スポーティーな外装とSUVならではの走りが魅力のヤリスクロス。

そのヤリスクロスに、2022年8月から新たにGRスポーツが加わりました。
モータースポーツ直系のスタイルと走行性能に、興味津々な方も多いことでしょう。

そこで今回は、ヤリスクロス「GRスポーツ」の魅力を存分に解説します！
「どんなクルマなのか知りたい」「走行性能やGRスポーツならではの装備について知りたい」という方は、ぜひ参考にしてくださいね。

 

ヤリスクロスの「GRスポーツ」とは？その魅力を紹介！

ヤリスクロスの「GRスポーツ」とはそもそもどういった位置づけのクルマなのでしょうか。
トヨタが「いいクルマ」を追求して誕生したブランド「GR」の魅力もあわせて解説します。

 

GRとは？

トヨタのクルマにはTOYOTA GAZOO Racingを略して呼ばれるブランド「GR」があります。

世界中のモータースポーツに参戦するTOYOTA GAZOO Racingが培った技術と情熱を注ぎ込んで誕生したのが「GRシリーズ」です。

GRシリーズは、モータースポーツ直系のエクステリアデザインと、スポーティーな走りを実現するチューニングで、通常車にはない「走りたくなる」性能が、標準で盛り込まれているクルマといえます。

GRシリーズには、以下の3つのランクがあります。

• GRMN：こだわりのチューニングを施した限定モデルで希少性が高く、GRシリーズの頂点に立つ
• GR：GRMNに近いチューニングを施しながら、量産モデルのため価格が抑えられている
• GRスポーツ：GRシリーズの入門モデルともいえ、カタログにもグレードの一つとして掲載されている

どのシリーズに関してもいえることは「乗っていて楽しい」「気持ち良く走れる」を実現したクルマであることでしょう。

トヨタの考えの大元には「レースに勝てるクルマは、安全でドライバーが心地良く運転できるクルマでもある」というものがあります。
それを実現するためにGRシリーズで、圧倒的な安心感と運転の快感を得られるクルマを作り出しているといえるのです。

トヨタの「GR」については「トヨタの「GR」とは？その概要や3つのグレードを徹底解説！」でも、さらに詳しく解説していますので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

 

ヤリスクロス GRスポーツの特徴

それでは、ヤリスクロス GRスポーツの特徴について、さらに深掘りしてみましょう。

ヤリスクロスGRスポーツは、2022年夏に行われたヤリスクロスの一部改良と同時に追加発表されたクルマです。

ヤリスクロス GRスポーツと通常車で大きく違うのは、シャシー回りの設計です。
シャシーとは、クルマの車台のことを意味し、主に足回りの構成部品を指します。

ヤリスクロス GRスポーツでは、ブッシュの変更やフロアの強化などが行われただけでなく、スプリングやダンパーも専用のものが使われています。
そのため、通常車と比べて高速道路や坂道など負荷がかかる場面での安定性やコントロール性が向上しています。

また、ハンドル操作時のレスポンスも通常車と比べると格段に上がっています。
カーブでの運転などハンドルを大きく切る場合にその実力がよく分かるでしょう。

ヤリスクロス GRスポーツの最大の魅力は、軽快でスポーティーな走りと実用的なハンドリングが実現しているところです。
上質な外観デザインや、SUVならではの高さのある内装はそのままであることも魅力の一つになっています。

市街地での使用はもちろん、ぬかるんだ路面などの少々の悪路でも意のままにコントロールが可能。
そのため、街乗りを中心としながらも、週末にはアウトドアを楽しむようなファミリー層にも人気が高まっています。

また、オプションで装着できる専用装備で、よりモータースポーツらしさを演出することができます。
カスタマイズやグレードアップを希望しているスポーツカー好きな方や、モータースポーツのファン層からも人気を博していますよ。

 

ヤリスクロス GRスポーツの魅力

それではヤリスクロスGRスポーツの魅力について、以下の側面から見てみましょう。

• デザイン
• スペック
• 安全性能
• コストパフォーマンス

 

ヤリスクロス GRスポーツのデザイン

ヤリスクロスGRスポーツのデザインは通常車と比較しても、大きな相違点はありません。

外装は、フォグランプの周りを囲むカバー（フォグベゼル）や車体の下を抜ける風の抵抗を少なくするリアディフューザーに専用意匠が採用されています。

また、リアバンパーのロアカバーがGRシリーズの「G」の字をモチーフにしたメッシュタイプへ変更されているほか、GRスポーツ専用エンブレムが採用されていることが主な違いです。

内装では、乗車時に身体をしっかり包み込むようなスポーティーシートが採用されたほか、エアヌバックという専用シート表皮が採用されています。

また、内装の色彩がシックで落ち着いたダークメタリック塗装になっていることで、より運転に集中しやすい環境が作られているといえます。

 

ヤリスクロス GRスポーツのスペック

スペック面では、専用のサスペンションと電動パワーステアリング制御が大きな特徴です。
専用の素材が使われているだけでなく、よりスポーティーな特性にチューニングされていることが、軽快な走りと操縦性の良さにつながっています。

また、タイヤがスポーツ専用タイヤになっていることも特徴の一つです。
使われているタイヤは「FALKEN FK510 SUV」で、サイズはベースグレードと同じ18インチですが、よりスポーティーな走りを生み出しているといえるでしょう。

ヤリスクロスのサイズなど、さらに詳しいスペックについては「購入前に知りたいヤリス・ヤリスクロスのサイズ【高さ・長さ・横幅】」でも紹介しています。
ぜひ、参考にしてください。

 

ヤリスクロス GRスポーツの安全性能

スポーティーなだけでは、ここまでの人気車種にはならないでしょう。
ヤリスクロスGRスポーツには、以下の通り、トヨタの安全装備が標準で採用されています。

• Toyota Safety Sense
• セカンダリーコリジョンブレーキ［SCB］
• ドライブスタートコントロール
• SRSエアバッグ（運転席・助手席）＋SRSサイドエアバッグ（運転席・助手席）
• SRSカーテンシールドエアバッグ（前後席）
• プリクラッシュセーフティ
• レーントレーシングアシスト［LTA］
• レーダークルーズコントロール（全車速追従機能付）
• オートマチックハイビーム［AHB］
• ロードサインアシスト［RSA］
• 車両接近通報装置（ハイブリッド車）

 

ヤリスクロス GRスポーツのコストパフォーマンス

ヤリスクロスGRスポーツの魅力は、デザインや性能だけでなくコストパフォーマンスの良さにもあります。
コストパフォーマンスは、最上位のZシリーズではなく、Gシリーズをベースモデルとしていることが理由となっています。

ヤリスクロスGRスポーツには、ハイブリッド車とガソリン車があり、価格はハイブリッド車で275万円〜（税込）、ガソリン車で236万7,000円〜（税込）となっています。

例えば、ハイブリッド車で言うと、通常ラインナップの最上位である「HYBRID Z“Adventure”」が270万5,000円〜（税込）です。

GRスポーツのカスタム内容で、通常ラインナップ最上位モデルと比較して約5万円程度をプラスすれば購入できるため、その点を魅力に感じる方も多いのではないでしょうか。

 

ヤリスクロス「GRスポーツ」の走行性能は？

ヤリスクロスGRスポーツの走行性能はどのようになっているのでしょうか。
「走りたくなるクルマ」を実現する走行性能とその理由について解説します。

 

アクセル使用時のレスポンスの良さ

ヤリスクロスGRスポーツの走行性能については、加速時や減速時にアクセルの踏み具合にぴったりと応じた動きをする点で高い評価となっています。
わずかなアクセル操作でもクルマが素直に反応してくれるのは、運転していて気持ち良く、もっと乗っていたいと感じさせるのに十分な要素となるでしょう。

アクセル使用時の反応の良さはカーブでも発揮されます。
燃料制御システムもアップデートされてレスポンスが良くなったことにより、アクセルの細かな動きがそのままダイレクトに反映されているからです。

また、ヤリスクロスGRスポーツでは、フロントのサスペンションが強化されました。
路面をしっかりとキャッチし、加速時のパワーを正確に路面まで伝達していることが、軽快で気持ちの良い走りにつながっているといえます。

 

安定した接地感と走りやすさ

ヤリスクロスGRスポーツの安定した接地感は、前述したリアディフューザーの専用意匠が効果を発揮している結果ともいえます。

リアディフューザーは、ボディ下部にできる限り多くの空気を流し、「早い空気の流れ」を作ることによって、ボディ全体を路面に押しつける力を増加させる効果があります。
レーシングカーでも研究・開発が進められる分野で、ボディが路面に近づくことによって、特に加速時の安定感が増すことになります。

ヤリスクロスGRスポーツのデザインでは、専用リアディフューザーの採用に加え、10mm下げられた車高によって、高速道路での運転時などで特にその安定感が実感できることでしょう。

また、ヤリスクロスGRスポーツは接地感が安定しているだけでなく、細かい路面の凹凸でも突き上げを感じにくく、走りやすさのあるクルマです。
これは、SUV専用タイヤの採用と車体が強化されたことによる効果といえるでしょう。

 

ヤリスクロスの「GRスポーツ」専用装備もチェック！

それではここからは、ヤリスクロスGRスポーツの具体的な装備について確認していきましょう。
専用装備については「標準装備になっているもの」「オプションで付けられるもの」の2種類あります。

 

標準装備になっているもの

ヤリスクロスGRスポーツで標準となっている専用装備には、以下のようなものがあります。

【外装・走行装備】

• ラジエーターグリル：アッパー・ロア共に専用
• フロントバンパー：専用フォグベゼル付
• リアバンパー：専用ロアカバー
• エンブレム：専用エンブレム（フロント・リヤ）&トヨタエンブレム（アクリル＋ブラック）
• タイヤ：215/50R18タイヤ（FALKEN FK510）&専用18インチアルミホイール（切削光輝/センターオーナメント付）
• ブレーキキャリパー（フロント・リヤ）：レッド塗装 / GRロゴ付（フロント）＊ブレーキキャリパーは、ホイールの隙間から見える部品。好みの色にブレーキキャリパーを塗装することで、クルマのドレスアップが可能
• プロジェクター式ヘッドランプ
• フルLEDヘッドランプ（マニュアルレベリング機能付）＋LEDクリアランスランプ（おむかえ照明機能付）＋LEDデイタイムランニングランプ（ターン機能付）
• リヤコンビネーションランプ
• フルLED（LEDライン発光テールランプ＆ストップランプ＋LEDターンランプ＋LEDバックアップランプ）

【内装】

• 3本スポークステアリングホイール：専用本革巻き（GRロゴ付）
• パドルシフト：ガソリン車
• アルミペダル（アクセル・ブレーキ）
• ドアキー：専用スマートキー（GRロゴ付）
• シート表皮：エアヌバック®＋合成皮革
• フロントシート：専用スポーティシート（GRロゴ付）
• 運転席シート上下アジャスター

 

オプションで装着可能なもの

オプションで装着可能なものは、GRパーツとして販売されています。
GRスポーツグレードだけでなく、通常のグレード車への取り付けが可能なパーツもあります。

GRパーツの代表的な装備を紹介します。

• GRドアスタビライザー：ドアのストライカー部分の隙間を埋めることでステアリング操作時の車両反応を向上させる
• スポーツマフラー
• 18インチアルミホイール＆ナットセット
• フロントバンパーガーニッシュ/サイドドアガーニッシュ：装飾パネル
• マッドフラップ：泥はねや水はねによる汚れから車体を守る
• GRドアハンドルプロテクター：ドア開閉時のひっかき傷の防止
• GRバルブキャップ：GRロゴ入り
• GRロックボルト（ナンバープレート用）

 

ヤリスクロスの種類も比較！GRスポーツと他のグレードとの違いは？

ヤリスクロスGRスポーツは、ヤリスクロスの通常グレードと比較して、どういった違いがあるのでしょうか。
通常グレードと大きく違う点について比較してみましょう。

 

ヤリスクロスのグレード比較①：タイヤ

GRスポーツでは、SUV専用タイヤが標準で装備されています。

他のグレードとの違いは以下の通りです。

 

ヤリスクロスのグレード比較②：エクステリア

外装のうち、一目で分かる部分はそこまで派手な違いはありません。
とはいえ、専用のパーツを採用することでよりスポーティーな外観に仕上がっています。

グレードごとに、次のような違いがあります。

 

ヤリスクロスのグレード比較③：インテリア

インテリアもエクステリアと同様、そこまで派手な違いはありません。
GRのロゴが付いたハンドルを採用するなど、ワンランク上のおしゃれなインテリアになっています。

 

まとめ

2022年8月に新しく発売されたヤリスクロスGRスポーツ。

ヤリスクロスGRスポーツは、TOYOTA GAZOO Racingで培った技術と情熱を注ぎ込んだブランド「GR」のシリーズの中で入門モデルにあたるグレードです。

「乗っていて楽しい」「気持ちよく走れる」を実現したクルマと位置づけられたクルマで、ヤリスクロスのスポーティーなデザインとSUVならではの走り心地を両立した、コストパフォーマンスの良い仕上がりが特徴的です。

ヤリスクロスGRスポーツの最大の魅力は、その走行性能にあります。
アクセルの動きに忠実に反応してくれるレスポンスの良さと、路面をしっかりとつかむ安定した接地感が、GRスポーツならではの専用意匠とチューニングによって実現しています。

通常グレードのクルマと比較しても、内外装に派手な違いがあるわけではありません。
その分、走りやすさに重点をおいて採用された装備やチューニングが人気の理由の一つとなっていますよ。

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