燃費]
RZや“High performance”と比べて、特にRSは低燃費と高出力を両立しています。
燃費性能を向上させた理由として、車体のコンパクト化や軽量化が挙げられるでしょう。
馬力か低燃費か、どちらを重視するかで気になるグレードが変わるかもしれません。
エクステリア|RZ“High performance”のホイールにはアクリルオーナメントが
エクステリアで差が出るのは、タイヤやホイールの違いです。
GRヤリスの3種のグレードはそれぞれ装備されているタイヤとホイールの種類が異なります。
グレード | RZ“High performance” | RZ | RS |
ホイール | BBS製8J 鍛造アルミホイール (メタルスターグロスブラック塗装/ センターオーナメント付) |
ENKEI製8J鋳造アルミホイール (グロスブラック塗装/ センターオーナメント付) |
ENKEI製8J鋳造アルミホイール (グロスブラック塗装/ センターオーナメント付) |
タイヤ | 225/40ZR18タイヤ (ミシュラン Pilot Sport 4S) |
225/40R18タイヤ (ダンロップ SP SPORT MAXX 050) |
225/40R18タイヤ (ダンロップ SP SPORT MAXX 050) |
RZ“High performance”のホイールが他の2つと異なる点は、中央にあるアクリルオーナメント。
メタルスターグロスブラック塗装は、ブラックの重厚感を効果的に発揮し高級感が増しています。
インテリア|スポーツシートは雰囲気を増す
GRヤリスのインテリアは、ヤリスと異なりスポーツカーの印象を強くする、スポーツシートを採用。
スポーツシートの中でも、グレードごとに利用する素材が異なっており、それぞれの特徴をみてオプションをつける人もいるようです。
グレード | RZ“High performance” | RZ | RS |
素材 | ウルトラスエード®+合成皮革 | ファブリック |
どちらも高級感のあるシートですが、ファブリック素材と比べ、ウルトラスエード®+合成皮革の方がスポーツカーらしさが出ます。
スポーツカーの見た目にこだわりたい人はRZ“High performance”の方が魅力的になるでしょう。
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GRヤリスがおすすめなのはこんな方|スポーツカー好きにはたまらない車
GRヤリスはこんな方におすすめです。
- GRヤリスがおすすめの方
- 車の走行性能にこだりたい
スポーツカーが好き
競技用の車に匹敵するくらいのスペックがある車に乗りたい
GRヤリスは最大272馬力を出せるほど強力なエンジンを搭載しており、走行性能は抜群です。
スポーツカー同様に、車高を低くしたり、ドアをひとつにするなどデザイン設計にこだわり空気抵抗を減らす工夫もされています。
スポーツカーに憧れがあって、スポーツカーと同レベルの性能をもつ車を安く手にしたい人におすすめの車といえるでしょう。
まとめ
今回はGRヤリスについて、300馬力を超える新作TOM’S GR YARISの登場をはじめ、GRヤリスとヤリスの違い、GRヤリスのグレードごとの比較について紹介しました。
GRヤリスはスポーツマーに匹敵するほどの強力なエンジンを搭載し、外装や内装までスポーツカーと同じように空気抵抗や運転の機能性を考えた車であることが分かりました。
2023年1月から受注が開始されたTOM’S GR YARISのベースとなる車もGRヤリスです。
スポーツカーが好きな方や、スピード感のある走りを実感したい方にとって、GRヤリスのエンジンは魅力的に映るでしょう。
TOM’S GR YARISのすごさを実感するためにも、一度GRヤリスの性能を知って比較するのがおすすめです。
両者の魅力を体感し、より快適なドライブを楽しんでください。
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