パッソは、他のトヨタ車とは一味違う丸みを帯びたデザインが特徴的なコンパクトカーです。
2004年に発売されてから15年以上となるロングセラー車のパッソは、コンパクトカーながら軽自動車のような取り回しのしやすさと、軽快ながらしっかりとした運動性能が多くの人に愛されています。

CMを見れば「いかにもメリットばかり」といった車ですが、実際の乗り心地は一体どうなっているのでしょうか。
本記事では、パッソの魅力や乗り心地までを詳しく解説していきます。パッソの購入を検討しているのであれば、ぜひ検討材料の1つにしてみてください。

パッソの乗り心地は?

結論から言うと、パッソの乗り心地は旧パッソよりも大幅に改善されています。
車を購入するときには、やはり乗り心地が判断基準の1つになってくるでしょう。特に「毎日運転しないといけない」「長時間運転しないといけない」という方にとっては、乗り心地がいいかどうかということは非常に重要な要素といえます。

初代のパッソに関しては、どうしても風やカーブではフラついてしまったり振動も出てしまったりということがありました。
しかし、新型では走行時のふらつきが抑えられているほか、ボディも更なる軽量化と剛性化が測られ他ことでさらに取り回しがしやすく力強い車に仕上がっているなど、パッソの従来の強みは伸ばしつつさらに弱みを改善した車となっています。

そこで、ここからはパッソの乗り心地を走行性能や距離の違いなどあらゆる面で比較して、より具体的にその乗り心地について分析してみましょう。

短距離

短距離でいえば、特に問題を感じないというのが多くみられた評価です。

街中を走る・ちょっとした買い物や通勤などに使う程度の短距離であれば、しっかりと改良を加えられた現在のパッソであれば快適に乗ることが可能です。
街中などの普段使いであれば、運転中に疲れてしまうといったことも特にないようです。
パッソはどうしてもコンパクトカーということがあり、サイズの大きなセダンやミニバンといった普通乗用車と比較するとどうしても走行安定性などは劣ってしまう面があります。
しかし、普段使いにおいて相当レベルの高い走行性能を求めない限り、パッソのレベルの高い走行で十分ストレスなく乗ることが可能です。
さらに、シートなどを変えることでも乗り心地をさらに改善することができます。

安く、かつエンジンを1,000cc~1,200ccクラスに抑えようと思うと、限界があるのは確かでしょう。とはいえ、短距離の移動であればあまり疲れることもなく、むしろ細い路地や急なカーブなどはボディが小さい車の方が何かと便利なシーンが多いため、街乗りではパッソは最適であるとも言えると思います。

長距離

短距離においては十分にその良さを生かし切れるパッソですが、長距離となると少し気になる口コミも出てきます。

新しくなったパッソでもやはり「長距離だと他の車と比較すると疲れてしまう」といった意見がありました。
改良が加えられたとはいえ、コンパクトカーであることがパッソの大きな魅力である以上、ボディの大きさや剛性、車重を強化するのには限界があるため、やはり車体の大きな他の車と比較するとガタガタする路面でどうしても下からの突き上げや横の振動があったり、高速走行時には少し風に煽られてしまうようなシーンがみられたりということが起こります。

また、個人の好みでも分かれるのですが、シートが少し固めなので長時間座っていると疲れてしまうと言う方もいるようです。

ボディが小さい分積めるエンジンにも限界があり、どうしても高速道路では加速性能などで他の車より遅れを取ってしまうといったこともあります。合流や追い越しなどをかけるときには、普通車に比べると苦労してしまうかもしれません。

また、車体が重くなればなるほど、パワー不足は否めません。特に5人の定員ぎりぎりまで乗ってしまうと、発進時の加速で十分な力を発揮しづらいこともあるでしょう。
エンジンノイズやロードノイズも短距離であればさほど気になりませんが、どうしてもボディが軽量な分、長距離ではロードノイズも他の車より目立ってしまう可能性があります。

しかし、これは街乗りでの取り回しのしやすさと表裏一体であり、長距離移動が頻繁でないのであればあまり気にしなくても良いこともあるでしょう。

また、シートの固さなどは後からオプションや社外品などで問題なく改善可能であり、長距離を運転しなければならないときにはなるべくストレスが溜まらないようにクッションやオーディオなどの装備を車に設置するなど工夫すれば十分に快適に過ごすことができると言えます。

パッソの乗り心地の特徴を徹底解説

さて、これまでは距離という軸からパッソの乗り心地についてみてきました。ここからは、パッソの乗り心地の特徴を座席ごとに解説していきましょう。

運転席の乗り心地は軽快!

まずは、運転席で感じる乗り心地について解説していきます。運転席でのパッソの乗り心地は、軽快であると感じる声が大半でした。

先ほども触れたように、パッソの運転の魅力は「取り回しのしやすさ」です。高速・長距離走行の際の若干のふらつきなどはあるものの、主に街乗りを想定しどんな道でもスイスイと進んでくれるような軽快さと取り回しのしやすさがパッソの大きな魅力です。
また、パッソはフロントガラスの部分が広くなるように設計されており、細い道や見通しの悪い道でも視界を広くとって運転しやすくなるようにデザインされています。
また、ボンネットの左右の部分が中央部より出っぱるようにデザインされており、そのため運転席から視認しやすいボンネットの左右を基準として狭い道などを走行することができるので、「通れる道か通れない道か」の判断などがとてもしやすくなるように工夫されています。

好みが分かれる点を挙げるとすれば、運転席と助手席の間に仕切りがない「ベンチシート」を採用している点です。運転席と助手席を分けるセンターコンソールなどが存在せず、アームレストを出すことで運転席と助手席を分けることが可能になっています。
こうした仕様に関して、「センターコンソールが低い位置にあるよりはアームレストがある程度の高さにあるパッソの仕様の方が運転の際に腕が疲れなくて済むので良い」と肯定的に捉える意見がある一方で、「センターコンソールがないことで収納などが少なくなってしまい少し不便に感じてしまう」というような意見もみられました。
これに関しては何を求めるかによって変わってくるので、ご自身で使い方を想定して考えてみるとよいでしょう。

また、シートの素材がジャージ素材となっているので、人によっては座り心地が固く感じてしまうかもしれません。
また、ジャージ素材であることで、「汚れが取れにくい」という意見もありました。グレードによっては他の素材が使われているものもありますので、気になる場合はそちらも検討してみると良いでしょう。
グレードによりシートデザインも異なり「可愛らしさ」が特徴的な配色のシートもあれば、「上質さ」を感じるシートもあるため、素材だけでなく、乗っている楽しさを感じられるかどうか、デザインやカラーで選ぶのも1つの手です。

助手席の乗り心地は特に不満なし

助手席の乗り心地に関しては、運転席同様に街乗りでは特に不満はみられないようです。

ただ、シートは運転席と同様にジャージ素材であることと、ベンチシートを採用しているためセンターコンソールが無い点は同じく助手席からも良し悪しを感じるポイントになります。
しかし、収納面では助手席にも細かい収納が設けられているなど快適に乗るための工夫はしっかりと施されたものとなっています。

後部座席の乗り心地は広くて快適

後部座席に関しては、コンパクトカーにもかかわらず「広くて快適」という声が多くみられたのが特徴的でした。

パッソの後部座席は、先代のパッソに比べて後部座席のスペースが約7.5センチも拡大しており、コンパクトカーの中ではトップクラスに広い後部座席空間を実現しています。
コンパクトカーといえば後部座席の狭さに関しては目を瞑らざるを得ないことも多いものでしたが、パッソは後部座席に関しても妥協なく快適を目指して作られています。

後部座席が快適であるということは、荷物の積載性が高いことにも繋がります。
後部座席に人を乗せない際は後部座席にも荷物を積載することで、コンパクトカーとは思えないほど多くの荷物を積載することが可能となっています。

乗り心地を向上させる嬉しい装備

最後に、パッソの乗り心地を向上させるために装備されているものをいくつか紹介します。

パッソには、フロントドアとリヤドアのガラスは日焼けの原因となる紫外線(UV)を約99%カットしてくれる「スーパーUVカット・IRカット機能付グリーンガラス(フロントドア)」と「スーパーUVカット機能付プライバシーガラス(リヤドア)」が装備されています。
これにより、紫外線の強い季節や時間帯でも太陽を気にせずドライブを楽しむことができます。
さらに、リヤドアにはプライバシーガラスを使用しているため、外から覗き込まれるといった心配もなく、後部座席に対してしっかり配慮がなされた設計となっています。

運転席にはシートヒーターを内蔵し、素早く背もたれと座面を温めることが可能となっています。
それに加え、室内温度の調整は操作しやすいプッシュ式コントロールパネル上に表示し、見やすい液晶表示を採用しています。駐車時などイグニッションOFF状態で外気モードになるので、車内のこもり臭も防ぐことが可能です。

このような細かい気配りが数多く施されているため、乗っていて楽しく思わず出かけたくなってしまうような車に仕上がっています。

車の乗り心地を決める要素

続いては、車の乗り心地を決める要素について解説していきます。サスペンション周りやタイヤ、ボディなど、どこをどういじれば乗り心地が良くなるものなのでしょうか。

サスペンション周り

車の乗り心地を決めるにあたって、サスペンション周りの部品が乗り心地を決めるというのはよくあることです。決定的な違いにはならないかもしれませんが、乗り心地が気になる場合はまずここを調整してみるとよいでしょう。

とはいえ、サスペンション周りの部品にはさまざまな物があるので、注意が必要です。「どの部品を交換すればどの程度足回りが改善されるのか」「どの程度振動が緩和されるのか」など、決めるときは整備士などに相談してからにしましょう。

タイヤ

タイヤもまた、乗り心地を決めるための重要な部品です。空気圧が足りない、パンクしている、溝がほとんどないなど、さまざまな原因によって乗り心地が悪く感じられることがあります。タイヤの変化は自分でも気づきやすいため、異変を感じたらすぐに自動車整備士に相談してみてください。

タイヤを交換する、空気圧を満タンにしておくなどの方法を取ることで、乗り心地は改善することができるかもしれません。タイヤというのは、乗り心地に大きな影響を与える部品であることを知っておきましょう。

ボディ

ボディの劣化も、気にしておきましょう。自動車のボディは、綿密な計算の上に制作されています。ほんの少しの歪みや経年劣化で、車の乗り心地はまったく違ってきます。

そのため、ボディの劣化や歪みには十分注意する必要があるでしょう。もしもボディの歪みが原因であるなら、自動車整備士に相談してみてください。

シート

車の乗り心地を決めるのに、シートの硬さやシート回りの快適さは重要な要素です。というのも、いくらシートの座り心地が良くても、シート回りに不便を感じてしまうと、とくに長距離の場合は「あまり乗り心地良くないかも…」と感じてしまうこともあるからです。

単純にシートが硬いということだけが乗り心地に反映されるわけではありません。程よい硬さに調節すること・シート回りにドリンクホルダーやちょっとしたものを置けるスペース、小物入れを付けた肘置きなどを装備しておくと快適さが段違いです。

この辺りは個人の好みによっても分かれるので、自分に合ったものを探してみてください。

パッソの乗り心地を改善したい

パッソの乗り心地が気になる、という人は乗り心地の改善も視野に入れてみるといいでしょう。もちろん、そこまで難しいことをする必要がありません。

以下のようなほんのちょっとしたことでもパッソの乗り心地がさらに快適なものになるかもしれないので、ここからはパッソの乗り心地を改善するためのいくつかの方法を紹介します。
どれも簡単にできるものばかりなので、気になるものがあればぜひ実行してみてください。

クッションを活用

クッションを活用するというのは、乗り物の振動を緩和するのに最もスタンダードな方法です。コストもほとんど掛からず、自分に合ったクッションを探すことができれば車の振動をかなり緩和できるのでおすすめです。

クッションはいろいろな種類がありますが、お尻をカバーできるもの・振動を軽減できるもの・疲れが取れる物などを選ぶのがおすすめです。実際に座ってみてから選ぶのがよいでしょう。ただし、一番重要なのは運転の邪魔にならない、というところです。

クッションは柔らかすぎず硬すぎず、ちょうどいいものを選ぶようにしましょう。長時間座っていても疲れが少ないものが理想です。場合によっては背もたれの部分にもクッションがあると、長時間の運転がしやすいです。

部品の劣化をチェック

もしも年々乗り心地が悪くなっている、買ったときはそうでもなかった、と感じることがあればそれは部品が劣化しているのかもしれません。ただし、部品の劣化については自分で判断することが難しいため、自動車整備士などに相談するのがおすすめです。

部品の劣化が原因であれば、部品を取り換えることで乗り心地をよくできる場合もあります。ただし、乗り心地は良くなるかもしれませんが、場合によっては大きな額の修理代金がかかることも考えられるため、初めに見積もりを取っておくことをおすすめします。「修理代金が思わぬ金額になってしまう」という場合は、乗り換えも含めて検討してみるのもいいのではないでしょうか。

タイヤの空気圧をチェック

タイヤの空気圧をチェックしてみましょう。タイヤの空気圧が足りないのにガタガタな道を進んでしまうと、かなりの振動が伝わります。

また、タイヤのホイールも変形することがあります。タイヤのホイールが変形してしまうと、車の乗り心地が悪くなってしまいます。

タイヤの空気圧やホイールの変形は自分でも気を付けてみればわかるので、一度見てみることをおすすめします。

タイヤの劣化が原因であれば新品のタイヤを購入してみてください。タイヤを選ぶ際には、「料金が安いから」であったり、逆に「高いから」、のような料金に注目して選ぶ方も多くいますが、料金だけを見るのではなくまずは自動車整備士などのプロの意見を聞いてみることをおすすめします。

パッソとはどんな車?

パッソは、デザインにこだわって生み出されたトヨタのコンパクトカーです。そのデザインは2種類のコンセプトに合わせています。洗練され上質さを感じさせる「MODA」と、シンプルでどこにでも合わせられる「X」です。そんなパッソは、実質子会社となったダイハツが開発・製品化し、トヨタブランドで販売されています。

パッソはコンパクトカーでありながら、車内は広々としています。そのため、定員の5人が乗ったとしても窮屈さを感じることもありません。軽自動車よりも広く、普通乗用車よりもコンパクトなため、細い道や市街地を日常的に通る人にはおすすめです。

また、コンパクトカーの中でも非常に燃費が良いのも特徴といえるでしょう。ガソリン車ながら、JC08モードで25km/Lとかなりの低燃費な走りを実現させています。

まとめ

結論として、パッソの乗り心地は短距離ならば良好、長距離であってもクッションなどを活用することで振動などはある程度軽減できます。細い道もすいすい通れることから、市街地などで日常的に利用するのがおすすめです。

長距離の走行に関しては、エンジンのパワー不足感が否めないと感じる方もいるようでした。特に高速道路では横風を受けて揺れやすいなど、どうしても車体の大きい乗用車に後れを取ってしまう点はあるようです。乗車人数が増えれば増えるほどその傾向は高くなります。

ただ、無理というわけではなく、前述した通り運転する際に工夫を凝らせば乗り心地は十分に改善することができるでしょう。

パッソの外観の良さであったり、小回りが効くという特徴を生かして、市街地などで運転する際には、とても楽しいドライブになると思いますので、存分に活用してみてください。