クルマには、セダンやミニバンなどさまざまなボディタイプがあります。
その中でも、近年人気が高まっているのが「SUV」。
SUVは大きな車体や高い車高を持ち、アウトドアシーンで活躍するというイメージをお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
しかし、SUVの定義がなんなのか、わからないという方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、SUVとはどんなクルマなのかを詳しく紹介します。
SUVの定義や種類、メリット・デメリットなどについても解説します。
トヨタ自動車のSUVのラインナップもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
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目次
SUVとは?名前の由来や定義を確認
クルマには、実にさまざまな種類があります。
車体の大きさや高さ、乗車人数、走行性能などがそれぞれ異なるので、どのクルマを選べば良いか悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
その中でも、近年人気が高まっているのが「SUV」。
SUVは「Sport Utility Vehicle」を略した言葉で、日本語で「スポーツ用多目的車」を意味します。
その名の通り、普段づかいはもちろん、キャンプなどアウトドアでも活躍するSUVは、多くの自動車メーカーからリリースされています。
なお、最近は「クロスオーバーSUV」と呼ばれる、街乗りに最適なSUVも増えていますよ。
クルマのボディタイプの種類については「車にはどんな種類がある?用途別の選び方やタイプごとのおすすめ車種をご紹介!」のコラムでもご紹介していますので、あわせてチェックしてくださいね。
SUVの定義と特徴
SUVと聞くと以下のイメージを持つ人が多いのではないでしょうか。
- 車体サイズが大きい
- 車高が高い
- 積載能力が高い
実はSUVには明確な定義はありません。
一般的には次のような特徴を持つクルマが、SUVに該当する場合が多いです。
- タイヤが大きい
- 車高が高い
- 悪路の走破性能が優れている
- 積載能力が高い
このように、たくさん荷物を積み込めて悪路も気にせず走行できるなどの特徴を持つSUVは、アウトドアやマリンスポーツを好むユーザーに人気を博しています。
6種類のSUVをトヨタの車とともに解説
SUVは車のサイズや機能などによって下記の6種類に分かれます。
- 軽SUV
- コンパクトSUV
- ミドルサイズSUV
- フルサイズSUV
- クロスオーバーSUV
- クロスカントリーSUV
ここからは、6種類の特徴や、該当するトヨタの車を解説します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
軽SUV|コンパクトながらも悪路への耐性のある車
軽SUVとは、SUVテイストの軽自動車で、排気量が660cc以下のモデル。
最低地上高が高い、悪路走行に適した大型のタイヤ、防水・防汚性に優れたインテリアなど、アウトドアにもぴったりの一台です。
SUVの中でも最もコンパクトながらも、広々とした車内も特徴。
SUVテイストでありながらも軽自動車なので、燃費が良く、維持費がリーズナブルな点も魅力です。
コンパクトSUV|街中での運転に適したSUV
コンパクトSUVは、その名の通りコンパクトな車体のSUVを指します。
コンパクトSUVの定義は以下のとおり。
- 排気量が660cc以上
- 全長が約4.4m以下に収まるサイズ
コンパクトサイズとはいえ、車高が高く運転しやすいので、街乗りにも便利です。
ハンドリングも軽快で普段づかいしやすいので、SUVの中でも特に人気が高まっている種類です。
トヨタでは、下記のコンパクトSUVをラインナップしています。
- ヤリスクロス
- カローラクロス
- C-HR
- ライズ
それぞれの車の特徴や関連記事を見ていきましょう。
ヤリスクロス
空気の流れを意識したコンパクトなボディで、縦列駐車やUターンがしやすい一台。
トヨタのコンパクトSUVで初めて4:2:4分割可倒式リヤシートを搭載し、後部座席のシートを左右別々に倒すことができます。
カローラクロス
コンパクトSUVの中でトップクラスの荷室容量を誇るので、荷物が多いアウトドアシーンにも活躍します。
座り心地の快適さが考えられた後部座席はゆとりがあり、ゆったりとドライブを楽しめます。
C-HR
クールなデザインとSUVらしい走りで多くの方を魅了しているコンパクトSUV。
C-HRのために磨き上げたTNGAプラットフォームを搭載しており、快適な走りを楽しむことができるでしょう。
ライズ
見晴らしがよく視界が広い設計で、女性やファミリーに人気の高いクルマです。
大容量の荷室を備え、さらに2段デッキボードを搭載しているので、使用シーンや荷物にあわせてアレンジできます。
ミドルサイズSUV
全長約5m未満のミドルSUVは、オンロードもオフロードも走行できる性能を備えた万能な一台。
このサイズになると3列目シートを搭載している車種もあるので、大人数での移動が多い方やファミリーで使用したい方にもぴったりでしょう。
トヨタでは、下記のミドルサイズSUVをラインナップしています。
- ハリアー
- RAV4
- クラウン
特徴や関連記事を見ていきましょう。
ハリアー
SUVの先駆者でもあるハリアーは、ラグジュアリーな雰囲気を持つ都市型SUV。
滑らかで美しいクーペフォルムや高品質な室内空間がありながらも、ゴルフバッグ3個が収納できる広々とした荷室を備えています。
RAV4
コンパクトながらもパワフルな走行性能を持つ、燃費の良さと力強い走りを楽しめる一台となっています。
高い悪路走破性を備え、さらに重心を抑えて走行できるため、アウトドア好きのドライバーからも人気が高いです。
クラウン
セダンタイプが中心だったクラウンですが、2022年に発売した16代目の新型クラウンでは、SUVタイプもラインナップしています。
車内は使い勝手の良さを計算し、運転席のディスプレイやメーターなどが水平になるように設計されているほか、コンソール収納やドリンクホルダーなど随所に工夫が施されています。
フルサイズSUV
全長が約5m以上と、SUVの中でも最も大きいサイズを誇るのがフルサイズSUVです。
まるでミニバンのような広々とした室内空間を備えながら、SUVの特徴でもある悪路走行性能や高いエンジン出力、駆動性能を誇るクルマです。
乗車人数や荷物の量が多いときも、快適に走行できるでしょう。
トヨタでは、下記のフルサイズSUVをラインナップしています。
- ランドクルーザー
- ランドクルーザー プラド
- ハイラックス
特徴や関連記事を見ていきましょう。
ランドクルーザー
トヨタを代表するフルサイズSUVであるランドクルーザー。
「どんな悪路も走り抜けてどこへ行っても生きて帰ってこられる車」がコンセプトであるランドクルーザーには、世界で一番過酷とされるダカールラリーでのフィードバックが活かされています。
ランドクルーザー プラド
ランドクルーザーシリーズの一つであるランドクルーザー プラド。
オフロードはもちろん、街中も走りやすい仕様に設計されているので、さまざまなシーンで快適にドライブを楽しむことができます。
バックドアのガラスハッチを開くことで、ドアを開けずに荷物を積むことができるため、荷物の積み込みやすさも魅力です。
ハイラックス
ピックアップトラックのフルサイズSUVです。
ハイラックスの特徴は、むき出しの荷室!
そのため、大量の荷物を運ぶレジャーなどでも大活躍するでしょう。
荷室と室内がしっかり区別されているので、荷物で荷室が汚れても、水で洗い流すことができますよ。
クロスオーバーSUV
クロスオーバーSUVは、SUVにほかのボディタイプを組み合わせたタイプで、ここ最近人気のSUVです。
オフロードよりも、街乗りの快適性を意識しているため、「SUVに乗りたいけれど普段づかいしやすいクルマが良い」という方にぴったりですよ。
トヨタでは下記のSUVがクロスオーバーSUVに該当します。
- ヤリスクロス
- クラウン
- RAV4
- ライズ
- ハリアー
クロスカントリーSUV
クロスカントリーSUVは、抜群の悪路走行性能を誇るタイプのSUVです。
強固なボディと駆動性能を備えることで、一般的な乗用車では走行が難しい岩場や沼地なども容易に走行することが可能です。
トヨタでは下記のSUVがクロスカントリーSUVに該当します。
- ランドクルーザー
- ランドクルーザー プラド
- ハイラックス
トヨタで販売しているSUVのラインナップについては「【トヨタのSUV一覧】新型SUVを含む全11車種を徹底比較!」のコラムでもご紹介していますので、あわせてチェックしてくださいね。
SUVの5つのメリット
SUVのメリットは以下の5点です。
- SUVのメリット
-
- 走破性が高い
- 積載量が多い
- 最低地上高が高い
- デザインがかっこいい
- シートアレンジが多い
それぞれ詳しく見ていきましょう。
SUVのメリット①走破性が優れている
岩場や砂地など悪路でも力強い走りを叶えるのがSUVの魅力。
舗装されていない道路でも快適に走行できるため、アウトドアでの利用が多い方にもぴったりです。
ただSUVの中でも2WDと4WDといった駆動の違いがある点も注意しましょう。
4つのタイヤすべてに動力を伝達できるのは4WDです。
雪道やぬかるんだ道、未舗装の道路での利用が多い人はSUVの中でも4WDを選びましょう。
SUVのメリット②積載量が多い
SUVは積載力の高い車種が多く揃っています。
たとえばランドクルーザープラドの5人乗りであれば、5人全員が乗車した場合の積載量が621L、運転席・助手席のみの利用で後列をフルフラットにすると積載量は最大1,151Lになります。
釣り道具やキャンプ道具など、荷物が多くなる趣味を持つ人でも、すべての荷物を積み込めるでしょう。
車の乗車可能人数と積載量を比較しながら、自分に合った車を見つけるのがおすすめです。
SUVのメリット③最低地上高が高い
SUVのメリットは、最低地上高が高い点です。
最低地上高が高いことによるメリットは以下のとおり。
- 悪路走行時も段差などでボディを擦る心配は少ない
- 雪道などでのボディの汚れを防げる
- 運転中の広い視野を確保できる
一方で、高齢者や子どもの乗り降りには苦労してしまう可能性もあるかもしれません。
家族構成によってSUVが向いていないと感じた場合は、追加のオプションでステップを装備する、SUVではなくミニバンを検討するなど対策をとりましょう。
SUVのメリット④デザインがかっこいい
近年、SUV車の需要が高まっている理由の一つは、SUVの車のデザイン性の高さです。
オフロードはもちろん、都市部でも映えるクールでスタイリッシュなデザインも多いSUVは、パーツ一つ一つのこだわりや、車の形にかっこよさを感じる人が多いようです。
SUVによってインテリアデザイン、エクステリアデザインは異なります。
高級感を求める人はクラウンクロスオーバーやハリアーなどの高級SUVを、コンパクトかつ利便性の高さを求める人はライズやヤリスクロスなどのコンパクトSUVを検討するなど、SUVごとの特徴を理解しておくことが重要です。
車ごとにモデルが分かれており、カスタムによってはさらに自分のこだわりを追求することも可能です。
デザインにこだわりたい人は、まずは車選び、そしてパーツ選びを楽しんでください。
SUVのメリット⑤シートアレンジが多彩
さまざまなシートアレンジが可能な点もSUVの魅力です。
荷物の量にあわせて荷室のサイズをアレンジできたり、シートを倒すことで長さのあるものも用意に積み込むことができたりと、汎用性が高いです。
近年では、車中泊が人気を高めていますが、SUVでも車中泊はできます。
シートをフルフラットにして、居心地のいい車内空間を作りましょう。
SUVの3つのデメリット
メリットがある一方で、SUVにはいくつかのデメリットもあります。
ここでは以下の3つを解説します。
- 車体が大きい
- ランニングコストがかかる
- 車両価格が高い
それぞれ詳しく見ていきましょう。
SUVのデメリット①車体が大きい
SUVのボディが大きさは、時によりデメリットになる場合も。
まず、高さと幅があるため立体駐車場には停められないケースが多いです。
また、狭い道路では取り回しづらさを感じることもあるでしょう。
SUVはコンパクトSUVからラージサイズSUVまで種類が豊富です。
広々した車内空間を確保したい人は、ランドクルーザーやランドクルーザープラドなどの大型のSUV、市街地での乗り回しやすさにこだわりたい人は、ライズやヤリスクロスなどのコンパクトサイズが向いているでしょう。
SUVのデメリット②ランニングコストがかかる
最近のSUVは燃費向上に努めていますが重量があるため、ほかの車種にくらべて燃費は特別良いとは言い切れません。
そのため、月々のガソリン代は高くつく可能性があります。
また、タイヤが大きいためタイヤ交換の費用が高かったり、任意保険が高く設定されていたりと、ランニングコストがほかのクルマに比べてかかる傾向にあります。
SUVのデメリット③車両価格が高い
車種にもよりますが、SUVはほかの車に比べて車両価格が高い場合が多いです。
SUVのタイプ別の新車価格をまとめた表はこちら。
車種 | 目的・タイプ | 価格帯(税込) |
ライズ | コンパクト
ラフロード派 |
171.7〜233.8万円 |
ヤリスクロス | コンパクト
シティー派 |
189.6〜293.6万円 |
カローラクロス | ミドルサイズ
ラフロード派 |
218.4〜345.9万円 |
C-HR | ミドルサイズ
シティー派 |
239.2〜3,15.5万円 |
RAV4 | Lサイズ
ラフロード派 |
293.8〜563.3万円 |
ハリアー | Lサイズ
シティー派 |
312.8〜6,20.0万円 |
ランドクルーザー | キングサイズ
本格オフロード派 |
510.0〜800.0万円 |
引用:[トヨタ自動車]
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SUVを選ぶ際のポイントは?
先ほどご紹介したように、SUVにはコンパクトSUVやフルサイズSUVといったサイズの違いや、クロスオーバーSUVやクロスカントリーSUVといった種類の違いなどがあります。
そのため、どのSUVを選べば自分にぴったりの一台に出会えるか、悩んでしまう方も多いでしょう。
SUVを選ぶ際は、次のポイントに注目して選ぶのがおすすめです。
- 乗車人数
- 使用目的
- 価格
それぞれのポイントについて詳しく紹介します。
乗車人数
まず、クルマに何人が乗車することが多いのか考えてみましょう。
通勤で使用するだけなら軽SUVやコンパクトSUVで十分ですし、家族でのおでかけが多い場合は、家族構成によってはミドルサイズSUVやフルサイズSUVなど大型のSUVがおすすめです。
また、SUVによっては2列シートのものと3列シートのものがあります。
乗車人数と荷室の割合なども総合的に考えると、よりぴったりな一台が見つかるでしょう。
使用目的
SUVは悪路走行に適したタイプと、街乗りに適したタイプがあります。
アウトドアなど山道や海岸の走行が多いのであれば、走行性能の高いクロスカントリーSUVを選ぶのがおすすめ。
また、街乗りなど普段づかいが多いのであれば、クロスオーバーSUVを選んだり、取り回しの良いコンパクトSUVを選んだりすると、快適にドライブを楽しめますよ。
また、街乗りで駐車場を利用する際は、ボディサイズにも注意を。
車高や幅などもしっかり確認してから購入しましょう。
価格
クルマを購入するときは、あらかじめ予算もしっかり決めておくことが大切です。
価格を抑えたいなら、ボディサイズが小さいクルマを選ぶという方法もあります。
また、SUVには同じ車種でもハイブリッドやディーゼルエンジンなど異なる動力源の車両をラインナップしている場合もあります。
ハイブリッドはディーゼルエンジンの車両よりも高い傾向にありますが、ハイブリッドの方が燃費が良いため、ランニングコストを考えるとお得になることもあります。
使用シーンなどとあわせて考えてみてくださいね。
まとめ
近年人気が高まっている「SUV」。
普段づかいはもちろん、キャンプなどアウトドアでも活躍するSUVは、多くの自動車メーカーからリリースされています。
SUVには明確な定義はないものの、「タイヤが大きい」「車高が高い」「悪路の走破性能が優れている」「積載能力が高い」といった特徴があります。
SUVには主に次のような種類があります。
- 軽SUV:軽SUVとはSUVテイストの軽自動車で、排気量が660cc以下のモデル
- コンパクトSUV:排気量が660cc以上で、全長は約4.4m以下に収まるサイズ
- ミドルサイズSUV:全長約5m未満で、オンロードもオフロードにも適している
- フルサイズSUV:全長が約5m以上と、SUVの中でも最も大きいサイズ
- クロスオーバーSUV:オフロードよりも街乗りの快適性を意識したクルマ
- クロスカントリーSUV:抜群の悪路走行性能を誇るタイプ
SUVを選ぶときには、メリットもデメリットもしっかり把握しておくことが大切。
メリットとしては、走破性が優れている点や、積載力の高さ、最低地上高が高い点が挙げられます。
一方でデメリットは、車体が大きい点や、ランニングコストがかかること、車両価格が高いことが挙げられます。
乗車人数や使用目的、予算などをしっかり考えた上で、とっておきの一台を見つけましょう。
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