ガソリン代や税金、車検代や保険代…
車を所有するためには車両本体代以外にも様々な費用がかかり、車種や使い方によっても価格に差が出るため、具体的な支払いプランを立てるのが難しいと感じている方も多いのではないでしょうか。
本記事では「車を購入したいけれど、どれくらいの費用が必要か分からない」という方に向けて、トヨタ プリウスに車種を絞って年間維持費を詳しくご紹介します。
購入後にかかる費用の相場を知っておくことは、無理なくプリウスを購入するために重要なポイントとなりますので是非参考にしてください。
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目次
プリウスにかかる維持費内訳
プリウスにかかる年間維持費は、大きく分けて以下の通りです。
- プリウスにかかる維持費項目一覧
- ・ガソリン代
・任意保険
・自動車税
・点検費用
・車検費用
・その他用途に応じてかかる費用
ここからは、それぞれの費用の内訳と価格相場を具体的にご紹介します。
中には必ずかかる訳ではなく、使い方によってかかる費用が変わるものもありますので、プリウス購入後の使い方をイメージしながら何が必要なのかを確認してください。
ガソリン代
車の維持費の中でも車種や使い方によって差が出やすいのがガソリン代です。
最新のハイブリッドシステムを導入することで実現した低燃費が魅力の一つであるプリウスは、他の車種と比較してもガソリン代を安く抑えることができるため、通勤やお出かけで車をよく使用する方にとっては、嬉しいポイントとなるでしょう。
ここからは、プリウスのグレードごとの燃費カタログ値から年間のガソリン代がいくら程度になるかをシミュレーションします。
プリウスのグレードごとの燃費
まずはプリウスの燃費をご紹介します。
プリウスのグレード別燃費は以下の通りです。
グレード | 駆動方式 | 燃費 |
Aプレミアム | 2WD”ツーリングセレクション” | 27.2km/L |
2WD | 30.8km/L | |
E-Four”ツーリングセレクション” | 25.4km/L | |
E-Four | 28.3km/L | |
A | 2WD”ツーリングセレクション” | 27.2km/L |
2WD | 30.8km/L | |
E-Four”ツーリングセレクション” | 25.4km/L | |
E-Four | 28.3km/L | |
S | 2WD”ツーリングセレクション” | 27.2km/L |
2WD | 30.8km/L | |
E-Four”ツーリングセレクション” | 25.4km/L | |
E-Four | 28.3km/L | |
E | 2WD | 32.1km/L |
プリウスではグレードによって駆動方式や搭載装備が異なるため燃費に差があり、装備品を最小限に抑え、重量を軽くしたエントリーグレードの「E」がプリウスの中でも最も燃費カタログ値が良いことが分かります。
一方、足回りが強化される「ツーリングセレクション」では、搭載装備が増え重量が重くなるため、通常グレードよりも燃費が悪くなります。
そのため「ガソリン代を少しでも抑えたい」という方はぜひ搭載品やグレード別の燃費にも注目してみてください。
走行距離別ガソリン代シミュレーション
続いて、プリウスの燃費からガソリン代のシミュレーションをしてみましょう。
本記事では、プリウスの売れ筋グレードである「S」のカタログ燃費を参考に、年間走行距離が3,000㎞、5,000㎞、8,000㎞、10,000㎞の4つの場合に分けてガソリン代を計算します。
使用頻度によってかかるガソリン代は変わりますので、ご自身の使い方に合わせ年間にかかるガソリン代を確認してみてください。
計算方法は以下の通りです。
- 燃費の計算方法
- ・1年間で消費するガソリン量=走行距離÷燃費カタログ値
・1年間のガソリン代=1年間で消費するガソリン代×1ℓあたりのガソリン代※本記事では経済産業省資源エネルギー庁が令和3年12月1日に発表した「石油製品価格調査の結果」を参考に、11月29日時点のレギュラーガソリンの店頭現金小売り価格168.6円/ℓを1ℓあたりのガソリン代として計算します。
参考:経済産業省 資源エネルギー庁HP
年間走行距離が3,000㎞の場合
近所への買い物など、短い距離での使用が多い場合や、
セカンドカーとして車を利用している場合には、年間の走行距離が3,000㎞程度となります。
年間走行距離が3,000㎞の場合、プリウスにかかるガソリン代は以下の通りです。
【年間走行距離3,000㎞の場合】
グレード | 駆動方式 | カタログ燃費 | 年間ガソリン代 | 月間ガソリン代 |
S | 2WD ”ツーリングセレクション” |
27.2km/L | 18,596円 | 1,550円 |
2WD | 30.8km/L | 16,422円 | 1,369円 | |
E-Four ”ツーリングセレクション” |
25.4km/L | 19,913円 | 1,659円 | |
E-Four | 28.3km/L | 17,872円 | 1,489円 |
3,000㎞の場合には、グレードによる燃費の差が年間のガソリン代に与える影響は3,500円程で、走行距離が少ない分そこまで大きな差がないことが分かります。
年間走行距離が5,000㎞の場合
通勤や通学、近所へのお買い物などで車をほぼ毎日使用し、月に1回ほど遠出に出かけるような使い方の場合、年間走行距離は5,000㎞程度となります。
年間走行距離が5,000㎞の場合、プリウスにかかるガソリン代は下の通りです。
【年間走行距離5,000㎞の場合】
グレード | 駆動方式 | カタログ燃費 | 年間ガソリン代 | 月間ガソリン代 |
S | 2WD ”ツーリングセレクション” |
27.2km/L | 30,993円 | 2,582円 |
2WD | 30.8km/L | 27,370円 | 2,281円 | |
E-Four ”ツーリングセレクション” |
25.4km/L | 33,189円 | 2,766円 | |
E-Four | 28.3km/L | 29,788円 | 2,482円 |
10,000円代に収まっていた年間3,000㎞走行の場合と比べると、5,000㎞の場合、年間のガソリン代が30,000円を超えるグレードもあるため、高く感じる方もいるかもしれません。
しかしガソリン代を1カ月換算で見てみるとその費用は+3,000円程度。
毎日の通勤や通学だけでなくレジャーで車を使っても月々3,000円程度のガソリン代で済むことを考えると、プリウスの燃費の良さを改めて実感していただけるのではないでしょうか。
年間走行距離が8,000㎞の場合
通勤や通学、お買い物などで毎日車を利用し、週に1回程度長距離のドライブに出かけるような使い方をする場合、年間の走行距離は8,000㎞程度となります。
年間の走行距離が8,000㎞の場合、プリウスにかかる年間のガソリン代は以下の通りです。
【年間走行距離8,000㎞の場合】
グレード | 駆動方式 | カタログ燃費 | 年間ガソリン代 | 月間ガソリン代 |
S | 2WD ”ツーリングセレクション” |
27.2km/L | 49,588円 | 4,132円 |
2WD | 30.8km/L | 43,792円 | 3,649円 | |
E-Four ”ツーリングセレクション” |
25.4km/L | 53,102円 | 4,425円 | |
E-Four | 28.3km/L | 47,660円 | 3,971円 |
毎日の利用+週末のレジャーでの利用で、年間の走行距離は8,000㎞程度となるため、車の使い方がこのシミュレーションに該当する方も多いのではないでしょうか。
他車からプリウスへの乗り換えを検討している方で、ある程度車の使用頻度や使用スタイルが決まっている方は、現在利用している車にかかっているガソリン代とご紹介したシミュレーションを是非比較してみてください。
年間走行距離が10,000㎞の場合
最後にご紹介するのが、年間走行距離が10,000㎞の場合のシミュレーションです。
毎日の通勤・通学の距離が長い方や、週末には長距離ドライブだけでなく帰省や旅行にも車を使用するような使い方の場合、年間の走行距離は10,000㎞程度となります。
年間走行距離が10,000㎞の場合、プリウスにかかるガソリン代は以下の通りです。
【年間走行距離10,000㎞の場合】
グレード | 駆動方式 | カタログ燃費 | 年間ガソリン代 | 月間ガソリン代 |
S | 2WD ”ツーリングセレクション” |
27.2km/L | 61,985円 | 5,165円 |
2WD | 30.8km/L | 54,740円 | 4,562円 | |
E-Four ”ツーリングセレクション” |
25.4km/L | 66,378円 | 5,531円 | |
E-Four | 28.3km/L | 59,576円 | 4,965円 |
毎日車を使用し、長距離のお出かけでも車を使いたいと考えている場合は、年間走行距離を10,000㎞と想定しておくと良いでしょう。
1年で10,000㎞は一般的な走行距離の目安とも言われていますので「初めて車を購入するから年間走行距離がどれくらいになるか分からない」という方もこのシミュレーションを参考にして維持費を計算しておくことをおすすめします。
1年にかかるガソリン代は、使用頻度や使用方法によっても大きく変わるため、あくまでも参考の金額ではありますが、自分の使い方に近いシミュレーションを参考にガソリン代の目安を確認し、ぜひ購入の参考にしてください。
任意保険
車の保険には加入が義務付けられている「自動車賠償責任保険」と、任意で加入が可能な「自動車任意保険」があります。
自動車賠償責任保険は、事故を起こし相手が死傷してしまった場合に補償される保険で、補償されるのは相手方のみで、以下のように補償内容も限定されています。
- 自動車賠償責任保険の補償内容
- ・傷害:120万円まで
・死亡:3,000円まで
・後遺障害:4,000万円まで
最近では、賠償金額が膨大になる事故も多く、自賠責保険の補償金額だけでは足りないというケースも少なくありません。さらに相手の車や物、ドライバー自身の死傷は補償されないため、安心して車を使用するためには任意保険への加入が欠かせません。
補償内容が限られる自賠責保険の一方、任意保険は自賠責保険でカバーしきれない事故を補償します。
補償内容は契約によって異なりますが、具体的に以下のような補償を受けることができます。
- 任意保険の補償内容
- 相手への補償
・対人賠償:無制限の場合が多い
・対物賠償:無制限の場合が多い - 自分への補償(契約内容によって異なります)
・人身傷害
・搭乗者傷害
・車両保険
このように、任意保険では相手だけでなく契約者自身や車にも保険をかけることが可能です。
どれだけ気を付けていても車を運転する以上、誰にでも事故の危険はあります。車の使用頻度や状況に合わせて、自分にあった任意保険に加入しましょう。
任意保険金額シミュレーション
任意保険の金額は、対象の車種や補償範囲、年齢や等級・事故歴など様々な条件によって金額が変わるため、シミュレーションはあくまでも参考程度とはなりますが、本記事では免許を取ったばかりの方が保険に加入する場合と、免許取得から数年が経った場合、30代でゴールド免許の方が加入する場合のシミュレーションをご紹介します。
【シミュレーション1】6等級 20歳 ブルー免許の場合
・車両保険なし:80,000円~10,000円程度
・車両保険あり:20,000円~25,000円程度
【シミュレーション2】15等級 26歳 ゴールド免許の場合
・車両保険なし:30,000円~50,000円程度
・車両保険あり:60,000円~10,000円程度
【シミュレーション3】20等級 30歳 ゴールド免許の場合
・車両保険なし:20,000円~30,000円程度
・車両保険あり:50,000円~80,000円程度
- 等級とは?
- 自動車保険で使用される等級とは、保険契約者の事故実態に合わせて20段階に区分されるもので、等級が高い(数字が大きい)ほど事故リスクが少ないとみなされ、保険料の割引率が高くなります。
初めて自動車保険に加入する場合には6等級からスタートし、加入から1年間、事故などで保険を使用しなければ翌年には等級が1つ上がり、割引率も高くなります。
逆に保険を使った場合には原則3つ等級が下がり、翌年の保険料が高くなるという仕組みです。
また、等級別の割引率には「事故有係数」「無事故係数」というものがあり、例えば同じ8等級でも事故を起こしたことがある方のほうが保険料が高くなります。
自動車保険は高いから…と加入を躊躇する方もいるかもしれませんが、最近では、店舗を持たないネット保険や、走行距離や年齢に合わせたお得なプランを用意している保険会社も多く登場しており、ひとりひとりに合わせた最適なプランを選ぶことができます。
加入は任意とはいえ、安心して車を運転するためには欠かせないのが自動車保険です。
「少しでも維持費を抑えたい」という方は、複数の保険会社に見積もりを取り、比較してみることをおすすめします。
中古車をさらにおトクに買うならモビリコ!
- モビリコは中間業者を通さない個人売買のため、中間コストは大幅削減、消費税がかかりません。なので、買う人は安く買えて、売る人は高く売れます。
- 面倒な作業が多くなりがちな車の個人売買ですが、面倒な作業はすべてディーラーにお任せできます。
自動車税
自動車税とは、毎年、4月1日時点の車検証上の所有者に支払い義務が生じる税金で、税額は排気量によって異なります。
プリウスの排気量はどのグレードも1.797ℓで、以下の一覧表の1,500cc〜2,000ccに該当するため、39,500円の支払いが必要です。
排気量 | 自動車税額 |
軽自動車 | 10,800円 |
660cc~1,000cc以下 | 29,500円 |
1,000cc超~1,500cc以下 | 34,500円 |
1,500cc超~2,000cc以下 | 39,500円 |
2,000cc超~2,500cc以下 | 45,000円 |
2,500cc超~3,000cc以下 | 51,000円 |
3,000cc超~3,500cc以下 | 58,000円 |
3,500cc超~4,000cc以下 | 66,500円 |
4,000cc超~4,500cc以下 | 76,500円 |
4,500cc超~6,000cc以下 | 88,000円 |
6,000cc超 | 111,000円 |
点検費用
定期的にかかる点検費用というと、車検をイメージされる方も多いかもしれませんが、1年ごとにチェックを行う12カ月点検も法律で定められた整備・点検です。
プリウスの場合、点検費用は13,000円〜15,000円程度で、主に以下のような点検が行われます。
- 法定12カ月点検内容
- ・ブレーキやアクセル等室内の点検
・オイル漏れやバッテリー等エンジンルームの点検
・ブレーキホースやホイールシリンダ等下回りの点検
・ブレーキドラムやタイヤ等足回りの点検
法定12ヶ月点検は車検のように受けなければ罰則があるものではありませんが、車のコンディションを維持し、安心・安全なドライブを楽しむためには定期的な点検・メンテナンスが欠かせません。
プリウスを購入する際には、法定12ヶ月点検の費用も年間の維持費として計上しておきましょう。
車検費用
新車購入から3年、それ以降2年ごとに受ける必要がある車検。
数年に一度とはいえ、費用が高額になりやすいため、車検費用を負担に感じる方も多いのではないでしょうか。
プリウスの車検費用合計の相場は70,000円程度ですが、使用している年数や部品交換の有無によっても価格が大きく異なり、100,000円を超えるケースも少なくありません。
車検に含まれる費用は大きく分けて次の3つです。
・法定費用
・車検基本料金
・整備費用
ここからは、様々なケースにあわせて車検費用がどれくらいになるかを計算していただくために、車検費用の内訳を詳しくご紹介します。
法定費用
車検時の法定費用には「自賠責保険」「自動車重量税」「印紙代」の3つがあります。
金額は車種や期間ごとに国によって定められているため、値引きや割引を受けることはできません。
自動車賠償責任保険
自動車賠償責任保険とは、全ての車の所有者に加入が義務付けられている損害保険のことです。
自賠責保険は事故被害者救済を目的として作られた制度で、新車購入時と車検時に次回車検までの期間分の加入が必要です。
自賠責切れを防ぐため、期間は車検満了日の期間+1ヵ月分(継続車検なら25ヵ月)加入するのが一般的で、自家用車の保険金額は以下の通りです。
自動車賠償保険 | 保険金額 |
37ヵ月(新車購入時) | 27,220円 |
25ヵ月(継続車検時) | 20,610円 |
自動車重量税
自動車重量税とは、名前の通り車の重量に対してかかる税金です。
自家用乗用車の場合は、0.5トンごとに4,100円がかかり、新車購入時に3年分、継続車検時に2年分をまとめて支払う必要があります。
プリウスの重量は1,320kg~1,460kgとなりますので、1.0t~1.5tのクラスに分類され、本来は継続車検で24,600円がかかりますが、プリウスについてはエコカー減税が摘要されるため、新車購入時と初回車検時の重量税は免税されます。
2回目の車検、つまり購入から5年後には重量税を支払う必要がありますが、それまで重量税を抑えられるのはユーザーにとって大きなメリットとなるでしょう。
印紙代
車検では検査にかかる手数料として、印紙と証紙を購入し、車検を受ける際に作成する自動車検査票に添付する必要があります。
この手数料には「自動車検査登録印紙」と「自動車審査証紙」の2種類があり、前者は国に、後者は自動車検査独立行政へ支払われます。
価格は車のサイズや依頼する業者によって異なり、業者が自分の工場で保安基準適合証を交付できる指定工場だった場合には手数料を抑えることが可能です。
印紙代の内訳は以下の通りで、プリウスは普通自動車に分類されるため、持ち込み検査の場合は2,200円、指定整備工場で車検を受ける場合は1,600円となります。
プリウスの車検印紙代 | 自動車検査登録印紙 | 自動車審査証紙 | 合計 |
持込検査 | 400円 | 1,800円 | 2,200円 |
指定工場 | 1,200円 | 400円 | 1,600円 |
なお、印紙代は近年急速に普及している先進安全装置の電子的な故障診断を行う費用の一部とするため、令和3年10月より一律400円の値上げが行われています。
継続車検では、これまでの金額が変わっている場合がありますので注意してください。
車検基本料金
車検基本料金とは、車検を代行してくれる業者に支払う手数料のことで、次の3つの費用が含まれています。
・24ヵ月定期点検の費用
・測定検査料
・代行手数料
これらの費用は法定手数料のように一律ではなく、業者によって設定金額が様々です。
業者ごとの費用相場は以下の通りとなります。
業者 | 車検基本料金費用目安 |
ディーラー | 40,000円〜100,000円程度 |
民間整備工場 | 30,000円〜50,000円程度 |
車検専門店 | 25,000円〜35,000円程度 |
カー用品店 | 20,000円〜75,000円程度 |
ガソリンスタンド | 20,000円〜30,000円程度 |
正規ディーラーのように専門知識を持った業者の場合は、安心感があり、代車を借りやすいという魅力がありますが、費用は割高な傾向があります。
ガソリンスタンドや車検専門店などは比較的車検基本料金が安く設定されている店舗が多いため「車検の費用をできるだけ抑えたい」という方は複数の業者で相見積もりを取ることがおすすめです。
ユーザーが自ら車検を受けるユーザー車検であれば、車検基本料金はかかりませんが、受付は平日の日中に限られ、検査項目も多岐に渡るため、車検は業者に依頼したほうが安心でしょう。
24ヵ月定期点検
車検の際には、24ヵ月定期点検があわせて行われるのが一般的です。
この24ヵ月定期点検は、保安基準や環境面で基準に適合しているかを検査する車検とは異なり、あらかじめ定められた56項目をチェックすることで車の故障を未然に防ぐ役割があります。
車検と24ヵ月点検の違いがよく分からないという方も多いかもしれませんが、それぞれ検査の項目や目的が異なるため、正しく受けることが大切です。
測定検査料
測定検査料は、保安基準適合証を発行するために必要な検査自体をする料金です。
代行手数料
代行手数料は車検を通すためにかかる事務手数料で、代行する業者の人件費や書類作成の手数料などが含まれます。
部品交換費用
車検の際に、法定費用や車検基本料金以外に様々な部品交換を勧められた経験がある方も多いでしょう。
車検ではその車が保安基準に適合しているかを確認するため、車検に通すために部品の交換が必須という場合もありますが、交換を勧められるパーツの中には「まだ車検には通るけれど安全のために交換しておいた方がいい」というものも多くあります。
ここからは、車検の都度交換を検討した方がいい部品と価格相場をご紹介。
次の車検までの2年間、安心して車に乗るためにも車検の際には交換が必須でない部品についても確認することをおすすめします。
ワイパーブレード・ゴム
ワイパーブレードやワイパーゴムの状態は車検の外観検査で確認される項目です。
ゴムは半年〜1年、ブレードは1〜2年程度が交換の目安とされているため、車検時には交換を検討した方がいいでしょう。
プリウスのワイパーゴムとブレードを交換した場合の相場は2,000円〜5,000程度で、ゴムのみの交換であれば1,000円〜3,000円程度が相場となります。
タイヤ
タイヤには地面との接地面に溝の残りを確認する目安となる「スリップサインが設置されています。
このスリップサインは1.6mmに設定されており、マークが表面に出るほどタイヤが摩耗している場合は基準に適合しないとみなされ、保安基準適合証の発行ができません。
また溝が残っていたとしてもヒビや劣化が著しく、安全な走行ができないと判断された場合には車検に通らないこともあります。
一般的にタイヤの寿命は、3〜4年、走行距離30,000km〜40,000km程度とされていますが、使用頻度や保管状況によっても劣化具合が異なりますので、車検の都度、状態を確認するようにしましょう。
プリウスに標準搭載されているタイヤはツーリングセレクションで17インチ、そのほかのグレードで15インチとなり、価格相場は以下の通りです。
タイヤサイズ | 価格相場 |
17インチ(ツーリングセレクション) | 60,000円〜80,000円程度 |
15インチ(通常グレード) | 70,000円〜100,000円程度 |
タイヤは走行性能や燃費性能、メーカー、販売店によっても価格が大きく異なります。
最近では、ネットショップで安い価格帯のタイヤも販売されていますので、費用を抑えたい場合には車検前にあらかじめ交換しておくといいでしょう。
エンジンオイル
エンジンオイルは、エンジンを円滑に動かすための潤滑作用、熱を吸収する冷却作用、サビから守る防錆作用など、車の心臓とも呼べるエンジンを正常に動かすために重要な役割を担うもので、1年もしくは走行距離10,000kmごとの交換が推奨されています。
もちろん、車検時にチェックされる項目にも含まれていますが、エンジンオイルの劣化は車の様々なトラブルの原因となりやすいため、保安基準に適合するかどうかに限らず車検の都度交換を検討することをおすすめします。
オイルの相場は1ℓあたり1,000円前後で、プリウスには4ℓ程度のオイル量が必要となりますので、一回の交換目安は4,000円〜5,000円程度です。
バッテリー
プリウスのようなハイブリッド車には、駆動バッテリーと補機バッテリーの2種類のバッテリーが搭載されています。
それぞれ寿命が異なり、ハイブリッド車特有の駆動バッテリーは走行距離15万km〜20万km程度、普通車にも搭載されている補機バッテリーは4年〜5年程度が交換目安です。
また価格にも差があり、駆動バッテリーは14万円程度、補機バッテリーは3万円〜4万円程度が相場となります。
どちらも車検のたびに交換が必須の部品ではありませんが、バッテリーが劣化していると正常なエンジンスタートができなくなる可能性がありますので、性能のチェックをしてもらうようにしましょう。
ブレーキパッド
ブレーキパッドは、車を制動するブレーキを構成する部品で、使用状態によって消耗具合が大きく変わるパーツのひとつです。
一般的に5㎜以下が交換の目安とされており、走行距離にすると3〜4万km程度での交換が目安となります。
車検の都度交換する必要があるわけではありませんが、車検の都度厚みを確認し、交換を検討する必要があると考えた方がいいでしょう。
ブレーキパッドの価格相場は8,000円程程度です。
その他必要に応じてかかる費用
ここまで、プリウスにかかる維持費を詳細にご紹介しましたが、中には使い方によって発生する費用もあります。
ご自身の使い方にあわせて維持費計算の参考にしてください。
高速代
通勤や通学の距離が長かったり、休日のレジャーで遠出をする機会が多い方は高速代も維持費として計算しておいた方がいいでしょう。
高速代は全てが一律ではなく、普通区間、大都市近郊区間、海峡部等特別区間で整備されており、料金が異なります。
ETC割引や深夜割引、休日割引等を利用すれば高速代を抑えることも可能です。
駐車場代
自宅に車を駐車場がある場合は必要ありませんが、車を所有するためには保管スペースを確保する必要があります。
月極駐車場の金額は地域によって相場が異なり、全国平均では8,000程度、東京や大阪などの都市部では20,000円〜30,000円程度が相場です。
屋根付きやコンクリートなど環境が整備されている駐車場では価格がさらに高く設定されているケースもあり、維持費計算には欠かせない費用となります。
近所で空いている駐車場がなかなか見つからないこともありますので、車の購入を検討する際には駐車場もあわせて探しておくことがおすすめです。
修理代
車をぶつけてしまったり、何らかの原因でパーツが故障してしまったときには修理費用が必要となります。
車の修理費用は定期的に必要なものではありませんが、修理の内容や故障箇所によっては高額な出費となるケースも少なくないため、車を維持するのに必要な費用として考えておくと安心です。
まとめ
プリウスにかかる維持費には、自動車税や車検の法定費用など、どのような使い方をしていても一定の金額がかかるものもありますが、多くの項目は車の使用スタイルや、加入する自動車保険のプラン、駐車場の有無によって大きく変わります。
ほとんど使用しないという場合でも、安心で安全なカーライフを送るためには年間100,000円を超える費用がかかると考えた方がいいでしょう。
車の維持費は車本体のローンとは別で必要となりますので、プリウス購入の際には維持費もあわせて無理のない支払いプランを立てておくと安心です。
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