86

トヨタの「86(ハチロク)」はモータースポーツ界でも活躍するほどの、スポーツカーならではの軽快な走りが魅力のモデルです。

知る人ぞ知る名車!というイメージがある「86」ですが、新型ではさらにパワーアップし、幅広い年代に愛されています。

「86」専用開発のスポーツエンジンを備えた高い走行性能が特徴なので、運転席の一体感や操作性は聞かずとも…というところがありますが、その分「後部座席の乗心地はどうなんだろう?」と思われる方もいるのではないでしょうか。

シートアレンジや荷室など、利便性についても気になりますよね。
今回はトヨタの「86」の後部座席について、具体的にどのくらいの広さで、乗り心地や機能性はどうなのか、荷室の使い勝手なども含めて詳しく解説していきます!

前席についてもあわせてご紹介しますので、「86」を購入しようか迷っている方は、ぜひ参考にしてくださいね。

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目次

「86」の後部座席の広さやシートについて詳しく解説!

トヨタが誇る「86」は、冒頭でも少しお伝えした通り「走る楽しさ」を重視したスポーツカー。
そのため、「超」といえる低重心、シャープなボディデザインが特徴です。

トヨタのクルマの中ではプリウスが平均的なサイズとされていますが、プリウスより少しコンパクトというと、わかりやすいかもしれませんね。

平均的なサイズ感のプリウスと比較しながら、全体的なサイズと室内のサイズも、具体的に見てみましょう。

※2023年2月時点
※「GR86」の現行モデルのサイズ

車幅においては全幅が1,775mmと全長に対しては大きめですが、立体駐車場は問題なく使用可能です。
車体の前輪と後輪の距離であるホイールベースは2,575mmと少し短めになっており、全長が4,265mmなので、比較的コンパクトなサイズといえます。

スポーツカーならではの低重心が魅力の「86」は、車体を低くすることで空気抵抗が減り、走行機能が格段に上がっています
平均的なサイズのプリウスと比較すると最低地上高は20mm程度低く、室内高も70mm低くなっています。

運転席や助手席では比較的ゆとりのあるサイズ感なのですが、定員も4人乗りとなっており、頭上が低く後部座席は広いとはいえません。
そのため、前席の背もたれを少し前に倒して乗り降りする形になります。

しかし、その分「86」はスムーズな加速感と軽快なスピード、クルマとの一体感といった部分や、見た目のスタイリッシュさは惚れ惚れするほど。
また、室内幅も室内長の割に大きいため、思ったほど狭く感じないという方もいます。

タイヤの位置が外側にくるデザインのため、安定感のある走りで後部座席の乗り心地も良いでしょう。

サイズについての詳細は「購入前に知りたい86のサイズ【高さ・長さ・横幅】」でもご紹介していますので、参考にしてください。

 

「86」の後部座席のシートは?

「86」の後部座席は左右独立式になっており、フラットでシンプルなデザイン。
しっかり体を支えてくれる3点式シートベルトが備わっているのも特徴です。

「86」のグレードは、基本の「RC」「G」「GT」「GR」と、上級グレードの「GT “Limited”」や「GT “Limited BLACK package”」、スポーツカーブランドの「GR SPORT」とさまざまですが、内装はどのグレードも高級感のある黒を基調としています。

「GT」や新型「GR86」の「RZ」のグレードではブラック×レッドのシートも選ぶことができ、「GT“Limited”」/「GT“Limited・Black Package”」では、さらにタン&ブラックというブラウンを差し色にしたシートも選ぶことが可能です。

シート表皮はグレードによって異なり、例えば新型「GR86」だと「SZ」「RC」はファブリックですが「RZ」はウルトラスエード×本革を選ぶことができます。
「GT」はダブルステッチが施された上級ファブリック「GT“Limited”」「GT“Limited・Black Package”」は高級人工スエード調素材のアルカンターラと本革を使用したシートも選べるなど、グレードによる差が大きい部分です。

また、「86」はスポーツカーのイメージが強いためチャイルドシートやジュニアシートは対応しているのか、心配な方もいるでしょう。
ですが、ご安心ください!
「86」も他のトヨタ車と同じく、しっかりチャイルドシートを固定できる仕様になっています。

後部座席に設置する際に前席との隙間から入るサイズには限られますが、シートベルトで固定する基本的なセット方法も可能ですし、チャイルドシート専用の固定方式ISOFIXも付いています。

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「86」の座席周りの装備もチェック!

86 運転席

「86」の後部座席の広さや座り心地はもちろんですが、ドライブ中の利便性を高める室内の装備も気になりますよね。
走る楽しさに特化したモデルなので、収納面はファミリーカーほどの充実度ではありませんが、必要十分な収納を確保しています。
センターコンソールボックスはAT車・MT車どちらも備え、観音開きで落ち込み開閉のため、走行中も物の出し入れがスムーズです。

また、センターコンソールボックス内にはUSB端末があり、ドライブ中にスマホの充電などで利用することができます。

そのほか、グローブボックス、インパネ小物入れ、ドアポケットもあり、AT車には通常のカップホルダー+前方にもう一つ付いていたり、走行中も困ることなく過ごせます。
グローブボックスにはアクセサリーソケットが付いているのも嬉しいポイントです。

内装の詳細については、こちらのコラムでもご紹介しています。
86の内装・インテリアについて余すことなく徹底解説

 

「86」の運転席周りは「いかに走りに集中できるか」を重視

スポーツカーであるがゆえに、優先は後部座席よりも運転席周りです。

スポーツカーにおいて重要なのは、いかに走りに集中し、クルマとの一体感を高めるか。
水平基調のインストルメントパネル、扱いやすく触れやすいスイッチ類やドアノブ、全ての形状と配置にこだわり、視線と行動に関して無駄な動きを一切省いたデザインになっています。

太めで本革巻きのステアリングは、グリップ断面形状を最適化し、操舵性と握った時の快適性を最大限に高めたスポーツ仕様。
目の前のBOXERメーターはSPORTモードやTRACKモードなど走行シーンに応じて切り替えることができ、さらにエンジンのピストン動作を表したオープニングアニメーションが、ドライビングのテンションを高めてくれます。

重量加速度に耐えられる形状のグリップ性・ホールド性に優れた機能的なフロントシートは、ヒップポジションを低くすることでコーナリングの安定性を向上。
シート前方はペダル操作をしやすいように足が動かしやすくなっており、前方下部の視界も良好です。

後部座席の乗降をスムーズにするために、肩口に前倒しレバーも付いています。

前席・後部座席どちらも含めた乗り心地については、過去のコラム「86の乗り心地は快適!短距離と長距離の違いは?」も参考にしてくださいね!

 

「86」のシートアレンジ・荷室についてもチェック!

86 荷台

後部座席にリクライニング機能は付いていないのですが、背もたれを完全に前倒しして、スペースを広げるシートアレンジは可能です。

室内空間がスポーツカー仕様なので「荷室は狭いのかな?」というイメージを持たれやすいですが、容量は231L(VDA方式)あり、一体可倒式のリヤシートがトランクスルーになるため、フロアが1,435mmまで延長されます。
操作はシートバック上端部左右両側に備わるノブを押すことで、シートを前倒しにすることができるので簡単です。

後部座席を倒すことで、目安としてタイヤなら4本46インチのクラブを収納したゴルフバッグなら2つが入るスペースを確保できます。

最低地上高が130㎜と車高が低いので、荷物の積み下ろしも楽に行えるでしょう。

 

トヨタの「86」の魅力を再確認しよう!

「86」の後部座席について先にご紹介しましたが、「86」とはどんなクルマなのか、基本の特徴や魅力についても再確認していきましょう。

「86」は1983年にトヨタが販売した「カローラレビン/スプリンタートレノ」の型式名「AE86」に由来した名前で、速く走ることを極めたこだわりのスポーツカーです。

SUBARUとトヨタの共同開発で、当時の両社の強みを活かしたモデルとして生み出され、2012年に市場で販売がスタート
2021年には235馬力にパワーアップした新型GR86も登場し、86ファンを沸かせました。

昔は40〜50代に人気の高い車種というイメージがありましたが、GR86では現代の要素も盛り込み、20代の若者や女性にも人気のモデルへ変化しています。

モータースポーツ界でも人気の車種である「86」は、新開発の水平対向4気筒NAの2.0Lエンジンが軽快な走行感とスピードのカギ。
筒内直接噴射とポート噴射を制御するD-4Sをエンジンに搭載すること、エンジン重心をなるべく後方に搭載することで、高回転出力・燃費の向上が実現しています。

このD-4Sは直噴とポート噴射を使い分けるツインインジェクターを用いた技術により、幅広い回転域と12.5を記録する高圧縮比で、走る楽しさをサポートします。

世界的に有名なスーパースポーツカーに匹敵する低重心、張り出しや重量感のあるボディが相まって、スポーツカー好きの心を掴む至高のデザインであることも魅力です。

「獲物を捉えるような」イメージの「キーンルック」と呼ばれるシャープなヘッドランプに、フロントバンパーと一体化させたフロントグリル、ワイドで安定感のあるリヤフェイスで、まさにスポーツカーというエクステリアになっています。

SUBARUの安全運転支援システム「アイサイト」もAT車に搭載されており、最新の安全性能を備えていることも嬉しいポイントでしょう。

先ほど簡単にお伝えした通り、グレードは「RC」「G」「GT」「GR」があり、上級グレードの「GT」には最上級仕様の「GT “Limited”」「GT “Limited BLACK package”」を用意。
「GR」はTOYOTA GAZOO Racingが手掛けるグレードで、「GR SPORT」もラインナップされています。

 

さらに走行性が進化した「新型GR86」

新型GR86」は走る楽しさをさらに進化させ、最高出力173kW(235PS)/7,000r.p.m.、最大トルク250N・m(25.5kgf・m)/3,700r.p.m.と、出力・トルクともにパワーアップ。
以前よりもボディ剛性が高まって軽量化し、前高も-10mmと、より低重心に!

高速コーナーにおいて軽快なハンドリングと安定した走行性が保証されます。

そのほか、オープニングアニメーションやTRACKモードなど視覚で楽しむBOXERメーターの追加、AT車の「SPORT」モードの改良、空力性能の向上など。
新型GR86は、紹介しきれないほどの魅力にあふれています。

 

「86」に多い口コミもチェック

「86」に実際乗っているドライバーの口コミで多いものをまとめてみました。

  • バランスの取れたスポーツカー
  • 現在は中古車の流通量が多いため安く手に入る
  • スタイリッシュでとにかくデザインがかっこいい
  • コーナリングが軽快すぎて抜群に楽しい
  • 振動も少なく静かで安定感がある
  • 想定していたより広く居住性が高かった
  • シートがホールド感が高く蒸れにくい
  • アフターパーツが豊富で良い
  • 後部座席が狭いので4人での長時間ドライブは厳しい
  • トランク開口部が小さいので大きな荷物は出し入れしにくい

やはり後部座席の狭さや荷室の使い勝手についての意見はありますが、子どもを乗せる・街乗り程度には十分、ドライブというより走りを存分に楽しむクルマ!という意見もあり、スポーツカーゆえの評価という感じがあります。

また、デザインのかっこ良さに惹かれた方が圧倒的に多く、「乗るだけでワクワクする」「愛車として長く愛用している」という熱いファンが数多くいます。

次いで、スポーツカーならではのクルマとの一体感やコーナリングの快適さといった走行性、そして入手のしやすさについても多く見られました。
中古車でお得に、セカンドカーとして取り入れるのも良さそうですよね!

86の原点である中古車で購入する際のポイントや中古車情報については「中古車のトヨタ「86」を徹底解説!おトクな買い方や注意点は?」でご紹介しているので、興味を持った方はこちらもチェックしてみてくださいね。

また、口コミをさらにチェックしたい方は「86の評価・口コミを調べて徹底解説してみた」も読んでみてください。

 

まとめ

トヨタの名車「86」は、速く走ることを極めたこだわりのスポーツカー。
空気抵抗をできるだけ減らした低重心でシャープなボディデザインが特徴です。

そのため、定員は4人乗りで後部座席は頭上が低く、室内は十分な広さとはいえません。
しかし、全長に対して全幅が大きいことで広く感じる方も多く、タイヤの位置が外側にあるため、安定感のある乗り心地であるという意見も聞かれます。

シートはスピード感ある走行でも体が安定するように、包み込むような形状になっており、3点式シートベルトが付いているのも魅力。
もちろん、チャイルドシート・ジュニアシートも、ばっちり載せることが可能です。

また、収納もファミリーカーほどの充実度ではないですが、必要十分に確保しています。
前席も水平基調のインストルメントパネルやスイッチ類など形状と配置にこだわり、無駄を省いたデザインのため、走りをとことん楽しめる仕様になっています。

荷室は後部座席を前に倒して広げることができ、ゴルフバッグは2つ、タイヤなら4つも載せることができるため、十分といえるでしょう。

「現在は中古車の流通量が多いため安く手に入る」という声もあり、昔ながらの「86」がまさにスポーツカーの原点!というほど魅力があるクルマです。

 

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