ハリアーは、現在も新型が出続けているトヨタの人気車のうちの1つです。

1997年に初代モデルが発売され「高級クロスオーバーSUV」という、当時では新しいジャンルを切り開きました。

現在でもその人気が衰えることはなく、さまざまな人に愛用されていて、購入を検討されている方もいるのではないのではないでしょうか。

しかし、ハリアーについての詳しい状況を知らないために、購入に踏み込めないという方もいることでしょう。

そこで本記事では、ハリアー2016年のカタログ燃費など、ハリアーについて詳しくご紹介します。

目次

2016年モデルのハリアーの燃費について

グレードごとのハリアー60系の燃費は以下のとおりです。

グレード プレミアムスタイルアッシュ プレミアムスタイルアッシュ プレミアムアドバンスドパッケージスタイルアッシュ プレミアムアドバンスドパッケージスタイルアッシュ
JC08モード燃費 16.0km/L 15.2km/L 16.0km/L 14.8km/L
排気量 1986cc 1986cc 1986cc 1986cc
燃料 無鉛レギュラーガソリン 無鉛レギュラーガソリン 無鉛レギュラーガソリン 無鉛レギュラーガソリン
ミッション CVT(無段変速車) CVT(無段変速車) CVT(無段変速車) CVT(無段変速車)
新車価格 3,237,055円 3,431,455円 3,797,673円 3,992,073円
駆動方法 FF フルタイム4WD FF フルタイム4WD
最高出力 151ps(111kW)6100rpm 151ps(111kW)6100rpm 151ps(111kW)6100rpm 151ps(111kW)6100rpm
過給機 なし なし なし なし
生産期間 2016年6月〜2017年6月 2016年6月〜2017年6月 2016年6月〜2017年6月 2016年6月〜2017年6月
年間ガソリン価格 10.1〜11万円 10.1〜11万円 10.1〜11万円 10.1〜11万円

また、駆動別に燃費を整理すると以下のようになります。

2WDのガソリン車

ガソリン車には、低燃費を保ちつつ、力強い走行を可能にするための「2.0L直列4気筒エンジン」が搭載されています。そんな2WDのガソリン車の燃費は次のようになっています。

WLTCモード燃焼 15.4km/L
市街地モード 11.3km/L
郊外モード 15.7km/L
高速道路モード 18.0km/L

低燃費を保ちつつ力強い走りを実現できる理由は「VVT-iE」の採用です。「VVT-iE」とは電動連続可変バルブタイミング機構のことで、採用することにより、エンジンの負荷を軽減して、エネルギーを効率よく使えるようになります。

4WDのガソリン車

4WDのガソリン車は、駆動箇所が増えたため、その分60kgほど車体重量が重くなっています。そのため、2WDに比べると以下のように燃費は悪くなります。

WLTCモード燃焼 14.7km/L
市街地モード 11.0km/L
郊外モード 14.9km/L
高速道路モード 17.1km/L

ガソリン車はハイブリッド車に比べると燃費が落ちますが、車体価格が比較的安いため、長距離運転をしない人にはおすすめできます。

ハイブリット車

ハリアーのハイブリッド車は、「2.5Lハイブリッドシステム」と「2.5Lダイナミックフォースエンジン」を組み合わせることで、低燃費を実現できています。そんなハイブリッド車の燃費は以下のとおりです。

2WD E-four
WLTCモード燃焼 22.3km/L 21.6km/L
市街地モード 19.5km/L 18.9km/L
郊外モード 25.1km/L 24.2km/L
高速道路モード 22.1km/L 22.4km/L

燃費だけで比較すると、ハイブリッド車はガソリン車よりも優れています。

しかし、ハイブリッド車の特徴として、車両価格が高くなることがあります。同じグレードで比べてみると、60万円ほどの差が出ることもあるので、車を選ぶ際には参考にしてください。

ハリアーの実燃費

実燃費とは、日常生活などのさまざまな状況下で車を使用した時に算出される燃費のことです。インターネットなどの商品販売ページに記載されている燃費は「カタログ燃費」といい、条件を一定にして算出する燃費です。

この2つの燃費は算出方法に違いが生じるため、必ずと言っていいほど差が現れます。
そのため、カタログ燃費と比べると、実燃費は3割程度低くなる傾向にあります。

ハリアーに乗車している人が実際に発信している情報によると、ハリアーのガソリン車は10.87km/Lの実燃費だそうで、やはりカタログ燃費と比べるとその数値は落ちてしまいます。

ハリアーの燃費をライバル車と比較

ハリアーは、力強い走りを実現させている上に燃費が良いことが特徴です。では、ライバル車と比べると燃費は良いと言えるのでしょうか。

ここからはそんな疑問を解消すべく、他車と燃費を比較していきましょう。

RAV4

RAV4は、走行性の高さが注目の車種です。ハリアーと同じくSUV車のくくりに入っているため比較には丁度いいでしょう。RAV4は、プラグインハイブリッドを選択することができます。RAV4は、ハリアーと同様に「ガソリン車」と「ハイブリッド車」の両方が展開されています。

ハイブリットX、G・4WD車の燃費は、15.59km/Lであり、ハイブリッドX・2WD車の燃費は17.00km/Lです。

燃費のいいと評判のヤリスクロス

ヤリスクロスはトヨタが展開している高級SUVで燃費がいいと評判の車種であり、多くのファンを獲得しています。1.5Lガソリン車と1.0Lガソリン車、ハイブリッド車の3種類があるのがヤリスという車種です。

燃費はガソリン車で、15.08km/Lハイブリッド車で19.40km/Lとなっています。かなり差があるように見えますが、ヤリスクロスは燃費の良いSUVとして売り出されているので、このようなものではないでしょうか。

トヨタのハリアーとはどのような車なのか

ハリアーは、1997年に発売されて現在も高い人気を得ているトヨタの車で、セダンの高級感と快適感を兼ね備えたクロスオーバーSUVとして誕生しました。「SUVの歴史を変えた」とも言われており、日本国内の高級SUVとして第一線で活躍しています。

「ハリアー」という名前は「チョウヒ」と呼ばれるタカ科の鳥の英名から名付けられました。

ハリアーはミドルSUVクラスという位置付けがされています。このミドルSUVクラスは、スペックの高い車が多く設定されていることが特徴のクラスです。

ハリアーは、2016年当時151馬力の2L 直列4気筒DOHCエンジンを搭載していました。トランスミッションはSuper CVT‐i(自動無段変速機)をベースにしています。ハリアーには、ファブリック(上級)+合成皮革シートを標準装備した「エレガンス」、インテリジェントクリアランスソナーやプリクラッシュセーフティシステムを標準装備した「プレミアム アドバンスドパッケージ」などのグレードが用意されているという特徴があります。

車を選ぶ上で考慮材料となるものの1つに「静かさ」があります。新型のハリアーはボディの設計が進化した上に車内に吸音材を貼ることによって、静粛性が格段に高まりました。

また、ハリアー専用のサスチェーンは柔らかい走りのサポートをしています。これにより、整備の整っていない山道や砂利道でも、上下振動をうまくキャッチしつつ衝撃を吸収してくれます。

ハリアーのスペック

ガソリン車のスペックは以下のとおりです。

エンジン 直列4気筒
駆動方式 2WD・4WD
総排気量 1.986L
燃費[km/L] WLTCモード:15.4〜(2WD)・14.7〜(4WD)
全長×全幅×全高 4,740mm×1,855mm×1,660mm
車両総重量 2WD:1,805kg〜、4WD:1,865kg〜
最低地上高 195mm
最高出力 126(171)kW(PS)/6,600r.p.m.
最大トルク 207(21.1)N・•m(kgf・•m)/4,800r.p.m.
新車価格相場 2,990,000円から
中古車価格相場 43.8万円から

ガソリン車の駆動方式は2WDと4WDの2種類です。

新車での価格は約300万円で、ミドルSUVとしては比較的安めの価格設定になっています。中古車の価格は、約43万円から存在し、年式ごとに価格の変動が激しいです。

ハリアーの特徴

ハリアーの特徴は以下のとおりです。
  • 都会らしい見た目をしている
  • インテリアに高級感がある
  • 安全機能が充実している
  • ラゲッジスペースの利便性が高い
  • 全グレードにナビを搭載している
  • カスタムが多種多様

それではここからは詳しく見ていきましょう。

都会らしい見た目をしている

ハリアーは新型に限らず、今までを通して都会に馴染むSUVらしいデザインが魅力的です。

モデルチェンジするたびに、違うジャンルの見た目になるのではなく、一貫したテーマを持ちつつアップデートしてきています。

ラグジュアリーなSUVと聞くとハリアーを想像する人も少なくないでしょう。特に4代目のハリアーは、大都会にふさわしく他の車と比べても見劣りしないデザインです。

フロントからリアにかけて、水滴のようなデザインが施されています。後方に向かって伸びている流線的なデザインなども相まって、高級感だけでなく重厚感や動感があります。

インテリアに高級感がある

ハリアーの中を見たときに衝撃があることとして、センターコンソールがあります。

ハリアーのセンターコンソールは特徴的な形をしていて、馬の鞍をイメージして設計されているそうです。

そのため、自然な張りを所々に感じられ、より高級感を感じられます。

包まれているような安心感を与えるとともに、高級感も醸し出されているので、満足感に浸ることができるでしょう。

また、機能性の面に関しても疎かにはされていません。アクセサリーコンセントが完備されているため、非常事態の主要電源としても利用可能です。

安全機能が充実している

トヨタには独自の安全機能である「Toyota Safety Sense」というものがあります。ハリアーはトヨタの車なので、当然「Toyota Safety Sense」が搭載されています。

「Toyota Safety Sense」の主な機能として以下のようなものが挙げられます。
  • プリクラッシュセーフティシステム(歩行者検知機能付衝突回避支援型)
  • レーンディパーチャーアラート(ステアリング制御付)
  • オートマチックハイビーム
  • レーダークルーズコントロール

プリクラッシュセーフティシステムとは、先行車や歩行者を検知して自動で速度を調節してくれる機能です。衝突しそうになった場合は、自動でブレーキが作動します。

レーンディパーチャーアラートは、道路上の白線を認識して、車線のはみ出しをブザーを鳴らして知らせたり、ディスプレイに表示して知らせたりします。

オートマチックハイビームは、オンにしておくことで、対向車の有無を確認してハイビームやロービームを自動で切り替えてくれる機能です。

レーダークルーズコントロールは、前を走っている車を自動で検知して、車間距離を維持してくれる機能です。

ブレーキ制御機能や前車を追従する機能が備えられています。

このように、さまざまな場所で乗る機会のあるハリアーには、いくつもの安全機能が備わっており、安心してドライブを楽しむことが可能です。

ラゲッジスペースの利便性が高い

ハリアーには利便性の高いラゲッジスペースが備わっています。ハリアーのラゲッジスペースは、荷物を乗せる時に邪魔になる段差がなく、広い空間がフラットに広がっています。そのため、9.5インチのゴルフバッグを3つ積み込むことが可能です。

また、デッキボードにはスライドできるデッキボックスが装備されていて、車の中に常に置いておきたいものを収納することができます。

さらに、デッキボックスの下にも収納があるので、カーメンテナンス用品や修理用品を常備することが可能です。

全グレードにナビを搭載している

ハリアーの新型の全てのグレードには、8インチのディスプレイオーディオタイプあるいは12.3インチのSDナビといった、ハリアー専用のナビが搭載されています。どのナビが搭載されるかは、グレードによって異なります。

ディスプレイオーディオタイプはスマホを接続することで利用できますが、ナビキットを取り付けると独立したナビとして使用することも可能です。

カスタムが多種多様

ハリアーは、グレードによってカスタマイズを楽しむことができる車種です。さまざまなカスタマイズをすることができ、自分自身だけのハリアーを作ることができます。

おすすめのグレード

ハリアーのおすすめのグレードは以下のとおりです
  • 特別仕様車「プレミアム スタイルアッシュ」
  • 特別仕様車「プレミアム アドバンスドパッケージ スタイルアッシュ」

2016年は特別仕様車のみ

2016年に発売されたのは、特別仕様車であり「プレミアム」をベースにした「プレミアム スタイルアッシュ」です。もうひとつもやはり「プレミアム」をベースにした特別仕様車でありながら、アドバンスパッケージの装備も詰め込んだ「プレミアム アドバンスドパッケージ スタイルアッシュ」です。

専用18インチアルミホイールが装備され、ボディカラーは特別設定色のブルーメタリックを代表として、全部の中で5色から選ぶことができます。カラーはブルーメタリックが専用色ですが、ほかの色を選んでも問題はありません。自分好みの色を選んで、楽しくドライブに行きましょう。

燃費よくハリアーを運転するポイント

比較的燃費のよいハリアーですが、なかにはさらに燃費を良くしたいと考える人もいることでしょう。ハリアーの燃費は、意識次第で良くすることが可能です。

ここからは以下のようなハリアーの燃費をよくするためのポイントについてご紹介します。

燃費をよくするためのポイント
  • 急発進を行わずに、車間距離を空けて走行する
  • 高速道路はクルーズコントロールを利用する
  • タイヤの空気圧は少し高めにする

それでは見ていきましょう。

急発進を行わずに、車間距離を空けて走行する

自動車が加速する瞬間は、燃費が最も落ちると言われています。そのため、止まっている状態から発信し、走行速度まで到達させる際には、モーター走行を利用してください。

ハイブリッド車には、強力なモーターが備えられており、時速90kmまで対応しています。
法定速度にもよりますが、30km/h程度まではモーターを利用すると燃費を良くすることが可能です。

また、加速する際は、アクセルを少し強めに踏んで短時間で目標速度まで到達します。そこからアクセルを緩めてモーターを利用すると、燃費の向上が見込めます。

また、ガソリン車はエンジンの回転数を抑えることが重要です。
発信する際は、クリープ現象を利用しつつゆっくりアクセルを踏みましょう。

ガソリン車のハリアーは、アイドリングストップ時のエンジン回転が800ほどに設定されています。発進する際には2,000回転辺りを目安に発信すると、燃費を良くすることが可能です。

なお、車間距離を開けるとブレーキを使用する頻度が減ります。ブレーキの多用は燃費を悪くさせるので注意してください。

高速道路はクルーズコントロールを利用する

クルーズコントロールを利用することで、燃費が向上します。クルーズコントロールとは、コンピューターが路面の状況に応じて自動でアクセル操作を行なってくれるシステムです。
この機能はドライバーの長時間運転による疲労を軽減する役割を持つだけでなく、燃費を向上させる役割を果たします。

高速道路は、アクセルを踏む回数が高いので、必要ではないアクセル操作を行なっているかもしれません。その際に、クルーズコントロールを利用することで、適切なアクセル操作をおこなってくれるので、燃費が悪化することはないです。

ただし、クルーズコントロールは信号のある道では使用できないので注意が必要です。

タイヤの空気圧は少し高めにする

タイヤの空気圧を少し高めに設定しておくことで燃費が良くなります。

地面と接するタイヤの面積が広いと、その分摩擦が発生して進むためのエネルギーを多く消費してしまいます。反対に、空気圧を高くして地面に接しているタイヤの面積を減らすことで、少ないエネルギーで走行可能です。

注意点としては、空気圧を高くしすぎないことです。空気圧を高く設定しすぎると、雨が降った時にスリップの原因になります。
燃費を向上させるための効果的な空気圧の数値は、指定されている数値の+0.2kg程度です。

ハリアーにかかる維持費

燃費良く走るとガソリン代が安くなり、維持費も安くなります。それでは、ガソリン代のほかにどのような維持費があるのでしょうか。ハリアーにかかる維持費として以下のようなものがあります。

維持費
  • 自動車税
  • 車検の費用
  • ガソリン代

自動車税

自動車に乗るためには毎年4月1日に自動車税を支払う必要があります。ハリアーも例外ではありません。自動車税は、対象となる車の総排気量によって額が変動します。

ハリアーの自動車税は以下のとおりです。

種類/総排気量(cc) 区分 金額(税込、税抜)
ガソリン車/1,986cc 1,500cc超2,000cc以下 3万6,000円
ハイブリッド車/2,487cc 2,000cc超2,500cc以下 4万3,500円

車検の費用

車は購入して3年後とそれ以降2年ごとに車検を行う必要があります。車検には費用がかかり、ハリアーを車検に出す際も費用が必要です。

車検の費用は2種類あります。

1つ目は全ての車検で必要となる法定費用です。法定費用に含まれているのは、重量税、自賠責保険料、印紙代になります。

ハリアーにかかる重量税は以下のとおりです。

ガソリン車/1,530kg~1,750kg 49,200円
ハイブリッド車 エコカー対象車のため減税(100%)

自賠責保険料は、契約期間によって料金が変わります。ハリアーの場合、24ヶ月分で21,550円です。

印紙代は、車検を受ける際に発生する手数料で、オンライン申請を利用した場合は1,000円で窓口で申請した場合は1,200円になります。

ガソリン代

ガソリン代はハリアーのモデルなどによって変動します。ハリアーのガソリン代は以下のとおりです。

車両タイプ 燃費消費率(WLTCモード)(km/L) ガソリン代(税込)
ガソリン車2WD 15.4 40,909円
ガソリン車4WD 14.7 42,857円
ハイブリッド車2WD 22.3 28,251円
ハイブリッド車4WD 21.6 29.167円

こちらは、1年間に5,000km走行した場合で計算しています。

まとめ

本記事では、2016年モデルのハリアーの燃費や、他モデルとの比較やライバル車との比較、実燃費や維持費について解説しました。

ハリアーはライバル車と比べても燃費が良く、さまざまなグレードが展開されています。
そのため、コストを抑えつつさまざまなカスタムを楽しみたいと考える人におすすめできる車種です。