車の購入を検討する際、中古車を買おうという方も多いのではないでしょうか。中古車なら価格も抑えられ、新車よりも高いグレードのものが手に入ることもあります。

車を購入する場合は、本体価格のほかの諸費用がかかります。諸費用がかかるのは新車でも中古車でも同じですが、中古車の場合はどのくらいになるでしょうか。

せっかくお手頃の価格で車を手に入れようと思っても、諸費用が高くなれば、負担も大きくなります。

そこで本記事では、中古車購入に際して必要な諸費用を解説します。諸費用の内訳はどのようなもので、どのくらいかかるのかといったことから、諸費用を安くする方法まで解説します。中古車を購入しようと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

中古車購入の際に発生する諸費用の内訳

まずは、中古車購入の際に掛かる諸費用の内訳を見てみましょう。諸費用には、大きく分けて、「法定費用」と「代行費用」があります。

法定費用

法定費用は法律で定められた費用ということで、主なものは税金と自賠責保険料になります。具体的な内訳は以下の通りです。

それぞれの費用について詳しく解説しましょう。

自動車税種別割(旧自動車税)

以前は自動車税という名称でしたが、2019年10月から自動車税種別割と呼ばれるようになりました。

自動車税種別割は車の排気量によって税額が変わる税金で、毎年4月1日時点の車の所有者に課税されます。

年度途中に車を購入した場合は、普通車では登録の翌月から次の3月31日までの金額を支払うことになります。つまり、10月に車を購入して、登録した場合は、翌月の11月から3月分までが課税対象です。

軽自動車の場合は普通車とは異なり、登録の翌月からではなく、翌年度分から支払えばいいことになっています。

支払い方法は1年分まとめての一括納税ですが、年度途中で普通車を購入したときは、月割りで支払えば大丈夫です。

なお、自動車税種別割は、普通車の場合は都道府県税、軽自動車の場合は市税の扱いとなっています。

自動車税環境性能割(旧自動車取得税)

自動車取得税の廃止に伴って導入されたのが自動車税環境性能割です。名称は変わっていますが、基本的には自動車の取得に対して掛かる税金で、取得価額が50万円を超える自動車が対象になっています。こちらは都道府県税です。

税率は普通自動車と軽自動車で変わりますが、詳しくは後ほど解説します。

自動車重量税

自動車重量税は、名称が示す通り自動車の重量に応じて課される税金で、国税になります。普通車の場合は0.5トンごとに税額が変わり、軽自動車の場合は重量に関係なく一律です。

支払い方法は車検時に次の車検時までの税金を前払いとなっています。ただ、中古車購入の場合は、車検までの期間があるので、最初は納める必要がありません。

エコカー減税の適用もあるのが自動車重量税です。普通車でも軽自動車でも、一定の燃費基準をクリアすれば、エコカー減税の対象になります。

自賠責保険料

自動車を購入し所有するようになったら、必ず支払わなければいけないのが自賠責保険料です。正式名称は「自動車損害賠償責任保険」といい、加入が強制義務になっています。

もし自賠責保険料を支払わないと、車検には通りません。また、所有した自動車を公道で走らせることができません。これでは、所有する意味がなくなってしまうので、ルールに従って支払うようにしてください。

中古車購入の場合、車検の残り期間がありますが、この場合は新オーナーが登録月から次の車検期間分までの未経過相当額を支払うのが一般的です。

消費税

自動車の本体の購入には消費税がかかります。消費税がかかるのは新車だけでなく、中古車でも同じです。税率は10%になります。

注意してほしいのは車両本体価格だけでなく、オプションや代行にも消費税が課されることです。中古車購入の際は、内税表記か外税表記かも確認して、必要な額を準備しておきましょう。

リサイクル料金

リサイクル料金は、購入した自動車の廃車時に必要な費用です。これから購入する車のリサイクル用として、前払いします。

中古車購入で廃車処分ではなく、売却を選択した場合は、リサイクル料金は返金となります。

代行費用

次は代行費用の内訳です。

代行費用は自動車の販売店に支払う費用で、登録手続きの代行の手間賃ということになります。中古車販売店によって、代行費用の内訳が異なる場合もありますが、基本的には上記の内容が主です。それぞれの項目について確認してみましょう。

登録代行費用

登録代行費用は、文字通り登録の代行をしてもらうための費用になります。名義変更や移転登録などの手続きを代わって行ってもらうための手数料です。代行者は販売店や司法書士になります。

ただし、登録に必要な書類は代わりに取得してもらうわけにはいかないので、自分自身で準備してください。

名義変更などは、代行してもらわずに自分で行うこともできます。運輸支局に行って手続きができるのであれば、自分で行ってもいいでしょう。

車庫証明代行費用

自動車の購入では、保管場所を用意する必要があります。車庫、または駐車場ですが、それが取得できたことを示すのが車庫証明です。車庫証明の取得を販売店に代行してもらえ、その際に掛かる費用が車庫証明代行費用です。

ここでも書類自体は自分で準備をします。自分で車庫証明の取得もできますが、申請と受領で警察署に少なくとも2回は訪問しなければいけません。警察署の申請可能時間を確認の上、手続きをしてください。

納車費用

販売店で購入した自動車は自宅まで届けてもらう必要がありますが、その際に掛かる費用が納車費用です。販売店によっては、自宅までの納車のほか、車両保管場所から店舗に移送する費用を納車費用に含む場合もあり、そのケースは料金がかさみます。

販売店から自宅まで自分で運転して車を移動させられる場合もあるでしょう。その場合は、納車の必要がなくなり、納車費用を節約できる場合もあります。可能な方は、販売店に確認をしておくと良いでしょう。

洗車費・クリーニング費

中古車の納車にあたっては、販売店で洗車と室内クリーニングをしますが、その費用が洗車費・クリーニング費です。

洗車費・クリーニング費が車両本体価格や納車費用に含まれている場合もありますが、オプションで別途請求という形もあります。どちらになっているかで、支払い状況も変わりますので、事前に確認を取るようにしましょう。

中古車の場合、洗車やクリーニングを入念に行うこともあり、そうなると多少料金が上がるケースもあります。

中古車購入の際に発生する諸費用の金額目安

中古車購入の際に発生する諸費用の内訳を見てみましたが、今度は具体的にどのくらいの金額を支払うことになるかを確認してみましょう。項目ごとに目安を示すので、あらかじめ準備をしておいてください。

自動車税種別割の目安

自動車税種別割の税額を確認します。自動車税種別割の税額は、自動車の用途ごとに総排気量・最大積載量などによって決まります。

【乗用車(3、5または7ナンバー)の場合】

総排気量 令和元年9月30日以前初回新規登録 令和元年10月1日以後初回新規登録
電気自動車 29,500 25,000
1リットル以下 29,500 25,000
1リットル超~1.5リットル以下 34,500 30,500
1.5リットル超~2リットル以下 39,500 36,000
2リットル超~2.5リットル以下 45,000 43,500
2.5リットル超~3リットル以下 51,000 50,000
3リットル超~3.5リットル以下 58,000 57,000
3.5リットル超~4リットル以下 66,500 65,500
4リットル超~4.5リットル以下 76,500 75,500
4.5リットル超~6リットル以下 88,000 87,000
6リットル超 111,000 110,000

※単位は円
参照元:東京都主税局の「自動車税種別割」より

ここに挙げた表の金額は、1年度分に該当します。年度の途中で中古車を購入した場合は、月割になります。月割の計算方法は以下の通りです。

年税額×課税される月数÷12=税額(100円未満切り捨て)

自動車税環境性能割の目安

自動車税環境性能割の計算方法は以下のようになっています。

取得価額×環境性能割の税率

取得価額が50万円以下なら課税はされません。税率は普通自動車と軽自動車で異なります。こちらは新車・中古車ともに課せられる税金です。

税率は普通自動車で1〜3%、軽自動車で1〜2%です。ただ、環境性能割の計算方法は単純ではありません。取得価額だけではなく、車両重量や年度燃費基準達成率なども考慮して、計算します。

そのため、自分で計算するのが難しくなっているので、事前に販売店で確認してもらうといいでしょう。

自動車重量税の目安

自動車重量税は1年ごとに掛かる税金ですが、支払い自体は新規登録時や車検時に次の車検までの分を収めます。

新車の登録から13年以上、18年以上のタイミングで、それぞれ自動車重量税の税率はアップになることを覚えておいてください。

自動車重量税は、普通自動車の場合0.5トンごとに税率が定められ、軽自動車では重量に関係なく一律の税率です。

車検が残っている中古車を購入する場合は、次の車検まで自動車重量税を納める必要はありません。車検期間は最初は3年ですが、中古車の場合は、途中購入になるので、2年となることが多いです。

ここからは、自動車重量税の基本の金額を表にまとめていきます。エコカー以外の場合で、自家用普通自動車の1年間分の金額です。

重量 12年目まで 13年目以降 18年目以降
0.5トン以下 4,100 5,700 6,300
~1トン 8,200 11,400 12,600
~1.5トン 12,300 17,100 18,900
~2トン 16,400 22,800 25,200
~2.5トン 20,500 28,500 31,500
~3トン 24,600 34,200 37,800

※単位は円

軽自動車の場合は、車両重量がどれくらいであっても、年3,300円です。13年目以降は4,100円、18年目以降は4,400円となります。

なお、自動車重量税はエコカー減税の対象になるので、免税や減税などの恩恵を受けられる場合があります。

自賠責保険料の目安

2021年4月、自賠責保険料が値下がりし、平均6.7%の引き下げが行われました。自賠責保険料と改定率については、車種や期間、地域によって異なります。

改定後の金額を見てみましょう。

【自家用乗用自動車の場合】

37か月 36か月 25か月 24か月
離島・沖縄県

を除く

27,770 27,180 20,610 20,010
離島地域 9,300 9,200 8,010 7,900
沖縄県 13,490 13,270 10,870 10,650
沖縄県の離島地域 9,300 9,200 8,010 7,900

※単位は円

【軽自動車(検査対象者)の場合】

離島・沖縄県

を除く

27,330 26,760 20,310 19,730
離島地域 8,460 8,380 7,440 7,350
沖縄県 13,490 13,270 10,870 10,650
沖縄県の離島地域 6,400 6,370 6,030 6,000

※単位は円

消費税額

消費税額は10%です。軽減税率の適用はありません。

リサイクル料金の金額

リサイクル料金は、自動車のグレードや車種によっても変わりますが、大まかな目安として10,000〜20,000円くらいになると考えておいてください。

詳しいリサイクル料金額については、自動車メーカーの公式サイトにも記載されています。

登録代行費用の目安

中古車購入における登録手続きは煩雑になることが多いので、販売店に代行してもらうのがおすすめです。その場合の費用相場は30,000〜50,000円くらいです。

車庫証明代行費用の目安

車庫証明の手続きは警察署の窓口で申請するのですが、平日しか手続きができません。そのため、仕事などで忙しい人は、販売店に代行してもらうケースが多いです。

車庫証明代行費用相場は、10,000〜20,000円となります。

納車費用の目安

納車費用は店舗から自宅までの距離によって変わります。ネットで調べて、いい中古車が見つかったという場合、店舗がかなり遠いことがあります。その場合は、納車費用も高くなるでしょう。

納車費用の大まかな目安としては20,000〜100,000円くらいですが、詳しくは購入前に確認するようにしましょう。

洗車費・クリーニング費

中古車は新車とは状態が違うので、引き渡しの前に洗車とクリーニングが行われます。その費用相場は50,000円くらいです。

洗車費・クリーニング費は納車費用に含まれている場合があります。見積もりの段階で、販売店に洗車費・クリーニング費がどうなっているか確認しておくといいでしょう。

中古車の諸費用についての注意点

中古車の諸費用の内訳と金額目安をチェックしてみましたが、ここからは諸費用を支払う上での注意点を確認してみましょう。以下のような注意点があります。

諸費用を払う上での注意点
車両価格の2割以上になったら注意すべき
聞きなれない項目には注意すべき
車検整備付きかどうかの確認をする
任意保険の加入も忘れないように

車両価格の2割以上になったら注意すべき

中古車購入で発生する諸費用の目安は、車両価格に対して1割程度です。多少の前後はありますが、一般的にはこのくらいで収まることが多いようです。

それが2割以上になっている場合は、注意して内容を確認してみるのが良いでしょう。場合によっては不当な金額が設定されている可能性もあります。

なお、諸費用のうち法定費用は販売店側で金額を変えられません。決められた金額に設定されていますから、車両価格に対して2割以上になるのは、代行費用の設定によるものです。

この点に関しては、事前にネットなどで相場を調べておき、販売店と相談・交渉してみるとよいでしょう。

聞きなれない項目には注意すべき

中古車購入時の諸費用のうち、法定費用は法律で定められた費用ですから、項目に変更を加えることはできません。定められた通りの項目だけです。

一方、代行費用は販売店によって内訳が少し変わることがあります。基本はこの記事で紹介した項目の通りですが、販売店によっては、「○○手数料」などの項目が追加されていることもあります。

その追加項目が多く、例えば3〜5個あるなどの場合は、諸費用もかなり高くなる可能性があります。
それから、諸費用が表示金額に含まれているかどうか分からない場合も多いです。特に中古車検索サイトなどで車を探す場合は、直接問い合わせるなどして確認をしておきましょう。

車検整備付きかどうかの確認をする

中古車探しで注意したいのが車検整備付きかどうか。車検整備付きなら、車検整備費用が本体価格に含まれているので、別途支払う必要がありません。

車検整備別となっているものは、車検整備費用は含まれていないので、本体価格に加算して支払う必要が出てきます。

つまり、中古車購入では、車の本体価格と諸費用のほか、整備費用が必要になる場合があるのです。

任意保険の加入も忘れないように

中古車購入の諸費用には、自賠責保険料が含まれています。これで対人賠償は行われますが、ほかの補償はなく、補償額も十分ではありません。

そこで必要になってくるのが任意保険です。任意ですから加入しなくてもいいのですが、加入するメリットは大きいです。たとえば、以下のようなメリットがあります。

任意保険に加入するメリット
事故相手と示談交渉してくれる
対人賠償のほか対物賠償もある
自身や搭乗者の傷害への補償がある
自身の車両に対する補償もある

 

車を運転している時は、何が起きるか分かりません。いざとなったときに、任意保険の重要性を感じることになりますので、ぜひ加入しておきましょう。

任意保険の保険料は年齢や等級、車種、補償内容などによって変わるので、明確な基準は示せません。ただ、代理店型の自動車保険よりもネットで提供されている任意保険のほうが保険料が安い傾向にあります。

というのも、ネット保険の場合は、店舗代や人件費を節約できるので、その分が保険料に反映されているからです。

中古車の諸費用を安くできる?

中古車といえども、購入費用は決して安くありません。本体価格の上に、諸費用、整備費用も加われば、負担も大きくなります。

そこで、諸費用だけでも安く抑えることは可能なのでしょうか。そのような方法があるのか、確認していきましょう。方法としては、次のようなものが考えられます。

  • いくつかの手続きを自分で行う
  • 販売店と交渉してみる

それぞれの項目の詳細を見てみましょう。

いくつかの手続きを自分で行う

中古車購入時の諸費用に含まれている手続きの中には、販売店に依頼しなくても自分でできるものがあります。名義変更や車庫証明などです。納車も状況によっては自分でできるでしょう。

このような手続きを自分で行う手間と時間は掛かりますが、費用は節約になります。うまくいけば最大5万円程度の節約になりますから、可能な方は自分で手続きをしてください。

販売店と交渉する

諸費用のうち、法定費用は法律で定められたものになるので、金額を下げることはできません。一方、代行費用は販売店が決めるものなので、交渉の仕方によっては、安くなる場合もあります。

諸費用はローンで支払える?

中古車の購入価格に諸費用も加わると、一括払いでは支払えなくなることもあるでしょう。車の本体価格はローンを組んで買うにしても、諸費用はローンで支払いができるのでしょうか。

結論、諸費用もカーローンで分割払いができます。カーローンは各登録諸費用や車検費用、法定費用なども対象になります。

そのため、諸費用を気にして中古車購入をためらっていた人でも、安心して購入に踏み切れます。

ただし、カーローンによっては、自動車税種別割や自賠責保険料は対象外になることがあるので、事前に確認をしておいてください。

まとめ

これから中古車を買おうかと検討している方もいるでしょうが、その場合には車の本体価格とともに諸費用も計算に入れておきましょう。

諸費用の内訳、金額などを把握したうえで購入へと進めば、問題は生じないでしょう。

今回解説した中古車の諸費用の内訳は以下の通りです。

【法定費用】
自動車税種別割(旧自動車税)
自動車税環境性能割(旧自動車取得税)
自動車重量税
自賠責保険料
消費税
リサイクル料金
【代行費用】
登録代行費用
車庫証明代行費用
納車費用
洗車費・クリーニング費

中古車を購入しようと考えている方は本記事をぜひ参考にしてみてください。