新型アクアは初代発売から10年の時を経てフルモデルチェンジしました。

新型アクアの外観は、先代のアクアのデザインイメージを継承していますが、ボディカラーや内装、機能・性能はパワーアップしており、室内空間や乗り心地にもこだわってつくられています。

フルモデルチェンジした新型アクアの先代との大きな違いのひとつが、バッテリー性能です。

本記事では、そんなアクアのバッテリー性能について詳しく解説します。バッテリーの寿命や交換時期、バッテリーを長持ちさせる方法なども合わせてご紹介します。

ここからは、以下のようなポイントでご紹介していきます。

この記事で紹介するポイント
ハイブリッドのバッテリーは2種類!
新型アクアのバッテリー性能「バイポーラ型ニッケル水素電池」
燃費性能の向上
非常時に役立つ!
バッテリーの寿命は?
こんな症状が現れたら交換時期
気になる交換費用は?
バッテリーの消耗を早める乗り方とは。対策についても解説。

ハイブリッドのバッテリーは2種類!

バッテリーの種類をご紹介します。

アクアを含め、ハイブリッド車には「駆動用バッテリー」と「補機用バッテリー」の2つのバッテリーが搭載されています。駆動用バッテリーと補機用バッテリーには以下のような役割があります。

駆動用バッテリー
モーターを駆動させるための大容量バッテリーです。劣化すると燃費性能や車のパフォーマンスが落ちてしまいます。
補機用バッテリー
ヘッドライトやナビ、オーディオ、エアコンなどの電装品を動かすためのバッテリーで、ガソリンエンジン車に搭載されているバッテリーと同じようなものです。

新型アクアのバッテリー性能「バイポーラ型ニッケル水素電池」

アクアでは駆動用バッテリーに「バイポーラ型ニッケル水素電池」を採用しています。

新型アクアのZ、G、Xグレードは、バイポーラ型ニッケル水素電池が世界で初めて採用されました。先代のアクアを含め、今までのハイブリッド車は駆動用バッテリーに「ニッケル水素」を採用していました。

新型アクアのBグレードには「リチウムイオン電池」が採用されており、ヤリスハイブリッドと同じバッテリーを使用しています。

新型アクアに搭載されているバイポーラ型ニッケル水素電池は、シンプルな構造で抵抗を減らし、より大電流が一気に流れるようにしており、1セルあたりの出力を従来の約1.5倍にアップさせました。

さらに小型化に伴いセル量を増量させ、さらに出力を約1.4倍アップ。合わせて、従来の約2倍もの出力アップに成功しました。

そのおかげで、ニッケル水素よりもアクセルを踏み込んだ時の加速感や、静寂性が良くなり、先代とは比べ物になりません。EV走行可能速度域が拡大したため、街中の多くのシーンでエンジンを使わず電気だけで走行できます。

燃費性能の向上

WLTCモード燃費もハイブリッドシステムの一新で大幅に向上しました。

バイポーラ型ニッケル水素電池の出力特性を活かし、Bグレードを除く全車に「快速ペダル」モードをトヨタ初採用しました。走行モードから「パワー+モード」を選択すると、アクセルペダルを緩めるだけで回生によって減速度を増大させ、滑らかに減速することができます。

バイポーラ型ニッケル水素電池の採用と、快速ペダルモードの採用により新型アクアの燃費も先代より大幅に向上しています。

非常時に役立つ機能

新型アクアの「非常時給電機能」は全車標準装備です。

世界初のバイポーラ型ニッケル水素電池を搭載し、出力向上による走行性能や燃費の大幅改善と共に注目したいのが、万が一のときに役に立つ非常時給電機能です。駐車時に車両からAC100V・1500Wの非常用電源として活用可能です。

新型アクアでは、大容量バッテリーの電力を走行中でも活用できるように、AC100V・1500Wが利用可能なアクセサリーコンセントが全車に標準装備されています。家庭用の電子機器も利用できるので、さまざまなシーンで活躍するでしょう。

この非常時給電機能は電気ケトルや電灯、扇風機、そして消費電力の大きめの電気ストーブやドライヤーなどの家電製品が使用できます。供給電力は一般家庭電力のおよそ5日分といわれており、停電時や災害時も役立ちます。

もちろん普段の走行時にはアクセサリーコンセントからだけではなく、車内のUSB端子からもスマートフォンなど電子機器の充電ができます。

非常時給電システムの使い方

  1. ブレーキを踏まずに、パワースイッチを2回押して、「ONモード」状態にします。
  2. READYインジゲーターが点灯していないことを確認し、AC100Vスイッチを3回連続で押してください。
    ※AC100Vスイッチを押す感覚が1秒以上あかないように、連続して押してください。
  3. マルチインフォメーションディスプレイに非常時給電モードの説明が表示されたことを確認してください。
  4. フタを開けて、電気製品の電源プラグをコンセントの奥までしっかり差し込んでください。
    ※アース線のある電気製品を使用するときは、アース線をアース端子に接続してください。

標準されている「外部給電アタッチメント」で、ドア・窓を閉めたまま車内から電源コードが出せるようになっています。

バッテリーの寿命は?

ハイブリッド車に搭載の2つのバッテリー、「駆動用バッテリー」と「補機用バッテリー」の寿命についてまとめてみました。

バッテリーの種類 交換目安
駆動用バッテリー 平均15万kmくらいで交換が必要
補機用バッテリー 約3年に1度の交換が必要

走行に支障がでるのは駆動用バッテリーです。

しかし、どちらの交換時期もあくまで目安であり、乗り方によって変わります。補充用バッテリーを交換せずに5年ほど乗れた方もいますし、廃車まで駆動用バッテリーを交換しなかった方もいます。

バッテリーの寿命は使用状況により左右されるため、10万kmで寿命がくる場合もありますが20万kmまで走行できる場合もありさまざまです。走行が10万km~15万kmに達したら一度点検してもらうことをおすすめします。

バッテリーはこまめに点検し、状態を確認しておくことが一番の安心につながるでしょう。

こんな症状が現れたら交換時期

バッテリー交換のタイミングはいつなのでしょうか。
以下の症状が現れたら、バッテリーの交換時期が迫っているかもしれませんので注意しましょう。

駆動用とバッテリーの場合
運転席のモニターにあるバッテリー容量計が減っている
モニターにメッセージが出ている
燃費が悪くなってきた

これらの症状が現れたらバッテリー交換を考えましょう。
特にアクアは燃費のいい車なので、燃費の低下を感じたら交換のサインだといえます。

補機用バッテリーの場合
エンジンかかりにくい
パワーウインドウやミラーの開閉が遅くなった
ヘッドライトが暗い
バッテリー液が変色している
バッテリー電圧の低下している

補機用バッテリーの交換の一番わかり易い目安は、エンジンがかかりにくくなったときでしょう。

バッテリーの交換時期が迫っている場合、朝一番にエンジンをかける際や、寒い時にエンジンがかかりにくくなる可能性があります。
このような症状が出たら、補機用バッテリーの寿命が近い可能性がありますので、早めに交換しましょう。

気になる交換費用は?

バッテリー 金額の目安
駆動用バッテリー 約15万円~20万円
補機用バッテリー 約1万円~2万円

補機用のバッテリーを交換する目安は3年に1度で、駆動用バッテリーと比べると負担の小さい金額となっています。

駆動用バッテリーの交換費用は、工賃も含めるとかなり高額になりますが、駆動用バッテリーはあまり交換する機会がなく、廃車まで一度も交換しなかったという方も多いです。

駆動用バッテリーの交換時期は、車の買い替えを考えるタイミングともいえるでしょう。

バッテリーを消耗させやすい乗り方とは。対策についても解説。

乗り方によって、バッテリーの交換頻度は変わります。

バッテリーを出来るだけ長持ちさせたいときは、日ごろの車の乗り方を意識してみるといいでしょう。下記で紹介する内容に該当する場合は、バッテリーを早く消耗させてしまっているかもしれませんので改善を検討してみてください。

車を利用する頻度が少ない、短い距離の走行が多い

久しぶりに運転しようと思ったら「エンジンがかかりにくい」、なんて経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか。

車のバッテリーは、走行中に充電されるような仕組みになっています。ですので、頻繁には車に乗らないという方や、1度にあまり長い距離は運転しないという方は、バッテリーの充電不足に陥りがちです。さらに、車に乗っていない間も少しずつ放電されていきます。

充電が溜まっていない状態でエンジンスタート・ストップを繰り返すと、充電がなくなってバッテリーが上がってしまう可能性があります。バッテリー上がりを防ぐために定期的な運転をおすすめします。

また、定期的に運転することでタイヤの表面が硬化するのを防ぐ効果もあります。日常的に車を使わない方も、1週間に1回は出来るだけ30分程度のロングドライブをすることをおすすめします。

夜間に運転することが多い

夜間や早朝など、周りが暗い時の走行は、当然ですがライトを点灯し走行します。

ライトの使用時間が長い場合、バッテリーの電気を使用するため、負担が大きくなってしまい、バッテリーの劣化が早まります。

夜間の使用回数を減らすことが一番ですが、それが難しい場合もあるでしょう。どうしても夜間の運転が必要な人は、電球に変えたり、信号まちのときなどで減光したり、バッテリーの負担を減らす工夫をしてみましょう。

ライトやスイッチを付けっぱなしにしている

ヘッドライトや室内灯のつけっぱなしは、バッテリーに負担がかかってしまいます。長時間その状態が続くと、バッテリーがあがってしまいエンジンがかからないという状況に陥ってしまう可能性があります。

また、ライトのスイッチを入れた状態でエンジンをかけることでも、エンジンと車内機器の両方に電気を送らなければならなくなるため、バッテリーの消耗が激しくなりがちです。

エンジンを停止している間の電力は、バッテリーに溜まっている電気から供給するため、充電不足になってしまうととバッテリーが上がってしまいます。エンジンが止まった状態で車内機器を使用するのは避けた方が良いでしょう。

低温や高温の環境で車に乗る

生活環境や住んでいる地域によって気温が左右されてしまうのは仕方のないことですが、バッテリーは寒暖差に弱いため、20~25度程度の環境が最適とされています。特に寒さには非常に弱く、バッテリーに使用されている電解液が冷えてしまうと、化学反応が鈍くなり電気容量も下がってしまいます。また、エアコンにも多くの電力を使うため、よりバッテリーへ大きな負担がかかりがちになってしまいます。

寒い地域では、バッテリーを寒冷地仕様にすることで劣化を防ぐことができます。また、直射日光に当たらないようにしたりカバーをつけたりすることで外気の影響を少なくする工夫も大切です。

アイドリングを少し長めにする

アイドリングストップ機能が搭載されている車の場合は、アイドリング状態を少し長めにしてみるという方法があります。

環境によくないということもあり、あまり長くアイドリングさせる必要はありませんが、長時間車に乗らないという人は、アイドリング状態を長めにすることで充電が行われるのでおすすめです。

バッテリーを劣化させないためには定期的なメンテナンスも大切

バッテリーを長持ちさせるには、乗り方に気をつけることも大切ですが、日ごろのメンテナンスも大切になります。主なメンテナンスは以下の2つになります。

①定期的なバッテリーの点検と補水を行う
バッテリーに充填された硫酸は車を使用していくうちにだんだんと減少していきます。半年に1回を目安にバッテリーを点検し、液残量の確認も行いましょう。

②バッテリーあがりを起こさない
バッテリーは1回でも上がってしまうと、購入時の性能に戻らなくなるだけでなく、新品との交換が必要になる場合があります。バッテリーあがりを起こさないためにも、車内機器の使いすぎやライトの消し忘れなどにも気をつけましょう。

まとめ

アクアのバッテリー性能はいかがでしたでしょうか。

先代と比べ、新型アクアは内装や機能、性能、乗り心地と大幅に向上しています。その中の1つであるバッテリー性能の向上のおかげでアクセルを踏み込んだ時の加速感や、静寂性がよくなり、EV走行域が広がりました。

補機用バッテリーや駆動用バッテリーは乗り方次第で、長持ちさせることができます。まずはできることから取り組み、新型アクアでのカーライフを少しでも長く快適に過ごしてみてください。