トヨタの「ルーミー」と「タンク」は、どちらもダイハツ「トール」をベースにした兄弟車です。

2016年11月に同時発売され、同じ年式・同等グレードで比べた場合、ボディサイズやエンジン、室内空間、燃費性能などに大きな差はありません。

主な違いは、フロントマスクを中心とした外観デザインと、発売当時の販売店です。

ただし、タンクは2020年9月に販売を終了しており、現在購入できるのは中古車のみです。

一方、ルーミーは2020年9月のマイナーチェンジ後も販売が続いているため、中古車を比較するときは、車名だけでなく年式や安全装備の違いも確認する必要があります。

この記事では、ルーミーとタンクの違いをわかりやすく比較し、どちらがどのような方におすすめなのか、中古車選びで確認したいポイントまで解説します。

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目次

ルーミーとタンクの違いを一覧で比較

最初に、ルーミーとタンクの主な違いを確認しましょう。

比較項目 ルーミー タンク
販売期間 2016年11月~ 2016年11月~2020年9月
現在の購入方法 新車・中古車 中古車のみ
外観の印象 重厚感や上質感のあるデザイン シャープでスポーティーなデザイン
発売当時の販売店 トヨタ店・トヨタカローラ店 トヨペット店・ネッツ店
基本性能 同年式・同等グレードならほぼ共通
現在の選び方 年式の新しさや安全装備を重視する方におすすめ 価格やスポーティーな外観を重視する方におすすめ

同じ年式・同等グレードであれば、好みのデザインと車両状態で選んで問題ありません。

ただし、2020年9月以降のルーミーとタンクを比較する場合、安全装備や快適装備に差があるため、ルーミーのほうが選びやすいでしょう。

ルーミーとタンクはダイハツ・トールのOEM車

ルーミーとタンクは、ダイハツが企画・開発・生産する「トール」をベースに、トヨタブランドで販売されたOEM車です。

両車は、広々とした空間を表す「Living」と、余裕のある走りを表す「Driving」を組み合わせた、「1LD-CAR(ワン・エル・ディー・カー)」を共通コンセプトとして登場しました。

全幅1,700mm以下の5ナンバーサイズでありながら、背の高いボディと両側スライドドアを採用しています。

軽ハイトワゴンよりもゆとりのある走りと室内空間を備え、一般的なミニバンより小回りが利くことが特徴です。

発売当時は販売チャネルが分かれており、ルーミーはトヨタ店・トヨタカローラ店、タンクはトヨペット店・ネッツ店で取り扱われていました。

基本構造が共通する2台を、外観と販売店で差別化していたと考えるとわかりやすいでしょう。

ルーミーとタンクの外観の違いと見分け方

ルーミーとタンクを見分ける際は、フロントグリルとヘッドランプの形に注目しましょう。

ルーミーは重厚感のあるフロントマスク

2016年の発売時、ルーミーは厚みのあるヘッドランプと大型グリルを組み合わせ、重厚感や上質感を強調したデザインが採用されました。

カスタムグレードはメッキ加飾が多く、存在感のあるフロントマスクとなっています。

落ち着いた雰囲気や高級感のあるデザインを好む方に向いているでしょう。

タンクはシャープでスポーティーなデザイン

タンクは切れ長のヘッドランプと、大きく開いたロアグリルが特徴です。

ルーミーよりも低重心に見え、スポーティーで軽快な印象があります。

テールランプまわりのデザインも異なるため、正面だけでなく後方からも見分けられます。

2020年以降のルーミーはデザインが変更された

2020年9月のマイナーチェンジでタンクは販売を終了し、車種名はルーミーに一本化されました。

マイナーチェンジ後のルーミーは、標準車とカスタムでフロントデザインの方向性が大きく異なります。

特にカスタム系は、旧タンクのカスタムを思わせるシャープで存在感のあるデザインとなっています。

ルーミーとタンクのサイズ・室内空間を比較

2016年から2020年まで販売されていた同年式のルーミーとタンクは、基本骨格と室内寸法が共通です。

項目 ルーミー タンク
全長 3,700mm
カスタム:3,705mm
3,700mm
カスタム:3,715mm
全幅 1,670mm
全高 1,735mm
ホイールベース 2,490mm
室内長×室内幅×室内高 2,180×1,480×1,355mm
乗車定員 5名

カスタムグレードではバンパー形状の違いにより全長にわずかな差がありますが、室内の広さや取り回しに体感できるほどの違いはありません。

両車とも室内高は1,355mmあり、後席の頭上や足元にゆとりがあります。

フロントシート間を通って前後席を移動できるウォークスルーや、240mmスライドする後席、6対4分割可倒式リヤシートなど、ファミリーカーとして使いやすい設計です。

また、最小回転半径はグレードによって4.6~4.7mです。狭い道路や駐車場でも扱いやすく、日常の買い物や送迎に適しています。

ルーミーとタンクの内装・使い勝手に大きな差はない

同年式・同等グレードのルーミーとタンクは、インパネの基本デザインやシートアレンジ、収納スペースなどもほぼ共通です。

主な便利機能は以下の通りです。

  • 両側スライドドア
  • グレードに応じたパワースライドドア
  • 前後席を移動しやすいフロントシートウォークスルー
  • 240mmスライドするリヤシート
  • 荷室を広げられる6対4分割可倒式リヤシート
  • 大型助手席オープントレイ
  • 回転式カップホルダー
  • 買い物フック
  • 脱着式大型センターダストボックス
  • 低い荷室フロアと広いバックドア開口部

内装色や加飾はグレードによって異なりますが、「ルーミーだから広い」「タンクだから収納が多い」といった大きな違いはありません。

中古車を選ぶ際は車名よりも、両側電動スライドドア、シートヒーター、全周囲カメラ、ナビ、バックカメラなど、実際に装着されている装備を確認することが重要です。

ルーミーの内装については、以下の記事でも詳しくご紹介しています。

ルーミーの内装・インテリアについて余すことなく徹底解説

ルーミーとタンクのエンジン・走行性能を比較

同年式のルーミーとタンクには、共通の1.0L自然吸気エンジンと1.0Lターボエンジンが設定されていました。

項目 1.0L自然吸気 1.0Lターボ
エンジン型式 1KR-FE 1KR-VET
総排気量 0.996L
最高出力 51kW(69PS) 72kW(98PS)
最大トルク 92N・m 140N・m
向いている使い方 街乗りや近距離移動が中心 高速道路、坂道、多人数乗車が多い

自然吸気エンジンは、日常の買い物や送迎には十分な性能を備えています。

ただし、乗車人数が多いときや坂道、高速道路の合流では、力不足を感じる場合があります。

ターボ車は最大トルク140N・mを発揮し、低回転域から力強く加速できることが特徴です。

高速道路を利用する機会が多い方は、G-TまたはカスタムG-Tを候補にするとよいでしょう。

ルーミーとタンクで同じエンジン、駆動方式、タイヤサイズを選んだ場合、走行性能に大きな差はありません。

ルーミーとタンクの燃費は同年式ならほぼ同じ

ルーミーとタンクの燃費を比較する際は、同じ年式・グレード・駆動方式・測定モードで比べることが大切です。

2016年の発売時は、両車に共通して以下のJC08モード燃費が公表されていました。

仕様 JC08モード燃費
1.0L自然吸気・2WD 24.6km/L
1.0L自然吸気・4WD 22.0km/L
1.0Lターボ・2WD 21.8km/L

一部の記事では「タンクのほうが燃費が良い」と紹介されています。

しかし、旧型タンクのJC08モードと、改良後ルーミーのWLTCモードなど、条件の異なる数値を並べると正確な比較になりません。

同じ時期に販売されたルーミーとタンクでは、燃費性能も基本的に同等です。

中古車ではカタログ値の差よりも、ターボの有無、2WD・4WD、タイヤの状態、整備状況、日常の走行環境を確認しましょう。

参考として、現行ルーミーのWLTCモード燃費は、自然吸気2WDが18.4km/L、自然吸気4WDとターボ2WDが16.8km/Lです。

安全性能は車名より年式・グレードで差が出る

ルーミーとタンクの安全性能を比較するときは、「どちらの車種か」よりも「何年式のどのグレードか」を確認する必要があります。

2016年11月の発売時はスマートアシストⅡ

発売当初は、一部グレードにスマートアシストⅡが標準装備されていました。

主な機能は以下の通りです。

  • 衝突警報機能
  • 対車両の衝突回避支援ブレーキ機能
  • 前後の誤発進抑制機能
  • 車線逸脱警報機能
  • 先行車発進お知らせ機能

ベースグレードにはスマートアシスト非装着車もあります。

初期型の中古車では、グレード名だけで判断せず、実車に安全装備が付いているかを確認しましょう。

2018年11月以降はスマートアシストⅢを採用

2018年11月の一部改良では、Xを除くグレードにスマートアシストⅢとコーナーセンサーが標準装備されました。

衝突回避支援ブレーキの検知対象に歩行者が追加されたほか、オートハイビームなども採用されています。

安全性能を重視してタンクを探す場合は、2018年11月以降のG、G-T、カスタムG、カスタムG-Tなどが有力候補です。

2020年9月以降のルーミーは安全機能がさらに進化

2020年9月のマイナーチェンジ後は、進化したスマートアシストが全車標準装備されました。

衝突警報機能と衝突回避支援ブレーキ機能の検知対象に、同じ方向を走る二輪車や夜間の歩行者が追加されています。

また、グレードによって以下の機能も設定されています。

  • 全車速追従機能付ACC
  • ADB
  • サイドビューランプ
  • パノラミックビューモニター

安全装備の内容は、グレードやオプションによって異なります。

中古車情報の「衝突被害軽減ブレーキ付き」という表示だけで判断せず、装備表や販売店への確認をおすすめします。

ルーミーの安全性能については、以下の記事もご参考ください。

トヨタルーミーの安全性能を一つ一つ徹底解説!

タンクが販売終了しルーミーに統合された理由

トヨタは2020年5月から、全国のトヨタ販売店で原則として全車種を取り扱う体制へ移行しました。

それ以前は、ルーミーとタンクのように、基本構造が共通する兄弟車を販売チャネルごとに分けて販売する方法が一般的でした。

しかし、全車種併売化によって同じ店舗で両車を取り扱えるようになり、兄弟車を2車種展開する必要性が小さくなりました。

その後、2020年9月のマイナーチェンジに合わせてタンクは販売を終了し、ルーミーへ一本化されています。

一本化後のルーミーでは、以下のような改良が行われました。

  • 進化したスマートアシストを全車標準装備
  • フロントフェイスのデザイン変更
  • ボディカラーの追加
  • シート形状や表皮の変更
  • 9インチディスプレイオーディオをオプション設定
  • ウェルカムパワースライドドアを設定
  • 充電用USB端子を設定

ルーミーとタンクの価格を比較

新車として同時販売されていた時期は、ルーミーとタンクのメーカー希望小売価格は同一でした。

そのため、タンクがもともと安価な車種だったわけではありません。

現在はタンクのほうが年式が古く、中古車のみの流通となるため、ルーミーより安く販売されている車両が多い傾向があります。

ただし、ルーミーには2021年以降の高年式車も含まれる一方、タンクは2020年以前の車両のみです。

平均価格だけで単純比較せず、以下の条件をそろえて比較しましょう。

  • 年式
  • 走行距離
  • グレード
  • ターボの有無
  • 安全装備
  • 修復歴
  • 車検の残り期間
  • 保証内容

中古車価格は在庫状況や地域によって変動します。

購入時は車両本体価格だけでなく、諸費用を含む支払総額で比べることが重要です。

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ルーミーとタンクはどちらがおすすめ?

ルーミーとタンクは基本性能が近いため、予算やデザイン、安全装備の優先順位によっておすすめが変わります。

ルーミーがおすすめな方

  • 新車も含めて検討したい方
  • 2020年9月以降の新しい安全装備を重視する方
  • 中古車の流通台数が多い車種から選びたい方
  • 重厚感のあるデザインが好みの方
  • 年式の新しい車両を選びたい方

特にファミリーカーとして長く使用する場合は、2020年9月以降のルーミーが有力候補です。

安全装備が全車標準となり、年式の新しい車両も選べます。

タンクがおすすめな方

  • 購入費用を抑えたい方
  • シャープでスポーティーな外観が好みの方
  • コンパクトなスライドドア車を安く探したい方
  • 2018年11月以降の安全装備付き車を探したい方

タンクは販売終了から時間が経っているため、価格だけでなく整備履歴や保証内容を重視しましょう。

同じ条件で状態の良いルーミーが見つかる場合は、車名にこだわらず比較するのがおすすめです。

ルーミー・タンクの中古車を選ぶ7つのポイント

1.年式と改良時期を確認する

安全性能を重視する場合は、タンクなら2018年11月以降、ルーミーなら2020年9月以降がひとつの目安です。

2.スマートアシストの有無を確認する

初期型にはスマートアシスト非装着グレードがあります。

中古車サイトの表示だけでなく、販売店に装備内容を確認しましょう。

3.自然吸気とターボを用途で選ぶ

街乗り中心なら自然吸気、高速道路や坂道、多人数乗車が多いならターボが向いています。

4.パワースライドドアの作動を確認する

左右の開閉速度、異音、途中停止、挟み込み防止機能などを実車で確認しましょう。

グレードによっては助手席側のみ電動です。

5.修復歴と整備記録簿を確認する

修復歴の有無だけでなく、定期点検やオイル交換が適切に行われていたかを確認します。

ターボ車では、特にオイル管理が重要です。

6.走行距離だけで寿命を判断しない

「10万kmで寿命」と一律に判断することはできません。

走行距離が少なくても、長期間放置された車や整備不足の車は不具合が出る場合があります。

走行距離に加えて、年式、使用環境、消耗品の交換履歴、エンジンやCVTの状態、下回りのサビなどを総合的に確認しましょう。

7.保証と支払総額を比較する

価格が近い場合は、保証期間、保証対象部品、納車前整備、車検の残り期間を比較しましょう。

購入後の修理費まで考えると、多少価格が高くても保証の充実した車両が安心です。

ルーミーとタンクの違いに関するよくある質問

ルーミーとタンクは名前が違うだけですか?

基本骨格やエンジン、室内空間は共通ですが、フロントマスクなどの外観と、発売当時の販売店が異なります。

また、2020年9月以降も販売されているルーミーは、安全装備や快適装備が進化しているため、旧型タンクと完全に同じではありません。

ルーミーとタンクはどちらの燃費が良いですか?

同年式・同等グレードであれば、燃費性能は基本的に同等です。

異なる年式や、JC08モードとWLTCモードを混ぜて比較しないようにしましょう。

タンクはなぜ販売終了したのですか?

トヨタ販売店の全車種併売化により、販売チャネルごとに兄弟車を用意する必要性が小さくなったことが背景にあります。

2020年9月のルーミーのマイナーチェンジに合わせ、タンクは販売を終了しました。

タンクは販売終了後も中古車として購入できますか?

購入できます。

中古車市場には多数流通していますが、最終年式は2020年のため、年式や整備状態、安全装備を確認して選びましょう。

中古車で買うならルーミーとタンクのどちらが良いですか?

価格を重視するならタンク、年式の新しさや安全装備、選択肢の多さを重視するならルーミーがおすすめです。

ただし、2016年から2020年までの同年式車同士なら、車名よりも車両状態と装備を優先しましょう。

まとめ

ルーミーとタンクは、ダイハツ・トールをベースにした兄弟車です。

同じ年式・同等グレードで比較すると、サイズ、室内空間、エンジン、燃費、走行性能に大きな差はありません。

主な違いは、ルーミーが重厚感のあるデザイン、タンクがシャープでスポーティーなデザインであることと、発売当時の販売店です。

ただし、タンクは2020年9月に販売を終了しており、現在購入できるのは中古車のみです。

2020年9月以降のルーミーは安全装備や快適装備が進化しているため、年式の新しさや安心感を重視する方にはルーミーが向いています。

一方、購入費用を抑えたい方やタンクのデザインが好みの方は、2018年11月以降の安全装備付きタンクを中心に探すとよいでしょう。

中古車を選ぶ際は、車名だけで決めず、年式、グレード、安全装備、走行距離、整備履歴、修復歴、保証内容、支払総額を比較することが大切です。

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