「トヨタのMIRAIは水素で走るから、維持費も高いのでは?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。

MIRAIはガソリンを使わない燃料電池自動車(FCEV)です。水素と酸素を使って発電し、その電気でモーターを動かすため、ガソリン車とは燃料代やメンテナンスの考え方が異なります。

結論からいうと、年間10,000km走行する場合、MIRAIの維持費は駐車場代・ローンを除いて年間約30万~46万円程度がひとつの目安です。

ただし、水素価格や任意保険料、車検・整備内容などによって金額は大きく変わります。

この記事では、MIRAIの水素代、自動車税、保険料、車検代、メンテナンス費用などを2026年時点の情報をもとに解説します。MIRAIの新車・中古車を検討している方はぜひ参考にしてください。

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目次

MIRAIの年間維持費はいくら?

トヨタ MIRAIの維持費

MIRAIの維持費として主に考えておきたいのは、以下の費用です。

項目 年間費用の目安
自動車税 通常25,000円
自賠責保険 約8,800円/年換算
任意保険 約50,000~100,000円
12か月点検 約10,000~20,000円
車検・高圧水素タンク関連 年換算で約30,000~60,000円程度を想定
水素代(年間10,000km) 約145,000~181,000円
タイヤ・ワイパーなどの消耗品 約30,000~60,000円程度を想定
合計 約30万~46万円/年

上記は、年間10,000km走行し、水素価格を1kgあたり2,200~2,750円程度として試算した一例です。駐車場代、高速道路料金、洗車代、ローン返済額は含めていません。

月額に換算すると、約2万5,000~3万8,000円程度が目安です。

月極駐車場を利用する場合は、この金額に駐車場代が加わります。たとえば月15,000円なら年間18万円、月30,000円なら年間36万円増えるため、住んでいる地域によって総額には大きな差が出ます。

MIRAIの現行モデルの価格・燃費・航続距離

まず、2026年時点のMIRAIの基本スペックを確認しておきましょう。

グレード G Z
メーカー希望小売価格 7,414,000円 8,215,900円
燃料消費率(WLTC) 152km/kg 146km/kg
一充填走行距離 約850km 約810km
駆動方式 2WD 2WD

MIRAIは一般的なガソリン車の「km/L」ではなく、水素1kgで何km走れるかを示す「km/kg」で燃料消費率が表示されます。

Gの場合はWLTCモードで152km/kg、一充填あたりの走行距離は約850kmです。ただし、実際の航続距離は気温、渋滞、エアコンの使用状況、運転方法、水素の充填量などによって変化します。

MIRAIの水素代はいくら?

MIRAIの水素代

MIRAIではガソリン代の代わりに水素代がかかります。

MIRAIの高圧水素タンクには約5.6kgの水素を貯蔵できます。ただし、実際に入る水素量は水素ステーションの充填圧力や充填時の残量などによって異なります。

また、水素価格は全国一律ではありません。事業者や水素ステーションによって異なるため、MIRAIを購入する前には自宅周辺の水素ステーションの場所だけでなく、販売価格も確認しておきましょう。

水素満タンにするといくらかかる?

仮に5.6kgを充填すると、水素価格によって以下のようになります。

水素価格 5.6kg充填した場合
2,200円/kg 約12,320円
2,750円/kg 約15,400円

以前は「MIRAIは満タン7,000円程度」と紹介されることもありましたが、水素価格は上昇しているため、現在は1万円を超えるケースも珍しくありません。

年間走行距離別の水素代

ここでは、燃料消費率152km/kgのMIRAI Gを例に、水素価格2,200円/kgで年間の水素代を計算します。

年間走行距離 必要な水素量 年間水素代
3,000km 約19.7kg 約43,000円
5,000km 約32.9kg 約72,000円
8,000km 約52.6kg 約116,000円
10,000km 約65.8kg 約145,000円

水素価格が2,750円/kgの場合、年間10,000km走行すると水素代は約181,000円です。

そのためMIRAIの燃料費を考える際には、「一回の満タン価格」ではなく、自分が利用する水素ステーションの単価×年間走行距離で計算することが重要です。

MIRAIの自動車税

MIRAIはエンジンを搭載していないため排気量がありませんが、自動車税種別割では最低税率の区分が適用されます。

2019年10月1日以降に初回新規登録された自家用乗用車の場合、通常の税額は年間25,000円です。

さらに、燃料電池自動車はグリーン化特例の対象です。対象期間中に新車登録した場合、翌年度の自動車税が概ね75%軽減され、現在のMIRAIでは通常25,000円のところ約6,500円となるケースがあります。

自治体独自の優遇制度が用意されている場合もあるため、購入時には居住地域の制度も確認しておきましょう。

MIRAIの自動車重量税

MIRAIは車両重量が約2トンあるため、本来であれば重量税の負担も小さくありません。

しかし燃料電池自動車はエコカー減税の対象となっており、2026年5月以降もEV・FCV・PHEVなどは新車新規登録時と初回継続検査時の2回、重量税が免税となる制度が続いています。

そのため、新車でMIRAIを購入する場合、少なくとも初期の保有期間では税負担をかなり抑えられます。

MIRAIの自賠責保険料

MIRAIも一般的な自家用乗用車と同じ自賠責保険料が適用されます。

2026年8月時点では、本土の自家用乗用車の24か月契約は17,650円です。

なお、2026年11月1日始期契約からは保険料が改定され、24か月契約で18,560円となります。

2年間の費用を1年あたりに換算すると、おおむね9,000円前後と考えておけばよいでしょう。

MIRAIの任意保険料

任意保険は、年齢、等級、運転者の範囲、年間走行距離、車両保険の有無などによって金額が大きく変わります。

そのため「MIRAIなら年間○万円」と一律に決めることはできません。

一般的には年間5万~10万円程度をひとつの試算条件としておき、実際には複数の保険会社で見積もりを取るのがおすすめです。

MIRAIは新車価格が700万円を超えるため、車両保険を付帯すると保険料が高くなる可能性があります。購入価格と万が一の修理費を踏まえて補償内容を検討しましょう。

MIRAIの車検費用

MIRAIの車検費用

MIRAIの車検時期そのものは一般的な乗用車と同じで、新車登録後は初回が3年、その後は2年ごとです。

ただしMIRAIには一般的なガソリン車にはない重要な点があります。

車検と同時に、高圧水素タンクの容器再試験を受ける必要があります。

そのため、単純な車検基本料金だけを比較するのではなく、「MIRAI・燃料電池車の点検に対応しているか」「高圧水素タンクの検査費用がいくらか」を事前に確認しておくことが重要です。

車検基本料や整備費用、高圧水素タンク関連の点検費用は販売店や車両状態によって異なります。そのため、複数店舗の一般的な車検価格だけを比較するよりも、まずMIRAIに対応できるトヨタ販売店へ見積もりを依頼するのがおすすめです。

MIRAIはエンジンオイル交換が不要

MIRAIのメンテナンス費用

MIRAIのメンテナンス費用を考える際に知っておきたい大きな特徴が、エンジンオイル交換が不要ということです。

MIRAIは水素をエンジンで燃焼させて走る車ではありません。水素と酸素をFCスタックに取り込み、そこで発電した電気によってモーターを駆動します。

つまり、一般的なガソリンエンジン自体が搭載されていません。

そのため、ガソリン車で必要になるエンジンオイルやオイルフィルター、点火プラグなどの定期交換は基本的にありません。

一方で、MIRAIにもタイヤ、ワイパー、ブレーキ関連部品、補機バッテリー、エアコンフィルター、各種冷却液など、定期的な点検・交換が必要な部品はあります。

タイヤ代には注意

MIRAIは車両重量が約2トンあり、現行モデルでは19インチタイヤを装着しています。

タイヤの銘柄によっては4本交換すると10万円を超えることもあるため、数年単位の維持費として準備しておきたい項目です。

タイヤの空気圧を適正に保ち、急加速・急ブレーキを避けることで、偏摩耗を抑えやすくなります。

中古MIRAIでは「水素タンクの15年」を確認

中古のMIRAIを検討している方に特に知っておいてほしいのが、高圧水素タンクの期限です。

トヨタによると、MIRAIの高圧水素タンクはタンク製造日から15年までに交換する必要があります。

初代MIRAIは2014年に登場しているため、今後はこの15年という期限が中古車選びでより重要になってきます。

中古車価格が安いという理由だけで購入するのではなく、初度登録年月だけでなく高圧水素タンクの製造時期や交換期限も確認しましょう。

特に長期間乗る予定の場合は、購入価格と将来必要になる整備費用を合わせて判断することが大切です。

水素ステーションの場所も維持費と同じくらい重要

MIRAIを購入する際は、水素代だけでなく日常的に利用できる水素ステーションが近くにあるかも必ず確認しておきましょう。

日本水素ステーションネットワークによると、2026年7月31日時点で全国の水素ステーションは142か所です。

ガソリンスタンドと比較するとまだ少なく、地域による偏りもあります。

また、水素ステーションによって営業時間や定休日が異なり、設備点検などで一時休業する場合もあります。

MIRAIは一充填で約800km以上走行できますが、自宅や通勤ルートの近くに使いやすいステーションがあるかどうかで、日常の使い勝手は大きく変わります。

MIRAIはガソリン車より維持費が安い?

MIRAIは税金面では優遇されており、エンジンオイル交換も必要ありません。そのため、税金や一部のメンテナンス費用はガソリン車より抑えやすい車です。

一方、現在は水素価格が以前より高くなっているため、燃料費だけを比較すると必ずしもハイブリッド車より安いとは限りません。

たとえばMIRAI Gを年間10,000km走らせた場合、水素価格2,200円/kgなら年間約14万5,000円、2,750円/kgなら約18万1,000円の水素代になります。

そのため、現在のMIRAIは「水素だから燃料代が圧倒的に安い車」というよりも、税制優遇、静粛性、航続距離、短い充填時間、環境性能などを総合的に評価する車と考えたほうがよいでしょう。

MIRAIの維持費を抑える方法

方法 ポイント
水素ステーションを比較する ステーションによって水素価格が異なるため、周辺価格を確認する
任意保険を見直す 年齢条件・運転者範囲・車両保険などを定期的に確認する
タイヤの空気圧を管理する 燃料消費や偏摩耗を抑えやすくなる
急加速・急ブレーキを減らす 燃料消費とタイヤ・ブレーキの負担を抑える
定期点検を受ける 大きな故障になる前に異常を発見しやすくする

特に水素価格は年間の維持費に与える影響が大きいため、購入前に普段利用する予定の水素ステーションを決めておくと、より正確な維持費を計算できます。

MIRAI購入時は補助金も確認しよう

MIRAIは車両価格が700万円を超えますが、燃料電池自動車として国のCEV補助金の対象になっています。

2026年時点では、現行MIRAIのCEV補助金は150万円です。

さらにエコカー減税やグリーン化特例による税制優遇もあります。

ただし、補助金には申請期限、対象となる登録期間、一定期間の保有義務などの条件があります。また、国の補助金とは別に自治体独自の補助制度が設けられている場合もあります。

MIRAIを新車で購入する場合は、車両本体価格だけを見るのではなく、補助金や減税を差し引いた実質負担額まで確認しましょう。

MIRAIの維持費に関するよくある質問

MIRAIの年間維持費はいくらですか?

年間10,000km走行するケースでは、駐車場代やローンを除き、年間約30万~46万円程度がひとつの目安です。水素価格、任意保険、車検・整備内容によって変動します。

MIRAIはガソリン代がかかりますか?

ガソリンは使用しません。代わりに水素ステーションで圧縮水素ガスを充填します。

MIRAIはエンジンオイル交換が必要ですか?

必要ありません。MIRAIはエンジンではなく、FCスタックで発電した電気によってモーターを駆動する燃料電池自動車だからです。

MIRAIは車検が高いですか?

通常の車検に加えて、高圧水素タンクの容器再試験が必要です。そのため一般的な車と点検項目が異なりますが、実際の費用は販売店や整備内容によって変わります。

MIRAIの水素タンクは永久に使えますか?

永久には使用できません。高圧水素タンクは製造日から15年までに交換する必要があります。特に中古MIRAIを購入する場合は確認しておきたいポイントです。

まとめ

MIRAIの維持費まとめ

MIRAIの年間維持費は、年間10,000km走行するケースで、駐車場代やローンを除いて約30万~46万円程度がひとつの目安です。

税金面では燃料電池自動車ならではの優遇があり、エンジンオイル交換も必要ありません。一方、水素価格は以前より高くなっており、燃料費だけで見ると必ずしもハイブリッド車より安くなるとは限りません。

また、MIRAIでは高圧水素タンクの定期検査や15年という使用期限、水素ステーションの場所など、一般的なガソリン車とは異なるポイントがあります。

購入を検討する際は、車両価格だけでなく、年間走行距離・近隣の水素価格・保険料・駐車場代・水素ステーションへのアクセスまで含めてシミュレーションすることが重要です。

特に中古MIRAIは新車価格と比べて手頃な車両もありますが、高圧水素タンクの期限を含めて車両状態を確認し、自分の利用環境に合っているか判断しましょう。

中古車をさらにおトクに買うならモビリコ!

  • モビリコは中間業者を通さない個人売買のため、中間コストは大幅削減、消費税がかかりません。なので、買う人は安く買えて、売る人は高く売れます。
  • 面倒な作業が多くなりがちな車の個人売買ですが、面倒な作業はすべてディーラーにお任せできます。