トヨタが販売する「アクア」は、シンプルなデザインと親しみやすさが特徴のコンパクトハイブリッドカーです。

アクアの中でもスポーツカー仕様のチューニングを施した特別モデル「アクアG’s」はご存知ですか？

アクアG’sはトヨタのコンプリートカーブランド「ジーズ（G’s）」によって開発された、アクアのスポーツコンバージョン車です。

シンプルな見た目が特徴のアクアと比べ、走行性能や運転のしやすさが改良されており、外装や内装のデザインがスタイリッシュに進化しています。

今回はアクアG’sについて、基本の仕様の概要や外装・内装の特徴、中古価格について細かく解説します。

アクアの購入を検討している人やスポーツカー仕様の車に興味がある人はぜひ参考にしてください。

アクアG’s（ジーズ）とは？｜G’sの概要やアクアG’sの人気の高さを紹介

アクアG’sとは、トヨタのコンプリートカーブランド「ジーズ（G’s）」によって開発されたアクアのスポーツコンバージョン車です。

ここではジーズの歴史について振り返った上で、アクアG’sの特徴や人気の高さについて紹介します。

トヨタが開発した「走り」にこだわるブランド「ジーズ（G’s）」

ジーズ（G’s）はトヨタによって開発されたブランド名で、「走ること」にこだわりを持つブランドです。

アクア以外にもヴォクシーやヴィッツ、プリウスなど、さまざまなトヨタ車がジーズによってスポーツカー使用に改良されています。

ジーズの強みは、世界中のモータースポーツの大会に出場経験のあるTOYOTA GAZOO Racingのドライバーが開発に関わっていること。

実際に走りながら車にあったチューニングを実施するため、操作性や乗り心地を改良しながら市販車をスポーツカーのように進化させています。

ジーズシリーズで最も売れた車種がアクアG’s

アクアG’sは2013年12月9日に発売され、発売2週間で2,200台を販売するほどの人気でした。

その人気は他のモデルのと比べても高く、ジーズモデルの中でも販売台数が最も多かった車種といわれています。

アクアG’sは2017年に生産が終了しており、2023年現在は新車での購入はできません。

購入したい人は、中古で探す必要があります。

発売当初の人気が高い上に生産期間が短かったこともあり、アクアG’sは現在でも人気が高く、リセールバリューの高い車のひとつです。

アクアG’sの中古車価格については、後半で紹介しています。

アクアとアクアG’sの違いとは？｜G’sの強みや特徴を分析

ここからはアクアとアクアG’sの違いについて、2つの項目から説明します。

アクアとアクアG’sの2つの違いは以下のとおりです。

アクアとアクアG’sの違い

1. コンセプトの違い
2. 剛性チューニングの違い

それぞれ詳しく説明します。

コンセプトの違い｜アクアG’sは本物志向のスポーツカーに進化

アクアとアクアG’sのもつコンセプトの違いは、以下のとおりです。

コンセプト

アクア：「Harmo-tech」（知性・感性を刺激する、人に寄り添う先進）
アクアG’s：「走り」へのこだわり・追求

アクアは落ち着いた見た目や先進技術など、トータルで利用者にとって使いやすい車を目指しているのに対して、アクアG’sは徹底的に「走り」にこだわっています。

コンセプトは次で紹介するG’sのトータルチューニングの特徴にも関わっており、アクアG’sを求める人は、スポーツカーのような走行性能や操作性の高さ、乗り心地の良さを求めている人におすすめでしょう。

剛性チューニングの違い｜トータルチューニングによってハンドリング性能が向上

アクアとアクアG’sの違いは、剛性チューニングです。

剛性とは車のボディの強度を指し、剛性チューニングとは剛性を高めるために車に施される調整や補強のこと。

通常運転時には剛性の有無は感じにくいですが、カーブを曲がるときや高速道路での走行で実感できます。

例えば剛性が低い車であれば、カーブを曲がるときに車体がゆがんだり、高速走行時の運転の安定性が低下します。

日本の綺麗な道路では剛性の重要性を感じにくいため、車の開発において剛性の調整を注力することはほとんどありません。

しかしG’sは「走り」への追求のために、剛性チューニングを徹底的に実施。

車種にあったバランスの調整を実際に運転しながら行っています。

アクアG’sにおける剛性チューニングは、足回りをメインに実施されています。

走行性能を向上させるために車高を25mm下げ、カーブや高速道路での走行の安定性を確保。

また、前方部と中心部から後方部にかけてブレースと呼ばれるパーツを追加したことでリアタイヤの応答性を向上し、ハンドリングのしやすさを改善しました。

走りに対する改善を細かく行えたからこそ、アクアと比較して高い運転性能や安定性を実現しています。

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アクアG’sの基本仕様を紹介｜サイズや基本スペック、外装・内装の特徴まで細かく解説

ここからはアクアG’sの基本仕様について項目に分けて紹介します。

アクアG’sの基本仕様

1. 車両サイズ
2. 燃費量
3. 外装の特徴
4. 内装の特徴

それぞれ詳しく見ていきましょう。

アクアG’sの基本仕様①車両サイズ

アクアG’sの車両サイズについて、アクアG’sのベース車であるアクアのグレードG（2013年時点）と比較した情報を下記にまとめました。

	アクアG’s	アクア Gグレード
全長／全幅／全高（mm）	4,055／1,695／1,430	3,995／1,695／1,485
室内（長／幅／高）（mm）	2,015／1,395／1,175	2,015／1,395／1,175
車両重量（kg）	1,110	1,080
ホイールベース（mm）	2,550	2,550

アクアG’sのベース車であるアクアのグレードGと比較すると、サイズの大きな違いはみられません。

アクアG’sはスポーツカーのような走りを実現するためにカスタムされた車ではありますが、エンジンの変更やボディの作り替えなどは行っていないため。

ただ、先ほども説明したとおり「剛性チューニング」によってアクアG’sの方が車高が低く設計されています。

アクアからアクアG’sに乗り換える人であれば、初めの段階では運転する際の視線に違和感が出るかもしれません。

アクアG’sの基本仕様②燃費量

アクアG’sは公式サイトでは燃費量が公開されていません。

アクアG’sの実燃費を実際に調査したグーネットのデータによると、アクアG’sの実燃費量は以下のとおりです。

走行場所	実燃費量
一般道	22km／L
高速道路	24km／L

e燃費の調査したデータによるとアクアの実燃費は24.06km／Lであることから、アクアG’sの実燃費は十分な燃費量といえるでしょう。

アクアG’sの基本仕様③外装の特徴

アクアG’sの外装の特徴は、以下のとおりです。

アクアG’sの外装の特徴

• 「G’s」エンブレムの入ったバックドア
• G’s専用デザインのバンパー
• LEDイルミネーションビーム・LEDフロントフォグランプ

G’sモデルであることを証明するため、G’sと書かれたエンブレムがバックドアに配置されます。

エンブレムにはシルバーをベースに炎をイメージしたようなレッドのアクセントがあり、外装に合ったスタイリッシュな印象を演出します。

フロントバンパーとリアバンパーは、G’s専用のデザインを採用。

さらに、正面下の両端にはLEDイルミネーションビームやLEDフロントフォグランプを装備しています。

シルバー部分の高級感を増加させるスモークメッキ加飾や、機械的なイメージを強めるLEDイルミネーションビームによって、柔らかい見た目のアクアが力強い見た目に変化します。

スタイリッシュかつ力強さの感じられる見た目は、車にカッコよさを求める人におすすめといえるでしょう。

アクアG’sの基本仕様④内装の特徴

アクアG’sの内装の特徴は一言でいうと「高級」を表現しています。

それぞれの特徴は以下のとおり。

アクアG’sの内装の特徴

• ブラックとシルバーで統一したシートと中央のエンブレム
• 本革のステアリングホイール
• 赤いアクセントの入ったシフトノブやエンジンスタートボタン

高級感を演出するために、シートカラーはブラックとシルバーで統一されています。

ステアリングホイールやシフトノブには本革が使われており、操作時における肌触りの良さを追求。

ブラックとシルバーだけでなく、シフトノブの頭やエンジンスタートボタンにはレッドのアクセントを装備しており、全体的に高級感のあるまとまりを演出しています。

アクアのG’sを新車で手に入れたい人はGR SPORTがおすすめ｜魅力を徹底解説

アクアのG’sは2017年に生産を終了しています。

アクアのG’sの後を引き継いだのは、アクアのGR SPORTです。

GR SPORTはG’sと同じトヨタの「GAZOO Racing」で開発されたグレードで、アクアのG’sの改名後の名称です。

つまり、アクアのG’sはすでに生産が終了しているけれど、同じスペックのものを手に入れたい人はGR SPORTを購入すればいいということ。

アクアのGR SPORTSの魅力は下記のとおりです。

アクアのGR SPORTSの魅力

• 専門チューニングによる操縦安定性を向上させている
• 専用のエクステリアパーツによる見た目の改良
• 専用スポーティシートなどによる室内の居心地の改善

GR SPORTの改良は、操作性の向上だけでなく、インテリアやエクステリアの目に見える部分まで対応しています。

それぞれの魅力を詳しく解説します。

専門チューニングによる操縦安定性の向上

アクアのGR SPORTは標準グレードのアクアと比べて、専門チューニングにより操縦安定性が向上しています。

たとえばアクアのGR SPORTにはTNGAプラットフォームが採用されており、エンジン構成位置やボディバランスなどの重量配分が最適化されています。

小回りのしやすさや縦列駐車時の操作性の高さはアクアを超え、扱いやすさが向上。

さらに、軽量でありながら高い剛性を備えたボディを採用し、低重心化を追求したことで、スピードを上げた走行時も車体のブレが気にならなくなりました。

専用のエクステリアパーツによる見た目の改良

標準グレードのアクアとアクアGRスポーツの大きな違いはエクステリアのデザインです。

アクアGRスポーツのエクステリアデザインはモータースポーツ直系のデザインを採用しているため、カッコよさを求めつつ、走行性能を高める機能が詰まっています。

専用フロントバンパーや専用ラジエーターグリルなど、GR SPORTにしかないデザインを求める人は、アクアのGR SPORTを検討してみてください。

専用スポーティシートなどによる室内の居心地の改善

アクアGRスポーツのインテリアは、スポーツカーのような乗り心地を求める人には最適です。

なぜならインテリアのメインであるカーシートにはGRロゴ付の専用スポーティシートが採用され、スポーツカーさながらの雰囲気を演出しているからです。

さらに専用テアリングホイールのグリップ部分にはディンプル加工を採用。

ホイールの内側にライトグレーステッチを施して、スポーティさを高めています。

さらにスポーツカーで主に利用されているアルミペダルも設置しています。

スポーツカーを購入したかったが手が届かなかったという人は、アクアGRスポーツのインテリアが気にいるでしょう。

アクアのGR SPORTSの新車価格

アクアのGR SPORTSの新車価格は下記のとおり。

グレード名	駆動	新車価格
GR SPORT	2WD	2,595,000円

引用：[トヨタ自動車]

アクアのエントリーグレードであるBグレードの新車価格が1,997,000円である点と比較すると、GR SPORTは価格が高い印象です。

GR SPORTは専用のラジエーターグリルやリヤバンパーロアカバーなど、エクステリアの追加や、専用チューニングなどによって車の走行性能を上げる工夫がされています。

スポーツカー仕様の車を手にいれる、と考えればスペックが高くなり価格が上がる点も納得できるでしょう。

アクアG’sとGR SPORTの中古車価格はどれくらい？

2023年8月現在、アクアのG’sはすでに生産が終了しているため、新しく購入するには中古車を探す必要があります。

一方、アクアのGR SPORTであれば新車での購入も可能ですが、アクアの通常グレードと比較して高額ということもあり、中古車を検討する人もいるかもしれません。

今回は、アクアG’sとGR SPORTの中古車価格の平均や価格帯を紹介します。

中古車サイトのデータを参考にしているので、購入を検討している人は参考にしてください。

アクアG’sの中古車価格

ここではアクアG’sの中古車価格のデータを下記にまとめました。

中古車サイト	平均価格	価格帯
カーセンサー	91.2万円	1万～228万円
グーネット	103.0万円	14.9～224万円

引用：[カーセンサー],[グーネット]

アクアG’sは、2013年発売当初の新車価格が220万円だったため、10年以上経過した2023年時点で100万円前後。

同時期にマイナーチェンジとして発売されているアクア10系前期モデルの買取価格の平均は25万円前後です。

アクアG’sは生産が終わっている上、発売期間も短かったこともあり、希少価値が高いモデルのひとつです。

10年以上経過してもなお100万円前後で取引される点から、リセールバリューの高い車といえるでしょう。

アクアGR SPORTの中古車価格

次に、アクアGR SPORTの中古車価格を比較します。

中古車サイト	平均価格	価格帯
カーセンサー	215.5万円	119～379万円
グーネット	103.0万円	14.9～389万円

引用：[カーセンサー],[グーネット]

アクアGR SPORTは2023年現在も販売されている新しいグレードであるため、中古車価格が高い印象です。

ただ、アクアのGR SPORTの新車価格2,595,000円と比較すると50万円ほど平均価格が低い結果になっています。

中古車の中でも、走行距離の短いものや状態の良いものを選べば、新品と同じくらい長くキレイに使える車に出会えるはず。

まずは気になる車をピックアップして、それぞれの情報を集めましょう。

アクアG’s・GR SPORTのハイブリッド車は税制優遇がお得

アクアG’s・GR SPORTのハイブリッド車は燃費性能の高さから、エコカー減税の対象車です。

実際に受けることができる減税や免税などのメリットは下記のとおり。

減税や免税などのメリット

自動車重量税：約22,500円減税
環境性能割：免税（約25,250〜75,750円優遇）

GR SPORTはエコカー減税の対象者であるため、通常購入時にかかる自動車重量税が0円になります。

GR SPORTの自動車重量税は約22,500円。

つまり、購入時にかかるはずだった約22,500円を節約できたということになります。

また、環境性能割とは新車・中古車を問わず対象になる割引のこと。

環境性能割の税率は、自動車の燃費性能等に応じて下記のように変わります。

環境性能割の税率

自家用の登録車：0～3％
営業用の登録車：0～2％
軽自動車：0～2％

アクアのGRスポーツは普通車であるため、最大75,750円かかる予定だった税金が非課税になるということ。

ハイブリッド車は価格が高いというデメリットはありますが、免税や減税などの恩恵を受けられる点では、全体を通しての維持費が安いと考えられるかもしれません。

アクアのG’sの中古車を安く安全に手に入れたい人はモビリコがおすすめ

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モビリコでは、アクアのG’sやGR SPORTの中古車も多数掲載しています。

まずはサイトから車を比較してみてください。

まとめ

今回はアクアG’sに関して、アクアとの違いやトヨタのコンプリートカーブランドである「ジーズ（G’s）」の概要、アクアG’sの基本スペックや中古価格について紹介しました。

アクアG’sは「ジーズ（G’s）」によって走ることにこだわったアクアの改良モデルです。

走行性や乗り心地の向上はもちろん外装や内装にも違いがあり、アクアの持つシンプルで親しみやすい見た目とは反対に、スポーツカーのようなスタイリッシュさや高級感が特徴。

発売から数年で生産が終了し、希少価値が高まっているため、10年たった現在でも需要がありリセールバリューの高い車です。

ただリセールバリューが高いとはいえ、中古車での販売のみで新車と比べて費用が安いというメリットも。

アクアを購入を検討している人で、アクアG’sが気になる人は中古車販売店などで探すのがおすすめです。

2023年10月現在、モビリコでも中古車のアクアG’sやGR SPORTを取り扱っています。

スタイリッシュかつ走行性能の高いアクアG’sでスポーツカーのような走りを体験してみてください。

 

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