2020年2月の発売以来、幅広い世代から人気を集め、2020年上半期の登録車販売台数で首位を獲得したヤリス。
半年後の2020年8月にはSUVモデルの「ヤリスクロス」が発売されたことで選択の幅が増え、より多くの人からの人気を集めています。
性能や使い勝手の良さに注目が集まるヤリスは、5ナンバーのBセグメントに分類されるコンパクトカー、ヤリスクロスは3ナンバーの同じくBセグメントに分類される小型クロスオーバーSUVで、購入を検討する際にはサイズが気になる方も多いでしょう。
またカタログやインターネットで寸法を見たり、ヤリスが”Bセグメント”、”5ナンバー”、”3ナンバー”といったサイズに分類されることを知ったとしても、「いまいちピンとこない」という方もいるのではないでしょうか。
本記事ではそんな方の疑問を解決するためにヤリスやヤリスクロスのサイズや、サイズ分類について詳しくご紹介します。
高さ・長さ・幅といった基本的な寸法はもちろん、座席や荷室サイズについても解説しますので、ぜひお車選びの参考にしてください。
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目次
ヤリス・ヤリスクロスのサイズ
まずは、ヤリス・ヤリスクロスそれぞれのサイズについてご紹介します。
それぞれのサイズは以下の通りです。
【寸法】 | ヤリス | ヤリスクロス | サイズの差 |
全長 | 3,940㎜ | 4,180㎜ | +240㎜ |
全高 | 1,500㎜(4WD車は1,515㎜) | 1.590㎜ | +90㎜ |
全幅 | 1,695㎜ | 1,765㎜ | +70㎜ |
ホイールベース | 2,550㎜ | 2,560㎜ | +10㎜ |
最低地上高 | 140~145㎜(4WD車は130㎜~160㎜) | 170㎜ | +30㎜~25㎜ |
同じヤリスに分類されるこの2車種ですが、寸法を並べて比べてみると、SUVモデルということもありヤリスクロスの方が一回り大きい設計です。
ここからは全長・ホイールベース、全高・最低地上高、全幅の3つに分けて特徴や、ヤリス・ヤリスクロスの違いをご紹介します。
全長・ホイールベース
全長とは車の先端から後端までの長さを、ホイールベースは前輪の軸から後輪の軸までの長さを指します。
ヤリスの全長は3,940㎜、ヤリスクロスの全長は4,180㎜で240㎜の差があり、一般的には全長が長いほど室内が広くなるため「ヤリスクロスのほうが広々使える」と思うかもしれませんが、ホイールベースを見てみると2車種の長さの差は10㎜とほとんど変わりません。
ここから分かるのが、ヤリスクロスは前後輪の軸から先端までのオーバーバンクを大きくしているということです。
つまり運転席や助手席、後部座席の長さはヤリス・ヤリスクロスともにほとんど変わりません。
しかしオーバーバンクが長い分、ラゲッジスペースはヤリスクロスのほうが大きく設計されているためより快適に使うことができるでしょう。
全高・最低地上高
全高とは、地上から車体の一番高い部分までの高さのことです。
ヤリスの全高は1,500㎜(4WD車は1,515㎜)、ヤリスクロスの全高は1,590㎜で設計されており、SUVモデルのヤリスクロスの方が90㎜高くなっています。
また地上と車体の一番低い部分までの長さのことを最低地上高と呼び、ヤリスの最低地上高は140~145㎜(4WD車は130㎜~160㎜)、ヤリスクロスの最低地上高は170㎜です。
ヤリスとヤリスクロスの最低地上高では30㎜~25㎜の差があり、ヤリスクロスはSUVモデル車らしい車高の高い作りになっていることが分かります。
最低地上高が高くなると、乗り降りの際に足をかけるステップや荷室の位置が高くなるため、高齢の方や小さなお子様を乗せる機会が多かったり、重い荷物の積み下ろしを頻繁に行う場合は多少大変さを感じることがあるかもしれません。
一方で座る位置が高くなることで目線が上がり、視界が良くなるため、車高が高い車には運転がしやすい・疲れにくいというメリットがあります。
さらに、前項で「ヤリスとヤリスクロスの室内サイズ(長さ)は大きく変わらない」とお伝えしましたが、ヤリスとヤリスクロスでは車体の一番低い部分から一番高い部分までの高さ(ボディの高さ)に60㎜~65㎜の差があります。
横幅や長さが変わらなくても、高さが違うだけで解放感が増し車内が広く感じますので、ヤリスとヤリスクロスで悩んでいる方は、ぜひ実際に乗ってみることで違いを体感してみてください。
駐車場選びでは高さに注意が必要
車の高さでよく問題になるのが「駐車場」です。
平面駐車場や一般的なショッピングモールなどの立体駐車場であればヤリス・ヤリスクロスともに高さ制限をオーバーしてしまうことは少ないですが、都心のマンションや月極駐車場で多い機械式駐車場では、高さ制限が1,550㎜以下に設計されているケースがあります。
もちろん1,550㎜を超える車を駐車できる機械式駐車場も多く存在しますが、スペースを広く取る分、小型車用の駐車場よりも価格が高い傾向が。
そのため機械式駐車場を利用する予定がある方は、サイズ制限にも注意してお車選びをすることをおすすめします。
全幅
全幅とは、ドアミラーを除き車体で左右に一番張り出している部分のサイズを指し、ヤリスの全幅は1,695㎜、ヤリスクロスの全幅は1,765㎜で、ヤリスクロスの方が70㎜大きいデザインです。
全幅が広いと車内を広々と使うことができ、外観にも迫力が生まれますが、細い道を走行したり、狭い場所に駐車したりすることが難しくなります。
そのため免許を取ったばかりの方や、運転に自信がない方は一度試乗などで操作感を確認しておくと安心でしょう。
幅に余裕もをった駐車場がおすすめ
全幅は全高と同じく駐車場を選ぶ時に注意が必要です。
ヤリスは全幅が1,695㎜で5ナンバー、ヤリスクロスは1,765㎜で3ナンバーに分類されます。
機械式駐車場は、場所によっては1,700㎜以下のサイズ制限を設けていることがあり、ヤリスクロスでは制限サイズをオーバーしてしまう場合があるのです。
制限の範囲内だったとしてもサイズがギリギリだと、扉の開け閉めや乗り降りで車をぶつけてしまう可能性も。
そのため機械式駐車場を利用する場合は、購入前に駐車場サイズをあらかじめ確認しておくことをおすすめします。
ヤリス・ヤリスクロスの室内サイズ
車を選ぶ際には、車内の快適さを重視する方も多いのではないでしょうか。
車内の広さは居心地の良さや快適さに大きく影響しますので車種選びでぜひ注目して欲しいポイントのひとつです。
ここからはヤリスとヤリスクロスの室内サイズについてご紹介します。
それぞれの車内寸法は以下の通りです。
【寸法】 | ヤリス | ヤリスクロス | サイズ差 |
室内(長さ) | 1,845㎜ | 1,845㎜ | ±0 |
室内(高さ) | 1,190㎜ | 1,205㎜ | +15㎜ |
室内(幅) | 1,430㎜ | 1,430㎜ | ±0 |
実際にそれぞれの車に乗ってみると、ヤリスクロスのほうが広く感じる方が多いかもしれませんが、2車種の室内の長さと幅はどちらも同じで、高さのみヤリスクロスの方が大きい設計となっています。
高さが違うだけで体感サイズが変わりますので、車選びの際には実際に乗ってみることで感覚を確かめることがおすすめです。
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ヤリス・ヤリスクロスの荷室サイズ
ゴルフや釣り、キャンプなどのアウトドアを楽しむ方や、大きな荷物を乗せる機会が多い方にとって、ラゲッジルームのサイズは車選びの重要なポイントとなるのではないでしょうか。
ヤリスとヤリスクロスは、後部座席を倒すことで荷室スペースを広げることが可能です。
荷物をたくさん乗せる時はシートアレンジをして荷室容量を大きくしましょう。
リアシートを使用する5名乗車時と、シートを倒す2名乗車時の荷室サイズは以下の通りです。
【5名乗車時】 | ヤリス | ヤリスクロス |
長さ | 630㎜ | 820㎜ |
幅 | 1,153㎜ | 1,400㎜ |
高さ(2WD) | 831㎜ | 871㎜ |
高さ(E-four/4WD) | 692㎜ | 732㎜ |
【2名乗車時】 | ヤリス | ヤリスクロス |
長さ | 1,333㎜ | 1,740㎜ |
座席スペースの寸法には大きな差がないヤリスとヤリスクロスですが、車体が大きい分、荷室のサイズはヤリスクロスの方が大きく設計されています。
そのためヤリスクロスは、リアシートを倒さなくてもゴルフバック2つ程度であれば積むことが可能です。
一方ヤリスはシートアレンジなしでゴルフバックを積むことは難しいですが、ヤリスに搭載されている6:4分割可倒式リアシートで片方のシートだけを倒して荷室を広くすれば、ゴルフバック3つ程度まで積むことができます。
コンパクトなサイズ感も人気の理由の一つとなっているヤリスとヤリスクロスですが、大きい荷物や尺の長い荷物もシートアレンジ次第で積むことができますので、お買い物やお出かけで大活躍することでしょう。
ヤリスとヤリスクロスのサイズ分類
ヤリスは5ナンバー、ヤリスクロスは3ナンバーでどちらも”Bセグメント”に分類されます。
サイズ分類については「聞いたことはあるけれど具体的な違いが分からない」という方も多いでしょう。
そんな方のために、ここからはヤリスとヤリスクロスが含まれるサイズ分類について解説します。
サイズ分類の定義を知っておけば、他の車種との比較がしやすくなりますので、ぜひお車選びの参考にしてください。
「5ナンバー」「3ナンバー」とは
車はサイズと排気量によって分類が行われており、3ナンバーは普通乗用自動車、5ナンバーは小型乗用自動車です。
どちらに分類されるかは、車のナンバープレートに記載された地域名の右側にある数字(種類・用途による分類番号)で確認が可能で、300番台のヤリスクロスは3ナンバーの普通乗用自動車、500番台のヤリスは5ナンバーの小型乗用自動車となります。
ここからそれぞれがどのような条件で分類されているのかについてご紹介します。
ヤリスが分類される「5ナンバー」の基準
ヤリスが含まれる5ナンバー車は小型乗用車と呼ばれ、以下の条件を全て満たす車が分類されます。
- 5ナンバーの条件
- ・排気量:2,000cc以下
- ・全長:4,700㎜以下
- ・全高:2,000㎜以下
- ・全幅:1,700㎜以下
ヤリスクロスは排気量・全長・全高は5ナンバーの条件に当てはまりますが、全幅が数センチ基準を超えているため3ナンバーに分類されます。
ヤリスクロスが分類される「3ナンバー」の基準
ヤリスクロスが含まれる3ナンバー車は普通乗用車と呼ばれ、以下の条件にひとつでも当てはまる車が分類されます。
- 3ナンバーの条件
- ・排気量:2,001cc以上
- ・全長:4,701㎜以上
- ・全高:2,001㎜以上
- ・全幅:1,701㎜以上
セグメントとは
最近では車の分類として「セグメント」という言葉をよく耳にするようになりました。
セグメントは直訳すると「部分」や「区別」という意味がある言葉ですが、自動車業界では車種同士を比較する基準として使われています。
元々は欧州車の分類として使われていたこのセグメントですが、実は3ナンバー、5ナンバーのように明確な基準がありません。
メーカーによって基準が異なるため、細かく車を比較したい場合には向きませんが、大まかなくくりで同サイズの車を探すのに役立てることが可能です。
セグメントは車体サイズを基準に分類している場合が多く、全長が短い順にAセグメントからFセグメントまでがあります。
ヤリス・ヤリスクロスはどちらもBセグメントに分類されているため、お車選びの際にはこの分類も参考にしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
車選びをする際には、車のサイズや車内の広さを重視する方も多いでしょう。
発売以来、幅広い世代からの人気を集めるトヨタのコンパクトカーヤリスは、コンパクトハッチバックの「ヤリス」と、コンパクトSUVの「ヤリスクロス」でサイズに違いがあり、ヤリスクロスのほうがひとまわり大きい設計となっています。
「サイズが大きいのだから室内もヤリスクロスの方が広いだろう」と思う人もいるかもしれませんが、座席スペースの寸法はほとんど変わりません。
荷室サイズに関してはヤリスクロスの方が大きく作られており、リアシートを倒さなくてもゴルフバックを積むことができる程のスペースが確保されているため、アウトドアやお買い物時など荷物が増える場合にも安心です。
一方、ヤリスはボディサイズがコンパクトな分、荷室サイズも普通乗用車と比べ小さめではありますが、全車に標準搭載されている「6:4分割可倒型リアシート」を活用して、シートをアレンジすれば、荷室スペースを広げることができます。
車体サイズや室内の広さは、ボディや内装の色や、高さが違うだけでも感じ方が変わるものです。
そのためお車選びの際には寸法を確認するだけではなく、試乗車や展示車に実際に乗ることで体感してみることをおすすめします。
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