車を購入する際に、新車にするか中古車にするか悩む方という方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、中古車の購入について詳しく解説していきたいと思います。

もちろん、中古車の購入にはメリットやデメリットあり、その点についても紹介していくので、車の購入を考えている方や中古車に興味がある方はぜひ参考にしてみてください。

中古車とは

中古車とは、一度誰かが所有したもののことで、購入しただけではなくナンバー交付までうけたものになります。

未使用の中古車というものも存在します。1度も使用されていないものの、ディーラーや販売店の名義で登録されている車のため、未使用の状態でも中古車の扱いになります。

中古車購入には、以下のようなメリット・デメリットがあります。

メリット	・新車よりも価格が安く手に入る ・自分の予算内で様々な選択肢の中から選べる ・納車の期間が短い
デメリット	・限られた中から自分の希望にあったものを探さないといけない ・保証などが必ずついているわけではない

中古車の買い方

中古車の買い方にはどのような方法があるのでしょうか。一般的な中古車の購入方法として、以下の4種類があります。

• 販売店
• インターネット
• オークション
• 個人売買

ここからは各項目ごとに詳しく紹介していきたいと思います。

販売店で中古車を購入する方法

中古車を購入する代表的な方法といえば、各販売店から購入するという方法ではないでしょうか。

これは、自宅近くのディーラーや中古車販売店などに直接行き、自分で中古車の状態を確認したり、スタッフの話を聞いたりして購入する方法になります。

ディーラーで購入できるのかと疑問に思う方もいるかと思いますが、ディーラーではお客さんから下取りした車を販売しています。

以下が、ディーラーや中古車販売店で中古車を購入するメリットとデメリットです。

	両方	ディーラー	中古車販売店
メリット	・自分の目で車を 　確認できる ・試乗ができる ・車の知識が多い 　スタッフがいる	・車の品質が高い ・サポートも充実	・値段が割安
デメリット	・台数に限りがある	・値段　が割高 ・同一メーカーのもの　が多い	・整備や保証がない場　合がある

インターネットで中古車を購入する方法

今までは直接販売店で購入・契約することが一般的でしたが、最近ではCMなどでもおなじみの中古車専門サイトが多数あり、実際に店舗に行かずインターネットで購入する方法が増えてきています。

実際に見ないで購入することが不安な方もいるかとは思いますが、サイト上で写真や動画、車両検査表などの詳細な状態を提供しています。

また、オンライン商談も行っているので安心して購入することができるでしょう。

以下がインターネットで中古車を購入する方法のメリットとデメリットです。

メリット	・掲載台数が多い ・自分の条件にあった車を探せる
デメリット	・実際に確認することができない ・遠方から車を取り寄せる際、運送費用がかかる

オークションで中古車を購入する方法

専門業者しか利用できない中古車オークションというものがあります。専門業者しか利用できないため、そこで車を購入したい場合は、代行業者に依頼します。

「ここでしか買えない」という車を購入できる可能性があるため、希少価値の高い車を購入したいという場合はオークションを利用するといいでしょう。

メリット	・業者に支払うお金がないので、安く購入できる
デメリット	・整備や保証がついていない場合がある ・専門知識が必要な場合もある

個人売買で中古車を購入する方法

個人売買とは車を売りたいと思う方と個人間で取引を行う方法のことをいいます。最近では、知人間だけでなくフリマアプリなども利用されるようになり、個人売買が盛んになってきているといえるでしょう。

メリット	・業者に支払うお金がないので、安く購入できる
デメリット	・売買に関する手続きを行わなくてはいけない ・安全面や品質は自分で確認、修理が必要な場合がある

このように、安く手に入れられる代わりに手間がかかることもあります。

とはいえ、個人売買すべてにリスクが多いわけではありません。販売者に必要な情報を聞いたり、手続きに必要なことを調べたり、安心できる個人売買のサイトを利用すればリスクも減るのではないでしょうか。

ここまで、中古車の買い方について調査してきました。様々な方法があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。

自分にあった方法で購入を考えてみてください。

中古車購入の流れ

中古車を購入する場合も、大きくは新車購入と変わらない部分が多いです。

違う部分といえば、車の状態確認が必要となる一方、様々な買い方・価格・種類があるので、購入の自由度は高いといえるでしょう。

中古車購入の大まかな流れは以下のようになります。

1. 予算・車のタイプを決める
2. どこで購入するか決める
3. 見積もりを出す
4. 契約を行う
5. 保険の契約・支払い
6. 納車

ここからは各項目ごとに詳しく紹介していきたいと思います。

予算・車のタイプを決める

購入する際は、車体の価格だけではなく諸経費（手数料や保険など）と維持費（ガソリン代や修理など）も含めて考えながら予算を決めていく必要があります。

購入する前に全体の予算を出してみるといいのではないでしょうか。

欲しい車を絞る際には以下の点に注目してみてください。

• メーカー
• 車のタイプ（軽自動車・コンパクトカー・SUV・ミニバンなど）
• 目的（通勤/通学・レジャー・長距離など）
• その他の条件（乗車人数・車のスペック・装備）

このような部分を決めていくことで、大体の目安が分かると思います。

どこで購入するか決める

大体の予算が決まったら、購入する方法を決めます。こちらは、前述した中から自分に合った方法を選んでいただけたらと思います。

どの方法が絶対にいいということはありません。また、販売店と決めたら絶対に販売店で購入しなくてはいけないということもありません。

もしその方法で希望の車が見つからない時は別の購入方法でも探してみるといいでしょう。

インターネットで希望車種の相場を調べてから、販売店で実物を見るのも良いでしょう。

見積もりを出す

予算や欲しい車が決まったら、次は見積もりを出す必要があります。見積もりでは、車の本体価格+法定費用+手数料の合計の金額がでます。

インターネットの場合、法定費用や手数料、運送費が別途となっている場合があるので、注意して見る必要があります。別途必要な費用がある場合は必要な金額を加算して確認してみてください。

車の状態や価格、サービスによって見積もり方法も変わります。

• 実店舗で直接見積もりを取る方法
• インターネットで複数の見積もりを取る方法

見積もりを取る際は、１つの所で決めるのではなく複数のところからにすると同じ条件でも値段やサービスの違いが出てくるので、どこで買うのがいいのか決めることができます。

なお、見積もりを取った際に何度も営業を受ける場合がまれにあるようです。その際にも、きちんと「検討中です」と伝えて自分で納得した見積もり業者さんと契約を行うようにしましょう。

契約を行う

中古車の購入には必要な書類が何点かありますが、時間のかかる書類もあるので準備が必要です。

準備を行うことで、スムーズに契約を結ぶことができます。

【必要書類】

車検証	車が保安基準を守った状態に保たれているという証明の書類。 中古車の購入の場合は、購入業者が管理していることが多いようです。
車庫証明書	駐車スペースの確保を証明するもので、必ず提出しなくてはいけないものになっています。 ただし、軽自動車の場合は地域によって必要ない可能性があるので、事前に調べてみてください。 業者によっては代行してくれる場合がありますが、コストがかかります。
実印	軽自動車以外は、家や土地と同じく資産となります。 購入には、資産登録と名義登録をする必要があるので、実印の用意が必要です。
印鑑証明書	提出した印鑑が実印であることを証明する書類になります。 こちらは届けを出している市区町村で取得できますが、有効期限は3か月となっています。 マイナンバーカードがあればコンビニで発行できる場合があります。
委任状	購入業者が準備してくれるものですが、個人間での売買については、自分で用意する必要があります。 不要な場合は、必ず返してもらうようにしましょう。
住民票	軽自動車の場合は、実印がいらない代わりに必要になります。 こちらは、市区町村での取得やマイナンバーを使用しコンビニで取得することも可能です。

見積もりの内容や中古車の状態を確認し、自分で納得してから契約書にサインしましょう。

見積もりの内容を把握しないでサインしてしまうと、後々トラブルにつながるので注意してください。

不安な場合は、販売者に事前に質問・相談をしてみてください。

保険の契約

保険の種類は大きく分けて2種類あります。

【自賠責保険】
車を所有する全ての方が加入を義務付けられている保険です。「自賠責保険証明書」を運転するときに携帯する義務があります。

【任意保険】
個人で保険の契約をするもので、自賠責保険でカバーできない部分を補う保険となっており、無制限で補償してくれるものもあります。

全国的にも7割の方が加入しています。自分にあったものを選ぶようにしましょう。

各保険の補償内容は以下のようになります。

	相手への補償		相手への交渉 （示談交渉）	自分への補償
	死傷	車・モノ		死傷	車
任意保険	対人賠償	対物賠償		人身傷害・搭乗者傷害など	車両保険
	〇	〇	〇	〇	〇
自賠責保険	傷害：120万まで 死亡：3,000万まで 後遺症害：4,000万まで	×	×	×	×
	△

自賠責保険の補償内容は支払限度額や範囲が決まっています。任意保険で自分に必要な保険に加入していくことが必要です。

車両入替とは、以前の車から新しい車に保険を切り替えることをいいます。インターネットで変更できる場合が多いようですが、時間がかかるケースがあるので、切り替えるか検討することがおすすめです。

行う際には以下の書類が必要になります。

• 変更前の車のオドメーター値（累計走行距離）
• 新たに取得した（する）車のオドメーター値（累計走行距離）
• 車検証

支払い方法

支払いも一括かローンかによって変わります。ここではローンについて詳しくご紹介していきます。

ローンには、金融機関で組むものと販売業者のローンの2種類があります。ローンで支払うメリット・デメリットは以下のようになります。

	金融機関	販売業者など
メリット	・金利を低く抑えられる	・車を買うタイミングでローンを 　組める ・キャンペーンやオプションなどが充　実している
デメリット	・前もってローンを組まなけれ　ばならない ・審査が若干厳しめの傾向	・金利がやや高い傾向

【ローン利用時の注意点】

クレジットカードでの支払い	金利が高い場合も多いので、あくまで現金が足りない時の補てんでの使用をおすすめします。
複数のローンを組む	他ローン会社にも情報が行き、ローンを組むことが難しくなります。 毎月の支払額も増えるので、生活を圧迫する可能性があります。
ローン期間の確認	中古車の場合ローンは短いことが多いようですが、次の車のことを考えてローンを組んでいく必要があります。目安として5年以内をおすすめします。

納車

ここまで全て終わったら、いよいよ納車になります。納車の日にちや時間などは販売者と打ち合わせを行い、決めていきましょう。

できれば、日にちを複数提示したり、時間を長めにとったりすることがおすすめです。

納車の目安としては、契約後平均して2〜3週間かかるようです。

中古車の賢い買い方とは？

中古車は新車より安く手に入るというメリットがあります。

まずはじめに、同じ車種でも値段が違う場合がありますので、その理由を説明します。

• 車種の年代→年代は古い方が安くなる傾向です
• 走行距離→距離が長いほど安くなり、10万kmを超えるとさらに安くなる傾向です
• 低燃費車→燃費のいいものは人気があるので少し高くなる傾向です
• カラー→人気のあるカラーは高くなる傾向です
• グレード→上級グレードほど高くなる傾向です

その他に、中古車を安く手に入れる方法としては以下の4種類があります。

• 価格交渉をする
• お得な時期を狙う
• 現在の車を下取りする
• 諸費用を抑える
• ここからは各項目ごとに詳しく紹介していきたいと思います。

価格交渉をする

中古車を安く手に入れる方法としてまず思いつくのが、価格交渉ではないでしょうか。交渉により、数十万〜数万と値引きできる幅は大きいようです。

元々の価格が低いものは値引きされることが少ないので、欲しい車によって値引き額は変わります。

交渉は、見積もり時に行うときが多いようで、見積もり時は総額が分かっているのでスムーズに行えるようです。

交渉例として以下があげられます。

• 他店の価格を出してみる。伝える際はソフトな言い方で伝えるようにしましょう。
• 傷の修理やカー用品の交換などを無料で行えないか聞いてみる。
• 予算を提示してみる。

値引き交渉にはこのような方法がありますが、必ずしも値段が安くなるというわけではありません。「値引きされたらラッキー」と考えておきましょう。

お得な時期を狙う

中古車の値段が安くなる時期があります。中古車は年中同じ値段というわけではなく、時期によって価格変動があるのです。

「車種や年式、新しいタイプがでればその前の型は安くなる」といった形で中古車の価格は変動します。

時期でいうと、以下のような場面でお得に購入できる可能性があります。

決算期	3・9月	販売目標を達成しなければならないということもあり、多少の利益が下がっても車を売りたいという販売店が多いので、安くなる傾向になります。 しかし、決算期の影響がなかったり、時期が1カ月ほどずれたりする販売店もあります。
ボーナスの時期	7.6月 12月	夏・冬のボーナスの時期には【ボーナス商戦】を行い、大幅な値下げを行っている可能性が高いようです。
歳末セール	12月	特に年末年始にイベントを開催して値下げを行っているところが多いようです。
モデルチェンジ後		人気の車種では、5〜7年でモデルチェンジを行うことが多いようです。 その際、旧モデルの売上が減ったり、下取りをし在庫が増えたりするので、値段を下げて販売することが多いようです。
新生活準備	1～3月	就職や進学のために車を売買する人が増える時期なので、販売店は在庫を多くかかえている場合があります。 そのため、交渉次第で安くなることがあるようです。
大型連休明け	GW お盆	GWやお盆明けに需要は下がる傾向にあるため、交渉次第で安く買える場合があります。

現在の車を下取りする

新車を購入する際でもできる車を安く買う方法です。

現在所有している車を下取りしてもらい、その代金を車の購入費にあてるというやり方です。

下取りは、必ずしも購入する業者にお願いする必要はありません。複数の業者にみてもらい、自分が納得した値段で売って、購入費にあてることもできます。

諸費用を抑える

中古車購入にかかる費用として、車の本体価格+法定費用+手数料などがあります。

法定費用以外は、交渉次第で安くなる場合があります。また、手続きや運送費などは自分で行うことで費用を抑えることができます。

手続きは難しい部分があるので、自分でできそうか確認してから決めるのがおすすめです。

購入の際の注意点

中古車を購入する際には気をつけておくべき点があります。実際に買って失敗や損をしないためにも抑えておきたいポイントです。

• 車の状態を確認する
• 車検の時期を確認する
• 見積もり内容に間違いはないか確認する

ここからは各項目ごとに詳しく紹介していきたいと思います。

車の状態を確認

中古車は、自分の希望にあったものを探すのに苦労する部分も多く、希望の車が見つかったらすぐに購入したくなってしまうかもしれません。

しかし、一度車の状態を確認してみることをおすすめします。

どのようなところを確認した方がいいか、ポイントをまとめてみました。

ボディや内装、タイヤなど	傷や損傷がないかの確認
エンジン	異常音などがないか
ブレーキやワイパー、ウインカーなど	エンジン作動時に正常に動くか
アクセルやブレーキなど運転時の機能	正常に作動するか、乗り心地などを確認

実際に車を見てみるとよくわかる部分も多くあるので、自分の目で確認してから購入してみてはいかがでしょうか。できることなら、試乗まで行うことをおすすめします。

車検の時期を確認

車検が切れている中古車も購入可能で、価格も安いものが多いようです。しかし、車検を行わなければ公道の走行ができないので、プラスの費用として数万〜数十万の費用がかかってきます。

車検間近の中古車も存在するので、一度確認してみてはいかがでしょうか。この場合、車検分、価格がひかれている場合もあるようです。

見積もり内容に間違いないか確認

契約する前に、もう一度見積もりを確認することも必要です。

内容に間違いがないか、不要なオプションや追加の料金が発生していないかなどを万が一のために再度確認するようにしておきましょう。

中古車の価格の目安

ここでは、中古車の価格を値段や車種のタイプごとに紹介します。中古車を購入する際の目安になると思うので、購入の際の参考にしてください。

【価格別】

150万以上	ミニバンやワゴンタイプなどの場合は150万以上が目安になります。そのほかの車種の場合、比較的新しいタイプの車を購入することが可能です。
100万～	ハイブリッドカーや電気自動車の場合は100万以上が目安になります。 軽自動車の場合は、装備が最低限の新車が購入可能な値段になりますが、同じ値段でもグレードや装備の充実しているものが手に入る可能性があります。
50万～	軽自動車やコンパクトカーでは、比較的年代も装備もいいものが手に入ります。 また、人気の装備がついている場合も多いようです。
30万～	高額な予算は難しいけれど、古すぎる車を避けたい場合はこのくらいの予算からになります。 年式も10年以内のものが多いようです。
20万以下	できる限り費用を抑えたい、安く買いたいという場合の予算になります。 この値段の場合、年式が10年以上ということが多いようです。 車の寿命は10年程度なので、メンテナンスはしっかりと行いましょう。

【タイプ別】

軽自動車	年式が古いと20万～ 人気車種だと60万～
ミニバン	平均150万～
SUV	平均50万～
ハイブリッド	平均100万～

まとめ

ここまで、中古車の買い方について調査してきました。買い方によって、メリット・デメリットがあることが分かりました。

	メリット	デメリット
販売店	・車体の確認や試乗ができる ・知識の多いスタッフがいる	・台数に限りがある
インターネット	・掲載台数が多い ・希望の車が見つけやすい	・実際に確認することができない ・運送費がかかる場合がある
オークション	・業者に支払う金額がない ・業者に支払う金額がない	・整備や保証がない場合もある
個人売買		・手続きの手間が生じる ・品質や安全面は自分で確認が必要

自分にあった購入方法で中古車を買ってみてください。値段の目安や注意点も記載していますので、その部分も参考にしていただけたらと思います。