トヨタ自動車が販売するハリアーは、2020年6月17日にフルモデルチェンジを実施しました。

ハリアーは1997年12月から販売を開始したSUV車で、日本のSUV人気を広げたきっかけとも言われています。

2020年のフルモデルチェンジで4代目。

販売から今まで高級SUV車として、アウトドアのイメージとは異なるSUVの魅力を伝えています。

ハリアーは高級感あるエクステリアだけでなく、高い走行性能や燃費性能が魅力のひとつ。

フルモデルチェンジによって、3代目から燃費性能が格段に向上しています。

実際にはどのくらいの燃費性能があるのでしょうか。

今回はハリアーの燃費性能について、カタログ燃費や実燃費を紹介します。

燃費性能や1ヶ月にかかるガソリン代などを踏まえて、結局何を買えば良いかも解説するので、ハリアーの購入に悩んでいる人はぜひ参考にしてください。

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目次

新型ハリアーのカタログ燃費

まずは新型ハリアーのカタログ燃費から見ていきましょう。

新型ハリアーはプラグインハイブリッド車とハイブリッド車、ガソリン車の3種類があります。

それぞれグレードが用意されており、種類ごとのグレードは以下のとおり。

プラグインハイブリッド車 Z
ハイブリッド車 G / Z / Z”Leather Package”
ガソリン車 S / G / Z / Z”Leather Package”

それぞれのカタログ燃費を表にまとめました。

プラグインハイブリッド ハイブリッド ガソリン車
グレード Z G / Z / Z”Leather Package” G / Z / Z”Leather Package” S
WLTCモード(km/L) [20.5] 22.3[21.6] 15.4[14.7] 15.4
市街地モード(km/L) [18.4] 19.5[18.9] 11.3[11.0] 11.3
郊外モード(km/L) [21.8] 25.1[24.2] 15.7[14.9] 15.7
高速道路モード(km/L) [20.7] 22.1[21.4] 18.0[17.1] 18.0

※[ ]はE-Fourの数値

引用:[トヨタ自動車]

ハイブリッド車の燃費性能が他を大きく引き離して燃費性能が特に高いことが分かります。

ただ、プラグインハイブリッド車も21.8kn/Lという数値を出しているため、燃費性能の高さは他の車と比べても高いでしょう。

燃費性能を特に重視したい人であれば、ハイブリッド車かプラグインハイブリッド車を狙うのがおすすめです。

ハリアーと他の車のカタログ燃費を比較

ここからはハリアーと他の車のカタログ燃費を比較してみます。

ハリアーのライバル車になることが多い、下記の3つの車種を比べました。

  • 日産 エクストレイル
  • トヨタ RAV4
  • マツダ CX-5

それぞれの燃費性能(WLTCモード)の数値はこちらです。

車種 ハリアー エクストレイル RAV4 CX-5
燃費性能(km/L) 11.3〜22.3 18.3〜19.7 15.2〜21.4 13.0〜14.6

引用:[トヨタ自動車],[日産自動車],[マツダ]

4台を比較すると、ハリアーの燃費性能が22.3km/Lと1番高いことが分かります。

どのSUV車も力強いデザイン性の高さやインテリア、装備に魅力がありますが、その中でも燃費性能の高さを重視するのであれば、ハリアーがおすすめといえるでしょう。

新型ハリアーの実燃費を旧型と比較

ここからは新型ハリアーの実燃費とともに、旧型の3代目、2代目ハリアーの実燃費を見ていきます。

中古車購入を狙う人は、歴代のハリアーの実燃費を把握しておくことは重要です。

  • 新型ハリアーのグレードごとの実燃費
  • 3代目ハリアーのグレードごとの実燃費
  • 2代目ハリアー30系と燃費を比較

それぞれ詳しく見ていきましょう。

新型ハリアーのグレードごとの実燃費

まずは新型ハリアー(4代目)の実燃費を見ていきましょう。

型式 ミッション 実燃費 排気量 使用燃料
MXUA85 4WD CVT 14.7 km/L 2000cc レギュラー
MXUA80 2WD CVT 15.4 km/L 2000cc レギュラー

※実燃費データ収集サイト「e燃費」より実燃費データを引用

実燃費は、運転者の運転の仕方や道路状況などによって数値が変わるため、あくまでも平均値として参考にしてください。

カタログ燃費と比べてやや燃費が下がっていますが、それでも以前として高い燃費性能といえるでしょう。

3代目ハリアーのグレードごとの実燃費

グレードごとの実燃費を調べてみました。

型式 ミッション 実燃費 排気量 使用燃料
ZSU65W 4WD 6AT 9.93km/L 2000cc ハイオク
ZSU60W 2WD 6AT 10.78km/L 2000cc ハイオク
ASU65W 4WD CVT 8.45km/L 2000cc レギュラー
ASU60W 2WD CVT 10.57km/L 2000cc レギュラー
AVU65W 4WD CVT 13.28km/L 2500cc レギュラー

※実燃費データ収集サイト「e燃費」より実燃費データを引用

ライバル車と比較しても大きな違いはありませんので、特に悪いという訳ではありません。

2代目ハリアー30系と燃費を比較

次に、2代目ハリアーと実燃費を比較してみましょう。以下が2代目ハリアーの実燃費例です。

型式 ミッション 実燃費 排気量 使用燃料
ACU35W 4WD 4AT 7.08km/L 2400cc レギュラー
ACU30W FF 4AT 7.44km/L 2400cc レギュラー
ACU15W 4WD 4AT 8.79km/L 2400cc レギュラー

※実燃費データ収集サイト「e燃費」より実燃費データを引用

新型ハリアーと比べ、やや燃費性能が下がっています。

燃費性能を重視したい人は新型ハリアー、3代目ハリアーを狙いましょう。

2017年マイナーチェンジモデルの3代目ハリアーの魅力


ハリアーらしい品質の良さと、軽快で活動的な印象を併せ持つエクステリアは、独特な雰囲気を漂わせています。

特にインテリアは木目模様が表現されたパネルやフェイクレザー素材を多く使用し、キルティングのようなシート生地を採用しています。

コストを抑えつつも見映えのする上質さを演出しているところが人気の秘訣だといえるでしょう。

マイナーチェンジ前は、2リッター直列4気筒NAと4WDとしても機能する2.5リッター直列4気筒ハイブリッドでした。

しかし、ユーザーから「2リッターNAに対してもうちょっと馬力のあるハリアーを 自分のものにしたい」、「2リッターNAとハイブリッドの間に位置するハリアーを手に入れたい」という意見もあり、今回のマイナーチェンジで2リッターターボが追加されたのです。

ハリアーに組み込まれているエンジンの仕様は、最高出力231PS&最大トルク35.7kgmという、NAエンジンでいえばV6の3リッターから3.5リッター級のスペックを持っています。

2リッターターボには、アクセル操作に対する反応が他よりも良いツインスクロールターボチャージャーが採用されています。

他にも、仕事量と消費されるエネルギーとの比率の向上に貢献する水冷インタークーラー、燃料噴射に直噴用と通常のポート噴射用2つのインジェクターを使うD-4STやアイドリングストップも採用されています。

トランスミッションは、レクサスRXと同じ6速ATと組み合わせたもので、JC08モード燃費ではFF車13.0km/L、4WD12.8km/Lという数値がカタログに掲載されているのです。

残念ながらエコカー減税は適応とはなっていません。

最近では車を選ぶ際に極めて大切な肝所となっている安全装備ですが、特に衝突の被害を軽減するために自動的にブレーキをかけるシステムに関しては、過去のハリアーはライバル車と比較して特に優れているとはいえませんでした。

しかし、トヨタセーフティセンスPが全グレードで通常の装備として装備されたことで、その点の価値向上も実現しています。

自然吸気と比べて80馬力アップのターボモデルに期待

では実際、ハリアーの燃費を支えているエンジンはどのようなものが採用されているのでしょうか。

ハリアーターボの特徴は、231PS(170kW)・35.7kgm(350Nm)というパワフルな最高出力と最大トルクにあります。

ツインスクロールターボチャージャーに可変角度を広げて大きくしたDual VVT-iを取り合わせてひとまとまりにすることで、低回転から大きなトルクが発生して、滑らかで爽快な加速フィーリングを実現しているのです。

ハリアーの自然吸気が151PS(111kW)・19.7kgm(193Nm)ということから、ハリアーターボは自然吸気と比較して、最高出力が80PS、最大トルクが16kgm向上しています。

さらに搭載されている「2.0L 8AR-FTSターボエンジン」は、クラウンアスリートのターボモデルにも採用されており、3.5リッターと 同程度といわれていることから考えると、ハリアーターボではスポーティーな走りを期待できるでしょう。

ハリアーターボでは直噴技術D-4STを採用することで、全可燃成分の中で低燃費で走るうえでいちばん適した燃焼成分の割合で燃焼させ、燃費の悪化を抑えているのです。

ハリアーターボのカタログに表示されている燃費は、13.0km/L(JC08モード)となっています。ターボということで気になると思いますが、使用燃料についてはハイオクとなっています。

 

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パフォーマンスダンパーなど走りを意識した装備

ハリアーターボと自然吸気では、前述のエンジンが異なっていること以外の違いでいうと、フロントとリアに「パフォーマンスダンパー」が装備されました。

6 Super ECTトランスミッションによるシーケンシャルシフトマチック(マニュアルモード)が採用されています。さらに力強い加速感とスポーティーなハンドリングを味わえるスポーツモードが追加されているなど、さまざまな面で自然吸気とは異なり、走りを中心とした装備が施されているのです。

ターボの加速が気持ちいい|燃費性能を向上させながらも力強い走り


ターボモデルは、3.0リッタークラスの車に乗ったようなトルク感があります。

実感としては些細なものかもしれませんが、ターボが効く時間がきわめて短いことがわかるという方もいるのではないでしょうか。

下の回転数から勢いよく積極的に前へ進めている特有の雰囲気があり、ターボのいい点ばかりが目立ち、ネガティブな部分は感じられないという方も多いでしょう。

加速についても、何の前触れもなくパワーが急上昇するような、過度に敏感なものではありません。

2.0自然吸気と比較してメリットと感じるものは、同排気量なのに、ワンクラス上のパワーが味わえる点です。

ターボモデルには2.0自然吸気のCVTと違い、6ATが標準装備されています。6速もあるおかげなのか、技術や手法が優れているのか、速度を加えた時でも変速による物理的な衝撃を感じることは全然ありません。

CVTといわれても、納得してしまうかもしれません。

車輪を支持する装置に関しても、パワーに圧倒されている感じはなく、 動きがなめらかで、柔らかいサスペンションだと感じました。

道路の表面が悪い所では、少しばかり突き上げを感じることがありますが、それも一点でくるのではなく面でくるので不快な感じはありません。また、不安定な状態も長くは続かないので、ゆっくりと大きく揺れ動く場面もありません。

ターボモデルはパフォーマンスダンパーが取り付けられているので、曲がり角でもびしっとしている感覚です。

ターボモデルにもアイドリングストップが働く仕組みがつきますが、再始動の音と振動がうまく低減されています。これなら面倒・ストレスに感じないという方も多いのではないでしょうか。

また、アイドリングストップ機能は、燃費をよくするのに直結する機能ですので、アイドリング機能がついているのは燃費の面でもうれしいポイントです。

ハリアーのガソリン事情を徹底解説

ここからは、ハリアーのガソリン事情について補足させていただきます。ハリアーはどれぐらいのガソリンが入るのかや、1ヶ月当たりのガソリン代の目安を調査していきます。

ガソリン満タンで何キロ走るか

新型と旧型を比較して表にしてみましたので、参考にして下さい。

型式 実燃費 タンク容量 走行距離
MXUA85 4WD 14.7 km/L 55 L 808.5 km
MXUA80 2WD 15.4 km/L 55 L 847 km

※実燃費データ収集サイト「e燃費」より実燃費データを引用

新しい型はガソリンタンクに入れることのできる分量が小さくなりましたが、燃費が良くなった分、走行距離も増えています。

ハリアーの1ヶ月のガソリン代はいくらか

1か月の走行距離を500km(買い物+週末ドライブ)として、新型と旧型のガソリン代を計算しました。

型式 実燃費 燃料代
MXUA85 4WD 14.7 km/L 6,802円
MXUA80 2WD 15.4 km/L 6,493円
ASU65W 4WD 8.45km/L 11,834円
ASU60W 2WD 10.57km/L 9,460円

※ガソリン代は200円で計算

新型と旧型の燃料代は月3,000円程度の差があり、年間にすると36,000円以上になるのです。

まとめ|燃費だけで選ぶならやはりハイブリッド

今回はハリアーの実燃費やカタログ燃費、1ヶ月にかかるガソリン代などの維持費について紹介しました。

燃費を抑えて車の維持費を節約したい人にとって、新型ハリアーのハイブリッド車は魅力的です。

ハイブリッド車はエコカー減税や環境性能割も適用されるため、車購入時の負担も減らせるかもしれません。

それでも高くて手が届かない…という人はハリアーの中古車を購入するのがおすすめです。

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