「宿泊代を安く抑えることができる」「駐車場さえ確保できればできる」という理由から近年人気が高まる車中泊。

ただ寝泊りをするために実施する方もいれば、機材や設備を揃えてキャンプのように車中泊を楽しむ方も増えてきました。

車中泊と聞くと、キャンピングカーやバンなど大型の車をイメージする方も多いかもしれませんが、最近は車中泊グッズが充実してきているため、セダンやコンパクトカーでも快適に一晩を過ごすことが可能です。

本記事では、トヨタのプリウスで車中泊をする場合に必要な装備品や注意点などを詳しくまとめています。

安心・安全な車中泊を楽しむには、周囲や体調面への配慮も欠かせないポイントとなりますので、是非参考にしてください。

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目次

プリウスには車中泊に便利な機能が満載!

背が低いセダンタイプを採用しているプリウスは、車中泊に向いていないと感じる方も多いかもしれませんが、実はプリウスに搭載されている装備には車中泊で活躍するものも多いのです。

ここからは、車中泊で役立つプリウスの装備・機能を詳しくご紹介します。

プリウスを最大限に活用することで快適で楽しい車中泊を実施してみましょう。

6:4分割可倒式リアシート

プリウスには、全グレードに6:4分割可倒型リアシートを標準搭載しています。

この装備は、リアシートを6:4に独立させ倒すことができるもので、車内で過ごす人数や荷物の量に合わせて自由にアレンジすることが可能です。

荷物が多い場合にはリアシートのひとつの座席だけを前方に倒したり、複数で車内に泊まる場合には全ての座席を倒したりと、工夫することでくつろげる空間を確保しましょう。

通常ラゲージサイズと全倒しサイズ

6:4分割可能リアシートでシートアレンジをした場合、くつろげるスペースはどれくらいになるのでしょうか。

ここからは、後部座席を倒していない通常の状態と、前方に倒した状態の奥行きサイズをご紹介します。

人数や体の大きさから、車中泊が可能かどうかを確かめてみてください。

ラゲージサイズ比較 長さ(奥行き)
リアシート使用時 780㎜~890㎜
リアシート前倒し時 1,540㎜~1,695㎜

お子様や小柄な方であれば、リアシートを前倒しにすることで横になれるスペースを確保できますが、大人の場合は完全に足を伸ばすことが難しいため、少し窮屈に感じるかもしれません。

またプリウスの後部座席を前方に倒した場合には、可動部分に多少の段差が生まれますので、マットやクッションを引くなど工夫をすると、より快適に過ごすことができます。

アクセサリーコンセント

プリウスには全グレードに、AC100V・1500Wのアクセサリーコンセントが標準搭載されており、グレードによって搭載個数と設置個所が以下の通り異なります。

アクセサリーコンセント 搭載個数 設置個所
「E」を除く全てのグレード 2個 ラゲージルーム・コンソールボックス背面
「E] 1個 ラゲージルーム

アクセサリーコンセントを使用すれば、スマートフォンやゲーム機などの充電はもちろん、小型家電を車内で使用することができますので、車中泊がより快適になるでしょう。

1500Wで使用可能な家電

プリウスに搭載されているアクセサリーコンセントで使用できる具体的な家電としては次のような物が挙げられます。

アクセサリーコンセントで使える家電
・電気毛布
・電気ケトル
・炊飯器
・ノートパソコン
・ホットプレート
・スマホやゲーム機の充電

家電によって消費電力が異なりますので、使用前には必ず対応可能かどうかを確認するようにしてください。

豊富な収納スペース

普段よりも車内で過ごす時間が増える車中泊では、荷物が多くなりやすいため、収納スペースの有無でも快適さが変わります。

プリウスには各所に収納が装備されていますので、最大限に活用することで快適な車中泊を楽しみましょう。

ここからはプリウスに搭載された車中泊で役立つ収納装備をご紹介します。

コンソールボックス


コンソールボックスは、助手席と運転席の間に設置される収納装備で、「E」には「コンソールボックス」、それ以外のグレードには「大型コンソールボックス」が設置されます。

コンソールボックスは、蓋をすれば外から中の荷物が見えてしまうことがありませんので、車中泊の際には是非活用していただきたいアイテムです。

ドリンクホルダー

ほとんどの車に搭載されているドリンクホルダーですが、車中泊をする際には、横倒しすることができない飲み物はもちろん、小物を入れることもできるため、重宝する収納のひとつです。

プリウスには全グレードのフロント・リアドア、コンソールボックスにドリンクホルダーを搭載しており、「E」を除く全てのグレードでは、後部座席中央のアームレストにもドリンクホルダーが搭載されています。

デッキアンダートレイ

デッキアンダートレイは、ラゲージルームの下に設置された小物を収納できるスペースのことです。

プリウスには、2WD車に小型、E-Fourに大型のデッキアンダートレイが設置されており、荷物を外から見えないようにすることができるため、車中泊の防犯対策に役立ちます。

ただし、メーカーオプションのスペアタイヤを注文した場合には、この収納スペースが搭載されませんので、注意してください。

トノカバー


トノカバーは、ラゲージルームの上部に設置されている目隠しをするための装備で、プライバシーの保護にも役立ちます。

ラゲージルームであれば、大型の荷物も積み込むことができますので、車中泊をする際には大きい荷物はトランクにしまい、安全のためトノカバーをかけておくようにしましょう。

なお、この装備は後部座席背面に設置されているため、リアシートを前方に倒した場合には使用することができません。

ヘルプネット


プリウスには、車内で体調を崩してしまうなど万が一の場合に緊急通報をしてくれる「ヘルプネット」というサービスに対応しています。

ボタンを操作するだけで専用オペレーターが救急車両やドクターヘリの派遣を行ってくれますので、もしも車内で動けなくなってしまうような緊急事態が発生してしまっても安心です。

プリウスでヘルプネットを使用するためには、オプションナビの設置、利用開始操作が必要となりますので、車中泊を実施する前にサービスが利用可能かどうかを確認することをおすすめします。

これだけは用意したい!車中泊の必須アイテム


車中泊でも活躍する装備が充実したプリウスですが、車の中で快適・安全に一晩を過ごすには車中泊用アイテムの準備が欠かせません。

ここからは、車中泊を実施するまでに「これだけは用意しておいてほしい」というグッズをご紹介します。

マット

車の中で仮眠を取ったり体を休めようと思うと、普段は気にならないような少しの段差が気になるものです。

プリウスでは助手席・運転席を倒す場合も、ラゲージルームをアレンジしてスペースを確保する場合も、多少の段差が生まれてしまいます。

そのため、車中泊をする際には可能な限りフラットなスペースを確保するためのマットを用意しておくと安心でしょう。

車中泊の人気が高まる今、プリウスのサイズにピッタリはまる専用のマットも販売されていますが、価格が気になる方はクッションやタオルで代用することも可能です。

カーテン・シェード

車中泊で欠かせないのが防犯対策です。

眠っている間は車の鍵をかけておくことはもちろん、車内の様子が外から見えないようカーテンやシェードを用意し、全ての窓を目隠ししておきましょう。

こちらもマット同様、専用アイテムが販売されていますが、タオルや布で代用することも可能です。

ランタン

駐車する場所にもよりますが、車中泊では明かりの確保も重要なポイントとなります。

特に山や森など、自然の中で車中泊をする場合、夜には何も見えない状態になってしまうため、ランタンやランプなどを準備するようにしましょう。

またガソリンや灯油を使用したものは火災を引き起こす危険がありますので、車中泊で利用するのであればLEDランタンがおすすめです。

明かりが確保できれば、車内で本を読んだりゲームをしたりと、車中泊中の楽しみも広がるでしょう。

充電器

車中泊で意外と忘れがちなのが充電器です。

用意のし忘れを防ぐために、車中泊の準備リストに入れておくことをおすすめします。

暑さ・寒さ対策

外の気温に影響されやすい車中泊では、季節に合わせた暑さ・寒さ対策が非常に重要です。

特に夜間は気温の変化が大きいため、どの季節でも必ず事前準備をするようにしましょう。

暑さ・寒さ対策には次のようなグッズがおすすめです。

暑さ対策
・冷感マット
・小型扇風機
寒さ対策
・カイロ
・湯たんぽ

車中泊を行う際には、季節に合わせたグッズを用意することで、体調面にも配慮しましょう。

中古車をさらにおトクに買うならモビリコ!

  • モビリコは中間業者を通さない個人売買のため、中間コストは大幅削減、消費税がかかりません。なので、買う人は安く買えて、売る人は高く売れます。
  • 面倒な作業が多くなりがちな車の個人売買ですが、面倒な作業はすべてディーラーにお任せできます。

あるとより快適に!車中泊おすすめアイテム


ここまで車中泊を実施するために必須のアイテムをご紹介しましたが、車中泊は装備が充実するほど快適度が向上します。

ここからは「あると便利」な車中泊グッズをご紹介しますので、車を泊める予定の場所や、滞在時間・日数に合わせて必要な装備を確認してみてください。

寝袋(シュラフ)

キャンプなど野外で使用するイメージの強い寝袋やシュラフですが、実は車中泊でも大活躍するアイテムです。

アウトドアの人気が高まる今、暖かくコンパクトに収納できるダウンのシュラフや、手頃な価格で取り扱いがしやすい化学繊維を使用したシュラフなど、様々な種類が販売されていますので、自分にあった一品を見つけるのも楽しいでしょう。

また、車中泊では収納スペースが限られるためできるだけ小さく収納できる商品がおすすめです。

防虫グッズ

車を駐車する場所にもよりますが、扉や窓の開け閉めが多い車で寝泊りする場合に活躍するのが防虫グッズです。

特に夏の山や森など自然の中では、虫が車内に入り込んでしまって不快な思いをすることが多いため、必ず用意しておいたほうが良いでしょう。

車中泊の防虫グッズとしては、窓を開け、風を通しながら虫の侵入を防ぐメッシュ状の防虫ネットや、優しい香りのする虫よけ効果付き芳香剤などがあります。

耳栓

普段はあまり気にならないかもしれませんが、車中泊の際には「外の音が気になって眠れない」というケースも多くあります。

特に他の車が多いRVパークやオートキャンプ場では、エンジン音や人の話し声などが聞こえやすいため音を遮断する耳栓を用意しておいたほうがいいでしょう。

耳栓にも遮音性の高いウレタン製やシリコン製など様々な種類がありますが、車中泊では長時間耳栓を使用することになりますので、耳が痛くなりにくく、フィットしやすいシリコン粘土の製品がおすすめです。

アイマスク

RVパークや道の駅で車中泊を行う方も多いですが、ここで気になるのが「夜間照明」です。

夜通しついている照明は、夜間のちょっとした移動や防犯面では非常に役に立つものですが、眩しすぎて眠れないということも。

そのため照明設備があるような場所での車中泊を検討している場合は、アイマスクを用意することをおすすめします。

小型家電

「車中泊の快適度を上げ、キャンプのように楽しみたい」という方に用意していただきたいのが小型家電です。

最近では、車で使用できる専用の家電も多く登場していますが、プリウスには全グレードにアクセサリーコンセントが標準装備されているため、使用できる家電の幅が広く、好みの商品も見つけやすいでしょう。

ここからは、プリウスで使える車中泊に便利な小型家電を4つご紹介します。

使用時にはAC100V・1500Wで使用できる家電かどうかを必ず確認してください。

電気毛布

冬の車中泊で大活躍するのが電気毛布です。

電気毛布には寝袋タイプで体を包み込んでくれるものや、コンパクトなブランケットタイプなど、様々な形状・サイズの商品が登場しています。

5,000円〜10,000円程度で手に入るものが多いので、本格的に冬の車中泊を楽しみたい方は是非購入を検討してみてください。

電気ファンヒーター

冬の寒さ対策家電としておすすめなのが電気ファンヒーターです。

電気ファンヒーターは、灯油や火を使わずに電気で温風を届けてくれるため、車内でも安心して使用することができます。

また、サイズもコンパクトなものが多いため、楽に持ち運ぶことが可能です。

電気毛布のように、一部分だけを暖めるのではなく、車内全体を暖めたいという時にはぴったりの小型家電となります。

冷温庫

車中泊をする際に、あると非常に便利なのがポータブル冷温庫です。

寒い朝に暖かいコーヒーを飲んだり、暑い夜に冷たいスポーツドリンクを飲んだり…

冷温庫を使って快適な車中泊を楽しんでみてはいかがでしょうか。

調理家電


「朝はキャンプのように暖かい朝食を食べたい!」という方におすすめなのが調理家電です。

車で利用できる調理家電には以下のような商品があります。

・コンパクト炊飯器
・電気コンロ
・ケトル
・ホットプレート

車中泊で暖かいご飯を食べるイメージがつかない方も多いかもしれませんが、最近では電気で使える様々な調理家電が登場しています。

これらがあれば、炊きたてのご飯や焼き立てのパンを味わうこともできますので、キャンプのように車中泊を楽しみたい方におすすめです。

車中泊での注意点


車中泊は、車と駐車場さえあれば簡単にできるというイメージがありますが、安心・安全に一晩を過ごすには注意しなければならないことがあります。

ここからは、車中泊での注意点を具体的にご紹介します。

防犯・健康面・周囲への配慮を忘れず、車中泊を楽しみましょう。

エンジンはつけっぱなしにしない

車中泊をする際「エンジンをつけ、エアコンをかけておけば快適な温度で過ごせるのではないか」と考える方も多いかもしれませんが、エンジンのつけっぱなしは安全面・マナー面で問題があります。

安全面

まずは安全面の問題についてです。

エンジンをかけたまま、車内で長時間過ごす場合、排気ガスが車内に入り込んでしまうことで一酸化炭素中毒を引き起こす危険があります。

一酸化炭素中毒は死亡事故となる可能性もありますので、注意が必要です。

また、運転席で仮眠を取る場合には、誤ってアクセルに触れてしまったり、レバーの操作をしてしまうことで事故を引き起こしてしまうケースも考えられます。

短時間、車内を暖めるのにエンジンをつけ、エアコンを使用する分には問題ありませんが、一晩中エンジンをつけっぱなしにすることは避けるようにしましょう。

周囲への配慮・マナー

プリウスは他の乗用車と比べエンジン音が少なく、環境にも優しい車ではありますが、それでも車中泊の際の音や排気ガスが近隣の人の迷惑となることがあります。

また、車中泊が認められている場所でも、アイドリングを禁止しているケースが少なくありません。

そのため車中泊をする際には、アイドリングが禁止されているかどうかに関わらず、周囲の人や環境に配慮し、基本的に長時間のエンジンのつけっぱなしは控えた方がいいでしょう。

駐車位置に注意する

車中泊を実施する際に、重要なのが「どこに車を停めるか」です。

最近では車中泊が許可されているキャンプ場やRVパーク道の駅も増えてきましたが、大型の公園などでは車中泊を禁止している場所も少なくないため、注意が必要です。

もちろん「車中泊禁止」と明記されていなくても、コンビニや路上駐車での車中泊もNG。

車中泊をする際には、あらかじめ許可されている駐車場を探しておくようにしましょう。

さらに、駐車場のなかでも「どの位置に停めるか」も意識したいポイントです。

特に夏の時期には車内が高温になりやすいため、日陰で涼しい駐車スペースを選ぶことをおすすめします。

また、「長時間停めるから」といって他の車から見えにくい場所を選ぶ方もいますが、他人の目が届かない場所は防犯上安全とは言えませんので、あまりにも人気がない場所は避けたほうがいいでしょう。

防犯対策をする

車中泊で欠かせないのが防犯対策です。

「ずっと車内にいるし、鍵もかけているから大丈夫」と思う方も多いかもしれませんが、車中泊では犯罪やトラブルに巻き込まれてしまう可能性があるため、外から中の様子が見えないように全ての窓をしっかり目隠ししておきましょう。

また、貴重品やカバンなどは狙われやすいため、そのまま車内に置くのではなく、カバーをかけたり収納スペースにしまったりすることで、他人の目から届かないようにしておくことが大切です。

暑さ・寒さ対策をする

車中泊をする際は、どの季節でも暑さ・寒さへの対策が重要です。

暑い夏の季節には、気が付かないうちに脱水症状や熱中症を引き起こしてしまう危険があります。

空気の入替えや適度な水分補給をすることで、いつも以上に体調管理に気を付けましょう。

また、冬の季節は日中と夜間の気温差が激しいため「しっかりと用意したつもりでも寒さ対策が足りていなかった」ということも。

毛布や寝袋・小型家電など防寒グッズを多めに用意することで、体を冷やさないようにしてください。

エコノミークラス症候群に注意する

エコノミークラス症候群とは、足や下半身にできた血のかたまりが肺の血管に詰まり、呼吸困難や胸の痛みなど様々な症状を引き起こす病気のことです。

「飛行機に乗るときに起こるもの」というイメージがある方も多いかもしれませんが、エコノミークラス症候群は、血流が悪くなることが原因の病気となりますので、長時間同じ姿勢を取ることになる車中泊でも起こる可能性があります。

そのため、車中泊では可能な限り広く、フラットなスペースをとり、血流を促進させるためにマッサージや軽いストレッチを行うことが大切です。

また、心臓から一番遠い足は血流が滞りやすいとされています。仮眠を取る際にはできるだけ足を下げないように工夫してください。

また、車内が乾燥していたり、水分の摂取量が少なかったりする場合には、エコノミークラス症候群の原因となる血栓ができやすいとされています。

濡れタオルやポータブル加湿器での湿度調整、適度な水分補給をすることで対策をしましょう。

周囲の施設を確認する

車中泊をする前には、駐車予定の場所の近くにトイレやコンビニなどの設備があるかどうかを確認しておきましょう。

場所によってはトイレの利用時間が決まっていたり、コンビニや売店などの店舗営業時間が短いこともあります。

まとめ


時間や場所に縛られず、宿泊代も抑えられるとして近年人気の高まる車中泊。

トヨタ プリウスには車中泊でも活躍する機能が多く搭載されています。

とはいえ、快適で安全な車中泊をするためには、車に搭載された装備だけでは不十分です。

犯罪やトラブルに巻き込まれてしまう危険性や、暑さ・寒さで体調を崩してしまう可能性がありますので、しっかりと対策を取った上で車中泊を楽しみましょう。

中古車をさらにおトクに買うならモビリコ!

  • モビリコは中間業者を通さない個人売買のため、中間コストは大幅削減、消費税がかかりません。なので、買う人は安く買えて、売る人は高く売れます。
  • 面倒な作業が多くなりがちな車の個人売買ですが、面倒な作業はすべてディーラーにお任せできます。