14代目となる210系クラウンは、2012年から2018年にかけて販売されました。「ロイヤル」シリーズと「アスリート」シリーズが設定され、それぞれのキャラクターが明確に分かれているのが特徴です。210系クラウンは、2015年10月のマイナーチェンジを境に「前期型」と「後期型」に分類されます。

本記事では、210系クラウンアスリートを中心に、前期型と後期型の外観、内装、パワートレーン、グレード構成の違いを、メーカー公表のスペックデータに基づき詳細に比較・解説します。

目次

1. 210系クラウンとは?モデルの歴史と概要

210系クラウンは、原点に立ち返り優れた乗り心地や高い静粛性を磨き上げるとともに、現代に求められる要件を念頭に開発されました。一目でクラウンと分かる躍動感に満ちたスタイルや、各種操作スイッチをタッチパネルに集約した「トヨタマルチオペレーションタッチ」などの先進装備が投入されています。

フォーマルな「ロイヤル」に対し、「アスリート」シリーズは、タイヤの存在を強く意識させるフェンダーや、スポーツモデルとしての機能性を感じさせる王冠をモチーフとしたグリル形状が特徴です。

210系クラウンの主な歴史と変遷

年月 出来事・トピックス
2012年12月25日 14代目となる210系クラウン発売(ロイヤル・アスリート同時発売)
2013年8月30日 特別仕様車”ReBORN PINK”(ピンクのクラウン)を設定(期間限定受付)
2014年7月9日 特別仕様車 アスリートS / アスリートS Four “Black Style” 等を発売
2015年3月25日 誕生60周年記念特別仕様車 “空色 edition”・“若草色 edition” を設定
2015年10月1日 マイナーチェンジを実施(後期型へ移行)。エクステリア・インテリア変更
2016年8月29日 トヨタ店創立70周年記念特別仕様車 ”J-FRONTIER” 発売
2017年8月28日 特別仕様車 “J-FRONTIER Limited” を発売

2. 前期型と後期型の外観(エクステリア)の違い

2015年10月のマイナーチェンジにより、エクステリアのデザインに変更が加えられました。特にアスリートシリーズにおいては、フロントマスクの印象やランプ類の形状に変更が施されています。

外観(エクステリア)の主な変更点比較(アスリートシリーズ)

比較項目 前期型(2012年12月〜) 後期型(2015年10月〜)
フロントグリル 王冠をモチーフとした稲妻型メッシュ 下部まで延長され、より存在感と押し出し感を強調
ヘッドランプ 丸みを帯びたシャープな形状 形状がよりシャープに変更
フォグランプ 丸型デザイン 角型のデザインに変更
リヤコンビランプ 丸型4灯の特徴的なデザイン 丸型の形状がさらに強調されたデザインに変更

後期型モデルのフロントグリルはバンパー下部まで延長されたことで、低重心でスポーティな印象が強まっています。

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3. 内装(インテリア)とボディカラーの違い

インテリアは、日本の美意識をいかした造形や手工芸品の趣がある質感を表現しています。前期・後期ともに「トヨタマルチオペレーションタッチ」を採用し、モダンな室内空間を実現していますが、後期型ではインテリアパネルの加飾や選択できるボディカラーに新たな選択肢が追加されました。

内装(インテリア)およびカラー設定の比較

比較項目 前期型(2012年12月〜) 後期型(2015年10月〜)
インテリアパネル加飾 スポーティな幾何学柄などを採用 メノウ積層柄加飾パネルを採用し、工芸品のような透明感と深みを表現
ボディカラー設定 標準カラーラインアップ ジャパンカラーセレクションパッケージをパッケージオプションとして設定

後期型のアスリートシリーズに設定された「ジャパンカラーセレクションパッケージ」では、日本ならではの繊細な色域の12色を外板色に設定し、専用の内装色3色と組み合わせることが可能となりました。

4. パワートレーンとエンジンスペックの違い

前期型と後期型では、搭載されるエンジンのラインアップが異なります。最大の変更点は、後期型において2.0L直噴ターボエンジン搭載モデル(アスリートS-T、アスリートG-Tなど)が追加された点です。

パワートレーンラインアップ比較(アスリートシリーズ)

エンジンタイプ 前期型設定 後期型設定
2.5L V型6気筒ガソリン 設定あり 設定あり
2.5L 直列4気筒ハイブリッド 設定あり 設定あり
3.5L V型6気筒ガソリン 設定あり 設定あり
2.0L 直噴ターボガソリン 設定なし 設定あり(新開発2.0Lターボ追加)

主要スペック(前期型 2012年発売当初の公表数値)

スペック項目 アスリート(2WD) アスリート i-Four(4WD)
全長(mm) 4,895 4,895
全幅(mm) 1,800 1,800
全高(mm) 1,450 1,465
ホイールベース(mm) 2,850 2,850
最小回転半径(m) 5.2 5.4

※燃費数値はJC08モード燃費(2.5L V6:10.2〜11.4km/L、2.5Lハイブリッド:21.0〜23.2km/L)として公表されていました。

5. 価格とグレード構成(前期型発売当時)

中古車市場での比較の参考として、2014年当時の前期型クラウンアスリートの主な新車販売価格帯とグレード構成を整理します。

210系クラウンアスリート 主なグレードと新車当時の価格(2014年時点)

エンジン グレード 駆動方式 新車時価格帯(税込目安)
2.5L V6 アスリート 2WD(FR) 約357万円
アスリートS 2WD(FR) 約413万円
アスリートG 2WD(FR) 約490万円
2.5L V6(4WD) アスリート i-Four 4WD 約380万円
アスリートS i-Four 4WD 約436万円
アスリートG i-Four 4WD 約513万円
2.5Lハイブリッド アスリート 2WD(FR) 約410万円
アスリートS 2WD(FR) 約469万円
アスリートG 2WD(FR) 約543万円
3.5L V6 アスリートS 2WD(FR) 約497万円
アスリートG 2WD(FR) 約575万円

※上記は2014年発売当時のメーカー希望小売価格の目安であり、現在の中古車相場とは異なります。実際の購入価格は、年式、走行距離、車両状態、販売店によって変動します。詳細は各販売店にてご確認ください。

6. 前期型・後期型の特徴と選び方のポイント

上記で比較した公表スペックや変更点を踏まえ、前期型と後期型それぞれの特徴に基づく選び方のポイントを整理します。優劣をつけるものではなく、ライフスタイルや重視する要素に合わせてご検討ください。

重視するポイント別・モデルの特徴

重視するポイント 該当するモデルの特徴
初期費用を抑えてV6エンジンやハイブリッドを楽しみたい

前期型

発売から年数が経過している分、中古車市場での価格帯が落ち着いている傾向にあります。2.5L V6や3.5L V6など、マルチシリンダーエンジンの滑らかなフィーリングを求める方に適しています。

よりスポーティなフロントフェイスを好む

後期型

フロントグリルが下部まで延長され、押し出し感が強まったデザインを採用しています。外観の存在感を重視する方に適しています。

自動車税(種別割)を抑えつつターボの走りを楽しみたい

後期型(2.0Lターボモデル)

マイナーチェンジで追加された2.0L直噴ターボモデルは、排気量が2.0L以下の区分となるため、2.5Lモデルと比較して毎年の自動車税(種別割)を抑えやすいという特徴があります。

個性的なボディカラーや内装色を選びたい

後期型(ジャパンカラーセレクション搭載車)

標準色にはない多彩な外装色や、メノウ積層柄加飾パネルの内装など、よりパーソナライズされた仕様を探すことができます。

まとめ

210系クラウンアスリートは、前期型・後期型ともに、クラウン本来の高い静粛性とスポーティな走行性能を両立したモデルです。

  • 前期型は、丸型フォグランプやシャープな造形を持ち、幅広いハイブリッドとV6エンジンのラインアップが揃っています。

  • 後期型は、フロントグリルの大型化や角型フォグランプの採用によるデザインの変更に加え、2.0Lターボエンジンの追加やボディ剛性の見直しなど、細部にわたるアップデートが施されています。

車両状態や過去のメンテナンス履歴(点検パックの加入状況など)は中古車ごとに異なります。購入を検討される際は、公表スペックの違いをご理解いただいた上で、実際の車両を店舗で確認されることをお勧めいたします。

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