グランエースは、2019年12月にトヨタから発売された大型の高級ミニバンです。フルサイズの迫力ある外観は、ミニバンの中でも群を抜いています。
「目を奪い、心が躍るほどの存在感とスタイリング」をテーマにしたラグジュアリーな雰囲気のグランエースは、内装にもこだわっていて、快適な空間づくりを実現しています。
最近では周りに気兼ねせず自由に過ごせるという理由で、車で各地に出かけオートキャンプ場や道の駅などに車中泊する人も増えています。そのため、車中泊ができることを条件に購入車種を探している方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、グランエースが車中泊できる車なのかを徹底的に解説していきます。また、車中泊に便利なオプションやグッズについても詳しく調査しました。グランエースの購入を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
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目次
グランエースで車中泊はできるのか?
「グランエースで車中泊はできるのか」という疑問に対して、結論から先に言うと、グランエースは車中泊に向いています。
車中泊の条件には、寝転がることができる広さや平坦さがあることが挙げられます。フルサイズワゴンであるグランエースは、外観の迫力があるだけでなく車内も余裕のあるサイズで作られているため、広さは申し分ありません。
さらに、グランエースの内装には快適に過ごすためのさまざまな工夫がされています。総合的に見ても、グランエースは車中泊ができる車といえるでしょう。
ここからは、グランエースが車中泊に向いている理由や、車中泊のメリット、おすすめのオプションなどを解説していきます。
グランエースのサイズ
グランエースの詳細なサイズについて解説します。
グランエースには、3列シート6人乗りのPremiumグレードと4列シート8人乗りのGグレードの2種類があり、サイズは以下の表の通りです。
Premium | G | |
車両重量 | 2,740kg | 2,770kg |
車両総重量 | 3,070kg | 3,210kg |
最小回転半径 | 5.6m | |
全長/全幅/全高 | 5,300/1,970/1,990 mm | |
ホイールベース | 3,210 mm | |
トレッド フロント/リヤ | 1,670/1,670 | |
最低地上高 | 175mm | |
室内 長/幅/高 | 3,290/1,735/1,290 mm | 3,365/1,735/1,290 mm |
※車両重量・車両総重量は、寒冷地仕様にした場合にこの数値より20kg増加します。
グランエースが車中泊に向いている理由
グランエースが車中泊に向いていると解説しましたが、ここからはその理由について、詳しく調査していきたいと思います。
車中泊ができる理由①車内の広さ
車中泊ができる条件のひとつに車内空間の広さがありますが、グランエースの特徴として、5,300mmの全長が長いことが挙げられます。
これは、同じトヨタのミニバンであるアルファード・ヴェルファイア・ヴォクシーといった車種よりも大きなサイズとなっています。
当然全長だけでなく、車内サイズも広々としているグランエースは、車中泊に向いているといえるでしょう。
車中泊ができる理由②車内の天井の高さ
車中泊をする場合、車内で衣服を着替えるシーンもあるのではないでしょうか。そんなときに車内の天井が高いとスムーズに着替えることができます。
前述の表のように、グランエースの車内高は1,290mmあります。この数値は、トヨタのミニバンの中ではそれほど大きな数値ではありません。しかし、シートの足元のスペースにも余裕があるため、シートに座って着替える際には十分な高さといえるでしょう。
車中泊ができる理由③上質な座り心地のシート
迫力ある外装のグランエースですが、内装も快適に過ごすための工夫が随所に見られます。なかでも、ひとクラス上の座り心地を目指したシートの快適性は抜群です。
Premiumグレードの2列目・3列目、Gグレードの2列目に採用されているエグゼクティブパワーシートは、電動でのリクライニング操作が可能です。さらに、アームレストやオットマンも装備されており、最大限にリクライニングを倒せばベッドのような寝心地です。
ひとり掛けのソファのような特別感のあるシートは、快適な車中泊を実現するのではないでしょうか。
車中泊ができる理由④優れた収納力
車中泊の旅に出る場合、着替えなどの荷物もあるためラゲージスペースやその他の収納スペースの容量が多いと便利です。
Premiumグレードは、ゆったりとした6人掛けはそのままの状態で、約90Lのスーツケースを立てたまま4個積載する能力があります。
Gグレードの場合も4列目シートを跳ね上げることによって、大きなラゲージスペースの確保が可能です。
その他の収納スペースも豊富です。
カップホルダーとトレイ付きのセンターコンソール・ペットボトルやドリンクを手元に収納できる各席のカップホルダー・折り畳み式のサイドテーブルなど、充実した設備で高い居住性を実現しています。
車中泊ができる理由⑤高い静粛性
グランエースは、エンジンの搭載位置を居住空間から独立した位置にすることで高い静粛性を実現しています。
また、スライドドアのガラスを合わせガラスにすることなどでエンジンノイズやロードノイズを軽減するなど、遮音の為の工夫が随所に見られます。
この優れた遮音性は、車中泊の際にも威力を発揮するのではないでしょうか。
車中泊ができる理由⑥USB端子の装備
グランエースには、スマートフォンやタブレットなどへの充電が可能なUSB端子が全部で6個配置されています。どの座席からでも充電可能で、大変便利です。
ただし、車中泊の際には充電するためにエンジンをかけっぱなしにしないなどの注意は必要です。
グランエースで車中泊するのにおすすめのグレード
グランエースには、3列シート6人乗りのPremiumと4列シート8人乗りのGという2種類のグレードが用意されています。
どちらも室内装備はゆったりとしたサイズで作られていますが、特に車中泊に向いているのは列シート6人乗りのPremiumグレードです。
Premiumグレードのシートには2列目・3列目共に電動フルリクライニングとオットマンが装備されています。車中泊の際に、Gグレードでは2列目だけゆったりと体を伸ばして寝ることのできるシートなのに対し、Premiumでは3列目も同じ仕様となっています。
家族連れなど複数人での車中泊を予定しているのであれば、4つのシートがそれぞれ足を延ばせてベッドのようになるPremiumグレードがおすすめです。
車中泊にあると嬉しい!グランエースのオプション
ここまでは、グランエースが車中泊に向いている理由について解説してきました。ここからは、車中泊をより快適にしてくれるオプション装備について紹介します。
グランエースで車中泊を楽しみたいという方はぜひ参考にしてみてください。
オプション①後席ディスプレイ
車中泊の際や、長時間のドライブの休憩時間などにあると便利なのが後席ディスプレイです。後席の方が好きな映像を流しながらリラックスして過ごせます。
このディスプレイは前席と異なるAVソースを再生することができます。運転中は運転席では好きな音楽を楽しみ、後席では好きな映像を楽しむことができます。もちろん停車中であれば、前席でも映像視聴が可能です。
12.1型後席ディスプレイ V12T-R68Cの価格は104,500円(税込)です。
オプション②ナビキット
グランエースには、ディスプレイオーディオが全グレードに標準装備されています。そこに販売店装着オプションのナビキットを装備することによって、車載ナビとして活用できるので、旅先での運転も不安なく楽しめます。
T-Connect契約を付加することで、快適で便利な機能が利用可能です。オペレーター付きであれば、目的地へのナビやロードアシストへの取次など、さまざまなリクエストにオペレーターが応えてくれるため、もしもの時の強い味方です。
TV・オペレーター付T-Connectナビキットの価格が159,500円(税込)で、T-Connectナビキットが110,000円(税込)です。
オプション③サイドバイザー
左右のウインドウ上部にサイドバイザーを装着することによって、雨が降っていても窓を少し開けて車内の換気をすることが可能です。車中泊の際には、車内で食事をした後やタバコを吸った後などに空気を入れ替える際に役立ちます。
サイドバイザー(RVワイド)1台分の価格は42,900円(税込)です。
オプション④携帯トイレ(簡易セット)
旅の途中で車中泊をする場合、絶対にないと困るのがトイレです。オートキャンプ場や道の駅の駐車スペースなどで車中泊する際に、車からすぐの場所にトイレがあれば良いのですが、なかには駐車場所から離れていることもあります。
携帯トイレを積んでおけば、トイレが離れた場所にあって困る場合や、高速道路での渋滞の時などに便利です。また、被災時の車中泊セットとしても常備しておくと安心かもしれません。
携帯トイレ(簡易セット)8,250円(税込)です。
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車中泊をするメリット
車中泊とは、その名の通り車の中に寝泊まりすることです。
近年、アウトドアレジャーの流行や日本各地に増えている道の駅などによって、車で出かける方も多くなってきています。それにともない、車中泊をする人も増加傾向にありますが、なかには車中泊に対して抵抗を持つ方もいるのではないでしょうか。
しかし、車中泊にはホテルや旅館に泊まるのとは違ったメリットもいくつかあります。ここからは、そんな車中泊をするメリットについて解説していきます。
宿泊施設に泊まるよりも経済的
旅館やホテルに宿泊せずに車中泊することによって、宿泊代を節約することができます。本来宿泊分だったものを、食事やレジャー、買い物などの予算を使うこともできます。
少ない道具でアウトドア気分を満喫
テントを張って、キャンプをするのは楽しいですが、道具をすべてそろえるのは大変です。ただし、車中泊であれば寝泊まりする場所は確保できているので、あとはカセットコンロなどのちょっとした調理道具を用意するだけで簡単にキャンプ気分が盛り上がります。
自由にスケジュールを立てられる
旅行の際、ホテルや旅館に宿泊する場合にはチェックイン・チェックアウトの時間に合わせて行動する必要があります。
車中泊の旅ならば、そういった決まりごとがないので自由なスケジュールで旅行を楽しむことができます。
このように旅行をする際に時間に縛られなくなるのも車中泊のメリットだといえるでしょう。
快適な車中泊をする条件
実際に車中泊をする際に、快適に過ごすための条件にはどんなものがあるでしょうか。
一般的に挙げられる快適な車中泊の条件には、以下のような点が考えられます。
- 足を伸ばすことができるスペースがある
- できるだけ体を倒して横になることができ
- 外からの視線を遮ることができる
足を伸ばすことができるスペースがある
グランエースは、元々高級な送迎車を想定しているので車内のスペースには余裕があります。シートも電動のリクライニングやオットマンが装備されており、存分に足を延ばすことが可能です。
できるだけ体を倒して横になることができる
前述の通り、グランエースのシートは電動のリクライニング機能とオットマンがついており、各シートがそれぞれベッドのような快適性を備えてます。
フルフラット機能はありませんが、充分快適に過ごせる空間を実現できるでしょう。
外からの視線を遮ることができる
車中泊をする際に気になることのひとつは、外からの視線ではないでしょうか。
道の駅の駐車スペースなどでは、すぐ近くにも同じように車中泊の車が止まっているかもしれません。そんなときに窓ガラスから車内が丸見えでは外が気になってなかなかくつろぐことができません。
防犯上の観点からも車内の様子が見えないようにすることは大切です。
フロントやリア、各窓ガラスにサンシェードを装着して目隠しとしたり、カーテンを取り付けるなどの工夫をして目隠しをしましょう。
グランエースで車中泊する際の注意点
快適な車中泊の時間を過ごすためにグランエースにはさまざまな工夫がされていますが、気をつけなければならない点もいくつかあります。
注意点①防犯対策はしっかりと
車中泊ができる場所には、他にも人が訪れています。車を離れる時だけでなく車内で過ごしているときにも施錠はしっかりとしておきましょう。
また、貴重品が外から見えないようにする工夫も必要です。
注意点②エンジンをかけっぱなしにしない
暖房や冷房をつけておくためにエンジンをかけっぱなしにすることは、絶対に避けましょう。万が一、排気ガスが車内に逆流してしまうと、一酸化炭素中毒を起こしてしまいます。
毛布やブランケット・寝袋や、ポータブル電源を使ったサーキュレーターなど、季節に合わせた暑さ対策や寒さ対策を心がけましょう。
注意点③エコノミークラス症候群に気をつける
水分をあまりとらない状態で長時間同じ姿勢を続けていると血流が悪くなり、血栓ができやすくなります。
この血栓がはがれて、血管を流れ肺の血管を詰まらせてしまうと、呼吸困難などの症状が現れます。最悪の場合には死に至るこの症状は急性肺血栓塞栓症、一般的にはエコノミークラス症候群と呼ばれています。
適度な水分をとることや、できる限り水平な状態で寝ることで対策を取ることが大切です。
グランエースはフルリクライニングとオットマンで水平に近い姿勢が取れますが、適宜水分をとることや、時折立ち上がるなどの対策を取ると良いでしょう。
どのような場所で車中泊すれば良い?
それでは、車中泊というのはどのようなところですればよいのでしょうか。駐車スペースがあるならどこででも、というわけにはいきません。
ここでは、車中泊をするのにおすすめの場所についてご紹介します。
RVパーク
RVパークとは、日本RV協会が「快適に安心して車中泊が出来る場所」を提供するために定めた一定の条件を満たす車中泊施設のことをいいます。
車中泊の人気上昇と共に設置数が増えており、温泉施設や旅館、道の駅など日本各地に点在しており、誰でも利用することが可能です。その際、キャンピングカーでなくとも一般車でも利用可能というのがうれしい点です。
日本RV協会が定めている条件は以下の通りです。
- 4m×7m程度の駐車スペース
- 一週間程度の滞在が可能
- トイレは24時間利用可能
- 100V電源が使用可能(有料か無料かは施設による)
- 入浴施設が施設内か15km圏内にある
- ゴミ処理が可能(有料か無料かは施設による)
- 入退場の制限が緩く、予約必須ではない(予約が必要な場合もある)
- RVパークの看板が設置してある
RVパークは、スペースが広いので、車の外にテーブルやいすを置いてくつろぐこともできます。車外の調理やアイドリングの禁止など、基本的なルールを守れば快適に過ごせる施設です。
シェアリングスペース
シェアリングスペースとは、全国各地の空きスペースを貸し出しているスペースのことです。そのなかには、車中泊に特化したシェアリングスペースもあります。
スペースを提供する側と車中泊する側とのマッチングするサービスなどもあるので、うまく利用すると良いでしょう。
<h3オートキャンプ場>
オートキャンプ場とは、車両の乗り入れが可能なキャンプ場のことをいいます。オートキャンプ場には、利用する区画が決められているサイトと、そうでないフリーサイトとがあります。
これらの場所では、自分の利用できるスペースにテントを張るほか、車中泊であればタープなどを張って、テーブルやいすを置き、夜間は車内で就寝するといった形も取れます。
車中泊する場合の便利グッズ5選
ここまで、グランエースが車中泊に向いているのかどうかや、便利なオプション装備などについて解説してきました。「さらに快適に車中泊をするのに必要なものはないの」と考えている方もいるのではないでしょうか。
そこでここからは、グランエースでの車中泊が更に快適なものになるさまざまな便利グッズをご紹介していきます。
①マット
グランエースは、前述の通り高級感あふれるシートが装備されており、電動リクライニングやオットマンによって快適に過ごすことができます。
しかし、グランエースにはフルフラット機能はないため、広いスペースには凹凸ができてしまいます。席の隙間を埋めるマットやクッション、シートの上に敷くことのできるマットなどの使用によってさらに快適な車中泊になるのではないでしょうか。
②カーテン
就寝時や買い物・トイレなどで車から離れるときなどにも、外から車内の様子が丸見えになってしまうのは避けたいところです。
そんなときには、カーテンやシェードなどを用意すると良いでしょう。防犯になるだけではなく、道の駅などで「照明が明るすぎて眠れない」ということも避けられます。
③寝袋(シェラフ)、布団
車中泊の際、冬場はもちろん夏場であっても明け方は肌寒い気候の土地もあります。そのようなときに便利なのが寝袋(シュラフ)です。
ラゲッジスペースに余裕がある場合には、布団や毛布でも良いかもしれません。布団や毛布だとかさばってしまうこともあります。車中泊をする際は荷物が多くなりがちなので、コンパクトに収まる寝袋の方がおすすめです。
④ポータブル電源
持ち運びの可能なバッテリー、ポータブル電源も車中泊におすすめの便利グッズです。
現代人は、音楽を聴いたり動画を見たり、といった車内での娯楽が欠かせないものになっています。走行中であれば、シガーソケットなどから給電することが可能ですが、ポータブル電源があれば、停車中でも電源が利用できます。
夏場はサーキュレーター、冬場は電気毛布などの暖房器具を使用することもでき、車中泊がより快適なものになるでしょう。
また、ポータブル電源は被災時などの電源確保にも使えるので、1台あると安心できるのではないでしょうか。
⑤一酸化炭素チェッカー
便利グッズというよりは、安全な車中泊をするために準備しておくと良いものとして、一酸化炭素チェッカーがあります。
寒冷地での車中泊の場合、寒さ対策で暖房をつけるためにエンジンをかけっぱなしにすることがあります。雪深い地区などだと、知らないうちに排気口を雪が塞ぎ、排気ガスが車内に流れ込んでしまい一酸化中毒を起こす、といった事故も前例があります。
エンジンをつけっぱなしにしてしまうと、気づかないうちに排気ガスが車内に充満し、一酸化炭素中毒になって意識を失ってしまうこともあります。一酸化炭素チェッカーは、濃度や時間を検知してアラームで知らせてくれます。
最悪な事態にならないためにも一酸化炭素チェッカーを準備しておくことをおすすめします。不安要素を取り除くことで、より快適で安全な車中泊ができるようになるのではないでしょうか。
まとめ
グランエースは、トヨタのミニバンのラインナップの中でもフルサイズワゴンといわれる大型の車種です。
本記事では、そんなグランエースが車中泊に向いているのかどうかや、車中泊におすすめのオプションや便利グッズ、注意点などについて詳しく紹介しました。
今回紹介したオプションや便利グッズのほかにも、車中泊を快適にするためのさまざまなアイテムが数多く販売されています。グランエースに向いているグッズ、自分の好みや目的に合うグッズなど、自動車グッズの販売店で探してみるのも楽しいのではないでしょうか。
グランエースのオーナーで車中泊をしてみたいという方や、グランエースの購入を検討している方はこの記事をぜひ参考にしてみてください。
また、車のサイズというものは実際に見てみないとわからないこともあります。本記事を見て本当にグランエースで車中泊をしてみたいという方は、横浜トヨペットでグランエースのサイズを確認してみてください。
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